たかいし市民文化ホール及び生涯学習センターの指定管理者の指定について(見解)

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○ 高石市職員労働組合が発表した「たかいし市民文化ホール及び生涯学習センターの指定管理者の指定について」の見解です。


 たかいし市民文化ホール及び生涯学習センターの指定管理者の指定について(見解) 

                               2008年10月    
                               高石市職員労働組合

 たかいし市民文化会館及び生涯学習センター(以下「アプラたかいし」という。)の管理
は2006年4月から指定管理者制度に移行した。高石市教育委員会は、公募により選定した
民間企業を期間3年の指定管理者に指定し、2009年3月の指定期間切れを前にして、再び
公募により指定管理者候補者を選定し、高石市議会は、2008年9月議会において、教育委
員会が選定した指定管理者候補者を指定管理者とする議決をした。

 今回のアプラたかいしの指定管理者候補者の選定は、募集要項の配布が2008年7月9
日から8月8日まで、説明会が7月22日、応募受付が8月7日から11日まで、高石市指
定管理者候補者選定委員会の開催が7月5日、8月18日、8月22日の3回、選定委員会の
答申が8月25日、教育委員会の開催が9月1日と、募集要項の配布から教育委員会の決定
まで2ヶ月弱という短い期間で行われている。特に、選定委員会は、応募した団体を審査
し、アプラたかいしの指定管理者として最もふさわしい団体を選定する実質的な役割があ
るのだが、応募受付の最終日が8月11日、選定委員会の最終日が8月22日と、審査に要
した期間がわずか11日間でしかない。このような短い期間で、これまでのアプラたかいし
の管理運営状況を評価した上で、利用者や市民の意見を聞きながら次期指定管理者として
ふさわしい団体を選定できるのか疑問である。おそらく、9月議会における議決に間に合
わせるために教育委員会はこのようなスケジュールを設定したと思われるが、拙速といわ
ざるを得ない。

 たかいし市民文化会館条例によると、アプラたかいしの設置目的は、「市民の文化と教養
を高揚し、文化の向上及び文化活動の振興に寄与する」ことであり、この目的を達成する
ために、市民の文化と教養を高揚することに関する事業、市民の文化の向上及び文化活動
の振興に関する事業、その他必要な事業を行うこととされている。すなわち、アプラたか
いしは、単なる貸館業務のみを行うのではなく、文化の振興というきわめて公共性の高い
役割を担っているのであり、そのような役割を一民間企業が担えるのか疑問である。

 指定管理者候補者の選定は、評価項目ごとに点数が付けられ、点数の合計が最も高い応
募者が選定される仕組みとなっている。そこで、評価項目と配点を見ると、合計点150点
のうち40点、全体の点数のうちの27%が「管理経費の縮減が図られること」に配分され
ている。もとより、施設の効率的な運営は必要なことであるが、経費の縮減に全体の27%
の点数を配分することがアプラたかいしの設置目的から見て妥当かどうか検証される必要
がある。

 指定管理者の指定期間は、前回も今回も3年という短期であり、今回、指定管理者は変
更されることとなった。文化の振興には、長い時間をかけてそれを担う市民が育つ必要が
あり、継続する歴史的な積み重ねも必要である。また、施設の管理をする職員には専門的
な知識や技術、熟練が求められる。そのような長い時間を必要とする文化の振興を担い、
職員の育成が求められる施設の管理者を、3年という短期間で変更があり得るという前提
で選定するのは妥当ではない。これは、アプラたかいしで働く職員の雇用という点からも
問題である。

 高石市教育委員会でアプラたかいしを担当する職員は2名で全員が図書館との兼務者で
ある。専任者は1人もいない。これでは、指定管理者によるアプラたかいしの管理状況を
把握し、アプラたかいしを拠点に指定管理者と協力しつつ文化の振興を図っていくことは
難しいといわざるを得ない。「民営化」、「民間委託」等により職員の削減が進められている
が、業務を民間に任せて市の業務が削減でき、経費も人員も削減できると考えるのは早計
である。民間委託等をする手続き、民間委託等の管理・評価等当該業務を所管する部課の
業務はむしろ増加することもある。

 指定管理者制度は、「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認める
とき」(地方自治法)に導入できる。アプラたかいしに即していえば、「市民の文化と教養
を高揚し、文化の向上及び文化活動の振興に寄与する」ことを効果的に達成するために必
要があると認めるときに導入することができる。既に見てきたとおり、アプラたかいしの
指定管理者に民間企業を指定することには疑問がある。アプラたかいしについては、直営
による管理又は公的団体、公共的団体を指定管理者とする管理を強く求めるものである。
また、文化の振興を担うのにふさわしい教育委員会の体制と人員の確保もあわせて求める
ものである。

(2008.10.3 掲載)

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