高石保育所民営化に係る質問書

戻る  新着情報

○ 高石保育所の民営化について、高石市職員労働組合が高石市に提出した質問書です。


2007年7月24日

高石市長 阪 口 伸 六 様

高石市職員労働組合    
執行委員長 小 倉  望 
保育所支部          
執行委員長 大 塚 桂 子

高石保育所民営化に係る質問書

 高石市が作成した「公立保育所の2園民営化について」及び「高石保育所の民営化について」によると、公立保育所を民営化する理由は、@児童福祉法に第56条の7が追加されたこと、A私立保育所が公立保育所より低コストであること、の二つとされています。ついては、次のとおり質問しますので、8月7日までに文書によりご回答ください。

質問1
 児童福祉法に第56条の7が追加された趣旨は、平成13年11月30日付厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知によると、「認可外保育施設に関する問題の背景には、保育所の不足がある」という認識に基づき「保育所の供給拡大を図る」ためとされています。そして、民間により「保育の実施に係る供給を効率的かつ計画的に増大させる」とされています。すなわち、保育需要の増大に対処するため民間により効率的に保育の供給を増大させることが本条の追加の趣旨ですが、「効率的に」には、二つの意味があると考えられます。一つは、公立保育所の供給を急速に増大させるのは財政状況が悪化している自治体の能力から見て困難であるため、民間の資金を活用しようとするというもの、もう一つは、公立保育所よりも民間保育所の方がコストが低いので、民間の方が公立よりも多くの保育の供給が可能であるというものです。高石市の場合、多額の資金を投入して新たに保育所を設置したり、既存の保育所を増築して定員を増やすほどの保育需要の増大があるわけではないので、児童福祉法第56条の7の趣旨により保育所を民営化するということは、結局のところ、保育所を民営化する理由の二つ目の民間保育所が公立保育所よりも低コストであるということになりますが、そのような理解でよろしいですか。違うのであれば、児童福祉法第56条の7の趣旨をふまえた民営化の意味を具体的にかつ詳しく説明願います。

質問2
どのような根拠に基づいて「民間保育所が公立保育所に比して低コストである」と判断したのですか。単なる園児1人あたりコストとか1園あたりコストというような比較では、保育時間、保育内容、障害児保育、保育士の経験年数等保育を構成する要素を無視した比較となりますので、コスト比較の方法としては妥当ではないと考えます。あえて園児1人あたりコストや1園あたりコストというような比較をするのであれば、そのような比較方法の妥当性についても説明願います。

質問3
 仮に公立保育所よりも民間保育所の方が低コストであるというのでれば、その理由は何ですか。また、低コストであることによって何か問題が生じるおそれはないですか。

質問4
 2006年11月14日に開催された市職労に対する説明会で、高石市保健福祉部は、財政効果について、「保育所運営費と延長保育の補助金が一般財源化された。府の制度も変わっていくので、財政効果については、試算しにくいのが現状。長期的に見たら、財政効果はあると思うが、今の段階では財政効果があるのかないのかがよくわからない。」と説明しています。一方、平成19年1月16日付保護者あて説明文書では、「今回の民営化でも、同じような効果(東羽衣保育所の民営化時と=市職労注)が生じるものと考えています。」と説明しています。市職労に対する説明と保護者に対する説明とが食い違っていますが、なぜ食い違いが生じたのですか。また、どちらの説明が正しいのですか。

質問5
 保護者に対する「今回の民営化でも、同じような効果(東羽衣保育所の民営化時と=市職労注)が生じるものと考えています。」という説明は、東羽衣保育所の民営化と今回の民営化とが同じ条件であればそのようになるかもしれません。しかし、東羽衣保育所の民営化と今回の民営化とでは、少なくとも、公立保育所の運営経費が一般財源化されていること、公立保育所における臨時職員数が異なっていること、という点で大きく条件が異なっています。どのような根拠に基づいて今回の民営化の財政効果を東羽衣保育所の民営化と同程度であると判断したのですか。

質問6
 「公立保育所の2園民営化について」によると、「公民の役割り分担や多様化する保育ニーズヘの対応、また待機児童の解消さらには財政健全化に向けてスリムな行政をめざし、職員数の削減など人件費の削減を大きな柱に、行財政改革を進めていることなどを総合的に検討し」2園民営化することとしています。民営化する保育所を2園とした「総合的な検討」の内容を具体的にかつ詳しく説明願います。

質問7
 仮に、民営化で財政効果があるとした場合、民営化の手法として指定管理者制度の活用も考えられます。指定管理者制度の活用は検討したのですか。検討しなかったのであれば検討しなかった理由、検討した結果採用しなかったのであれば採用しなかった理由を説明願います。

質問8
 第8回高石市立保育所移管に係る選考委員会議事録によると、事務局(子育て支援課)は、保育士の経験年数について、市立高石保育所は23年、民間保育園(高石市内の民間保育園か他市も含めた民間保育園か明らかではありませんが。)は5〜7年と説明しています。経験年数が5〜7年ということは、0歳から6歳まで、各年齢を1回ずつ担当すれば退職する、又は、各年齢を2回ずつ担当すれば、園児の年齢層の半分しか経験せずに退職するということです。すなわち、民間保育園保育士の多くは、初心者のままで退職していることになります。子育てには、場数を踏む=経験がものを言う場合が多々あると考えられ、選考委員会においてもそのような意見が出されていますが、経験者がいない又は圧倒的に少なく、初心者が圧倒的に多い場合に、保育をする上で問題が生じないでしょうか。民間保育園保育士は、なぜ若くして退職するのでしょうか。保護者の就労を保障するのが保育所の役割の一つですが、その保育所の保育士が若くして退職することは大きな矛盾ではないでしょうか。見解を説明願います。

(2007.7.25 掲載)

戻る  新着情報

 

高石市職員労働組合 「高石まちづくり情報」
http://www5e.biglobe.ne.jp/~t-joho/
E-mail sroso-takaishi@mse.biglobe.ne.jp