事業者選考委員会が取石地区に設置される認定こども園の運営事業者に社会福祉法人徳友会を選考したことについて

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○ 市立取石保育所・取石幼稚園を廃止して設置される認定こども園の運営事業者を選考していた事業者選考委員会は、2009年1月19日に会議を開き、運営事業者に社会福祉法人徳友会を選考しました。この選考について高石市職員労働組合が発表した声明です。


    事業者選考委員会が取石地区に設置される認定こども園の運営事業者に
    社会福祉法人徳友会を選考したことについて

                               高石市職員労働組合
                               2010年2月3日

 「高石市立取石幼稚園・取石保育所の認定こども園への移行に係る事業者選考委員会」
は、1月29日に開催した会議で、高石市立取石保育所・取石幼稚園を廃止して設置され
る認定こども園の運営事業者に、既に取石地区で取石南保育園を運営する社会福祉法人徳
友会を選考しました。これまでの経過を含め、この選考には重大な問題があると考えます
ので、ここに市職労の見解を明らかにします。

 問題の第一は、取石保育所・取石幼稚園の廃止と民間による認定こども園の設置を決定
する過程に、取石保育所と取石幼稚園の保護者が一切関与していないことです。この決定
は、2009年10月13日に突然決定されましたが、それまでに、保護者に対して説明
されたことも保護者の意見が聴取されたことも一切ありません。決定だけが知らされまし
た。市政運営で保障されるべき公開と参加の手続きは全く行われませんでした。

 第二は、運営事業者の選考過程でも取石保育所の保護者の参加がなかったことです。市・
市教委は、保護者に事業者選考委員会への参加を求めましたが、保護者は拒否しました。
取石保育所の廃止と民間による認定こども園の設置の決定には保護者を一切関与させずに
運営事業者の選考にだけ保護者の参加を求めるのは、公開と参加を、市・市教委にとって
都合の良いところだけ利用する「つまみ食い」です。保護者が事業者選考委員会への参加
を拒否した心情は理解できます。取石保育所の廃止と民間による認定こども園の設置の決
定手続きに保護者を参加させなかったことにより保護者が事業者運営委員会に参加できな
くしてしまった責任は市・市教委にあります。

 第三は、高石市幼児教育のあり方検討委員会が無視されたことです。これまでに市立保
育所は2園民営化されましたが、3園目の民営化は、幼稚園の統廃合等の経緯を見て検討
するとして留保されていました。そして、この幼稚園の統廃合等の検討は、幼児教育のあ
り方検討委員会で行われていたのですが、10月13日という検討委員会の検討がまだ終
っていない時期に、取石保育所・取石幼稚園の廃止と民間による認定こども園の設置が決
定されました。検討委員会無視も甚だしい事態です。

 第四は、取石保育所・取石幼稚園の廃止と民間による認定こども園の設置の決定と事業
者の選考が拙速すぎることです。取石保育所・取石幼稚園の廃止と民間による認定こども
園の設置は、10月13日に、第1回幼保連携検討委員会、行財政改革推進本部、臨時教
育委員会が相次いで開かれ、決定されました。この急ぎようは不可思議です。そして、決
定の起案・決裁文書が作成されていないという杜撰な事務処理も明らかになっています。
また、高石保育所の民営化の際の事業者の選考は2007年3月19日から9月26日ま
で6ヶ月かけて行なわれたのに対して、今回の事業者の選考は、2009年11月12日
から2010年1月29日までのわずか2ヶ月半しかかけていません。しかも、運営事業
者の募集締切は1月14日だったので、運営事業者の選考はわずか2週間で行われたこと
になります。さらに、高石保育所の民営化は、公立保育所から私立保育所への移行であっ
たのに対して、今回は、公立保育所・公立幼稚園から私立認定こども園(保育所+幼稚園)
への移行という複雑な要素がある上に新園舎建設という課題まであり、事業者の検討期間
も含めて妥当な選考スケジュールとは到底いえません。

 第五は、取石地区の保育所、幼稚園はすべて社会福祉法人徳友会が運営することになり、
取石地区の保護者や子どもにとっては、事実上、徳友会以外の保育所、公立幼稚園を選択
することが困難になることです。
 保育所の民営化は、新自由主義的な考えに基づいて行われてきました。すなわち、保育
を市場化して保護者が自由に保育所を選べるようにすると、保育所は保護者のニーズに、
保護者は保育所の選択に敏感となり、保育所の質が向上するという考えに基づきます。た
だし、これは、保護者が自由に保育所を選択できることが前提条件になります。しかし、
取石地区の保育所はすべて徳友会の運営するものしかなくなりますので、事実上、保護者
の自由な選択は成立しません。なぜなら、保育所の選択は、現実には、通勤経路等の制約
から自宅近くか勤務場所近くに限定されることが多いからです。
 幼稚園についても、新認定こども園に子どもを行かせたくない保護者は、遠くの公立幼
稚園か、通園バスのある遠くの私立幼稚園に行くしかなくなります。
 保育所や幼稚園の市場化(民営化、競争化)を進めたいのであれば、本来、既に市内で
保育所、幼稚園を運営している事業者の応募は制限するべきだったのです。なお、市職労
は、保育所や幼稚園の市場化には反対の立場です。

 以上のとおり、今回の選考は、経過も含めて極めて問題のある結果となっています。市
職労は、市・市教委に対して、今回の選考結果を白紙に戻し、保護者や市民とともに、市
場原理ではない、公開と参加の原理で運営されるべき公立保育所・公立幼稚園の役割を確
認するところから議論をやり直すことを求めるものです。

(2010.2.3 掲載)

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高石市職員労働組合 「高石まちづくり情報」
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