学校給食調理の委託は効率的?
教育に関する事務の点検及び評価結果報告書に物申す

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             学校給食調理の委託は効率的?
        教育に関する事務の点検及び評価結果報告書に物申す

 「平成21年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価結果報告書(平
成20年度対象)」が2010年4月9日に公表され、2010年6月10日に高石市議
会議員全員協議会において報告されました。しかし、この「点検及び評価結果報告書」の
「健康教育について(学校給食)」中に事実と相違する点があります。「点検及び評価報
告書」は、「取組みの効果」として、調理業務の委託により「職員数(調理員)の削減に
より、効率的な学校給食の提供が図れた。」としていますが、実際は、「効率的な学校給
食の提供」は図れていません。なぜなら、次のように「効率的」にはなっていないからで
す。
 「効率的」とは、より少ない経費で同等の効果を得る、又は、同等の経費でより高い効
果を得る、ことを指しますが、次に示すように、給食に要する経費は、直営を維持するよ
りも調理業務を委託する方が高くついています。なお、「点検及び評価結果報告書」には、
職員数及び給食費(食材費)のデータは掲載されていますが、「効率的」とするデータは、
一切示されていません。

@ 決算によると、委託後の経費が全校直営時の経費よりも高くなっています(小学校費
 ・学校給食費)。

   年度     決算額 
  2006年度  193,122,803円(委託校なし)
  2007年度  200,991,229円(委託校2校)
  2008年度  201,807,213円(委託校2校)

@ 市教委が委託開始前に委託後3年間の委託した場合の経費(以下「委託経費」という。)
 試算をしていますが、市職労の試算では、委託経費は直営を維持した場合の経費(以下「直
 営経費」という。)よりも高くなっています。


  年度    委託経費    直営経費   差(委託による増加額)
 2007年度  207,549千円  187,700千円   19,849千円
 2008年度  201,249千円  181,400千円   19,849千円
 2009年度  199,525千円  168,800千円   30,725千円

B 全校直営の場合の経費と全校委託の場合の経費を試算すると、950万円委託経費が高
 くなります。したがって、職員配置を適切に行えば、委託経費が直営経費を下回ること
 はありません。


  全校委託した場合の経費     1億4228万円
  全校直営を維持した場合の経費  1億3272万円

C 市教委は、市職労に対する説明会等において、調理業務を委託する理由について、「唯
 一の理由は、学校給食の質と安全を確保する条件は調理員が全員正規職員であるという
 ことだが、直営校ではそれが確保できない。」という趣旨の説明を繰り返し行い、事実
 上「効率的」いう理由を撤回しています。


 なぜ、このように委託で「効率化」図れないのか。それは、第一に、委託費の中に直営
では必要のない業者の利益が含まれ、第二に、委託費のほかに監督職員の配置など委託業
務を管理するためのさまざまな経費が発生するからです。
 なお、学校給食を経費だけで評価するのは、学校給食法で求められている教育としての
学校給食の役割を軽視するものと考えます。「点検及び評価結果報告書」における評価委
員からの「学校給食の評価は、経済的な面からばかりでなく、子どもたちにとってどうな
のかを評価の対象として考慮していただきたい。」との指摘は、正当な指摘と考えます。

(2010.6.30 掲載、2010.7.2 更新)

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高石市職員労働組合 「高石まちづくり情報」
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