CHAPTER-4                      

美の法則Top Page
New Theory of Beauty



 ハーイ チャシーです!  これからは実際にどのように美しさが表現されているか、 その応用についてお話ししたいと思います。
 人間の肉体はどんな他の動物よりも美しくできています。でも、その昔、美しさだけで は森や草原の生存競争を生き抜くことができませんでした。そこで女性は美しく、男性 は強健に造られたのです。
 男性のお顔をよくご覧なさい。ゴツゴツと、滑らかさがなく、美しさの表現はすべて抹 殺されているのをお気づきでしょう。それは他の動物にとって怖さでもあったのです。
 美しいあなた。あなたのことを男性はどう思っているでしょう。
 目はパッチリ、鼻は高く、口元はコジンマリ、鏡を見ながら自分にホレボレすることも あるでしょう。なのに男性はそれほど興味を示さない。目が細く、鼻が低く、口が大きい そんな友人の方がなぜかモテテいる。
 男性と女性では美的感覚が違うのヨ。女性は色彩感覚は男性に劣らないけれど、形 の認識ではまるでダメ。なぜかって、それはあとのお楽しみ。それより、女性には 備わっていない男性の美意識、あなたは知りたいと思いませんか。またお逢いしましょう。

2003.8.24 

以下のページを見る前に必ずCHAPTERー1〜3をお読みください。 (TopPageへ)
また、このページ、女性読者が多いため途中に注釈を加えました。
        

2004.6.11改

2011.1.25デザイン更新



花の精チャシーです








「このページの内容をもとに無断で他の出版物を発行することは著作者の権利侵害になります」


1.美しさの誕生から消滅まで

 人は子供のころは丸っこく、小学生の高学年ころからだんだん女は女、男は男らしく肉体は造ら れてくる。二十才ごろに最も美しい時期を迎え、三十才ころから少しずつ肉体は衰え、四〇才から は美の痕跡が消滅をはじめる。六〇才で美しさに関しては男女の差は急激に接近する。
 二、三才の幼児のころはどこをとっても丸っこい。顔の輪郭も目の外形線も、そして頬のふくら みも、さらに大抵の場合鼻はぺしゃんこである。だから子供は可愛らしく見えるのであるが、それ は決して美しいと表現できるものではない。年齢とともにそれら丸っこい部分がじょじょに変形を 始めるのです。
 女の子の場合男の子より成長が早く、小学校高学年から脳下垂体から分泌される性腺刺激ホル モンの働きにより、ほぼできあがった筋肉や脂肪の上にさらに薄い脂肪膜が形成され、女性らしい 美しさが演出される。脂肪膜は一八才ころまでに完成するが、それは一様な膜ではなく、全身の様 々な部分に微妙な三次曲線を描きながら厚さを変化をさせながら増殖していく。この曲線がラセン 曲線なのです。男の子の場合この脂肪膜は非常に少ない。
  人は二〇才代半ばからすでに肌の衰退が始まる。この衰退を極力抑えるには、自分が最も美 しいと思うその状態を維持することである。太れば脂肪がつき、やせれば脂肪が減り、せっかく美 しく造形された肉体の繊細な脂肪質を変形させることになる。女性は顔だけでなく全身について美 の曲線が変化する。
 三十才を過ぎると小じわが出てくる。女性に限らずこの小じわはいやものである。人が老いてく るのは脳のホルモンが指令することで今のところどうすることもできない。このしわの発生形態を 観察すると面白いことがわかる。額のしわは目や眉毛の輪郭線と平行に発生し、アゴのしわは顔 の輪郭線と平行に発生する。目尻のしわは目尻から放射状に直線的に発生する。平行とか直線 は美しさを阻害するものと考えられる。
 四〇才ころから白髪が気になります。色の黒というのは色を識別できる動物にとっては強さや威 圧感を相手に与え、また顔を引き立たせる効果も持つ。それにたいして白は無彩色でそれ自身独 立し、他の色を強調する効果を持たない。白髪はその人の顔の印象、いわゆるアイデンテテイを それまでより薄めることになる。白色美人というのがあるが、男性の目から 見れば何の魅力も感じない。
 そして六〇才七〇才となり、人は昔の美しさをだんだん失ってゆく。このころになると美を形成 していた皮下脂肪は完全になくなり、骨と筋肉だけになる。さらに皮膚のあらゆる箇所に美しさを 阻害する兆候が現れ始める。
 人は生まれてから二〇才ころまでに人間として美しい肉体が形成され、そして少しずつ老化が進 んで美が消滅し、老人となり、死んでいく。このことは一体何を意味するのか。人間以外の動物で は外見上から年齢を識別するのは難しい。人間という動物はやはり美の権化なのだろうか。

2003.8.25

2.美しい顔はどのように造られているか

 人間の顔とは凹凸の屈曲のなかに目、鼻、口そして眉毛が存在し、一つひとつをとると何の魅力 も感じないが、全体がまとまると不思議に美しさを発散する。どうしてなのだろうか?あなたは疑 問ををもったことはありませんか?
 そこに何かの法則があるにちがいない。顔の中心に鼻があり、その中心線上に口、左右対称位 置に目と眉毛があり、額や頬、アゴの凹凸があって、それらを輪郭が囲んでいる。
これからまず個々の造形の美しさについて解明してゆこうと思う。

(1)顔の輪郭の美しさ

顔の輪郭

 人間は目鼻立ちがよくても顔の輪郭が悪いと 美人にはなれない。人は美しい人を見てすぐに 目鼻立ちに引かれるがその人は顔の輪郭も美 しいのである。ただしここでいう輪郭とは顔を正 面から見た場合で、角度を変えた場合には鼻、 口その他の形が影響してくるので理論の対象か ら外します。
 それではどんな形が美しく感じるのか。前ペー ジを読まれた読者はもうお解りと思います。それ はラセン形の曲線なのです。

2003.8.28

 ラセン形の三次元基本形状をもった物体は何かというとそれはニワトリの卵です。卵は産卵、 抱卵、孵化のそれぞれの過程に適したように、ニワトリの体内で自然な形でできあがったものであ るが、また、立体形としては最も美しい形といってよいでしょう。この卵が美しく見える原点の方 程式は何かというと、それは花から生まれた果実の形なのです。
 リンゴ、ナシ、モモなどの代表的果物などの外形が美しいという認識は人間誕生以前からあり、 人間の顔は果物の変形なのです。それに気づかず、目、鼻、口があるから別のものと思っている。  上の写真はある有名女優の顔の輪郭だけのものです。失礼と思ったが突起物はみな削除してし まいました。左の3枚の写真は卵をいろいろ変形したものです。卵の外形線はいろいろ種類があり ますが、曲率半径を順次変えながら滑らかな曲線を描くことが大切で、極端な場合をのぞき曲率半 径の大きさは問題ではないのです。(B)は普通の卵、(C)は縦長、(D)は横長にしたものです。                                                 

2003.8.29

長い顔でも短い顔でも極端な場合をのぞき、それなりにラセン形をしていれば美しく見えるのです。 男性の顔の場合、一見美しく見えてもよく解析すると直線と円の組合わせで、点と点の間をつなぐ 滑らかな補足線がありません。
 写真Aのように皆が美しいと賞賛する人の顔はほとんど卵形です。この写真の場合上部が髪に 隠れて見えませんが、人の想像力はたくましく、隠れている部分も線が連続していると読みとります。 額の美しい女性は髪を前へ垂らさずに美しい部分をはっきりと露出した方がよいが、そうでない場 合には髪を前へ垂らす方が魅力的である。ただし、前髪はその形をあまりはっきりさせると顔の輪 郭と見られるので、写真Aのようにラフに髪を垂らすほうがよいでしょう。
 男性は頭がはげるが女性ははげない。このことはやはり女性にとって髪の毛が美にたいして重 要な役割を担っている証拠であろうか。男性の顔にたいしても美の法則は当てはまり、その骨格が 卵形なのが美男子に見える。そして、よくできているもので、頭のはげやすい男性の、はげたあと の頭の形状は美しい。逆にいつまでも毛がふさふさした男性の頭は扁平か円形である。
 あなたはどちらですか?

2003.9.2

  1. 卵形というのはあくまで理想的形状であって、顔の輪郭としてはラセン曲線で あれば頬からアゴにかけて二段のスロープになっていてもかまいません。
  2. 大切なのは直線や円形部分がなく、ラセンからラセンへ滑らかに結ばれてい ることです。
  3. 美しさは約100分の1ミリの精度で認識され、それはペンキを薄くハケ塗りし た厚さです。
  4. 美しいふっくらした曲線も健康状態や気持ちの持ちようで微妙に変わり、あな た自身では解らなくても、男性は敏感にその変化を察知します。
  5. 美しい曲線とは何かを知った鏡の前のあなた、まず顔の輪郭から変身しましょう。     エッ! 変身ができません? 
    ヒント・・・物体は遠くのものほど美しく見える(遠近理論)

    2003.12.24>

(2)目の美しさ

目

 輪郭とともに顔の美しさを決める最大の要素は目 である。目は誰でもが持っているので普段はそれ ほどその役割を気にしなし、知らなことが多い。 ところが、目は形を変えたり、眼球を動かしたりし て、その人の感情を最も敏感に表現し、美しさとと もに強さ弱さまでも象徴しているのです。
 人以外の動物は必ず相手の目をじっと見るが それは目で相手のことがすべて認識できるからで ある。そこで、これからさまざまな目の機能につい てお話したいと思います。

2003.9.8

「目の外形について」

 上にいろいろな人の目だけの写真が六枚あります。いずれも美男美女のもので多分これだけで は誰の目なのか分からないと思います。それとも分かる人がいますか?
 上二枚は日本の美人女優、中二枚は外国の美人女優、下二枚は日本の男性タレントです。いか に美人でも目だけではそれほど美しさも魅力も感じない、ということもお気づきでしょう。やはり、 顔の輪郭とかその他の凹凸と一体となってはじめて目の美しさが引き出されるのです。
 それでは目の外形はどのような形が美しく感じるのだろう。目はいずれも木の葉形をしている。 女優の四枚の写真にそれぞれ個性があるが、どれが最も美しいかは評価ができない。木の葉の 形は小さくても大きくてもその形が滑らかな線をえがいていれば美しく見えるのです。ただ、外国 人女優の場合には上マブタが濃く、下が薄いことを注意してもらいたい。
 下の男性の目についてはどうだろう。右(6)の目は木の葉形といっても上マブタが中央で直線 的に垂れている。男性の目はほとんどこの形で、マブタが直線と円弧の複雑な線でできている。 これにたいして、左の男性の目(5)は美しいマブタの曲線をしている。しかしよく見ると、他の 女性の目に比較してその輪郭がはっきりしているとともに、柔らかい雰囲気がない。美しく見える ということは平面的描写だけではなく、三次元でもその形状になっていることが必要であり、人間 はその陰影によっても立体感を認識するので、深みの方向も美の曲線が要求されます。

2003.9.11>

「黒目の不思議」

眼球比較

 人間の黒目とはただものを見るだけではない。美 の権化としての人間の美しさをも象徴しているので す。他の動物の目はほとんど円形で横長の目は サルと人間ぐらいであり、さらにその目の中を目玉 が左右いっぱい動くのも人間だけだ。他の動物は 眼球は動くがその動きはほんの僅かである。
ここで私の美の理論を思い出して欲しい。同じ形 の物体は左右対称に配置しなければならない。もし その目の外形が左右対称であるなら、黒目はつね に目の中心位置になければ異常と見なされる。  それがどうして異常に見えないのだろう。それは、目の外形は線で囲まれた一つの物体と扱わ れていないからです。これについては前ページの「横二本線」の」解析でも述べましたが、上マブ タと下マブタの線はそれぞれが単に線なのです。

2003.9.12

 それでは上の絵で説明しましょう。線図ではなかなか表現は難しいがここに六つの目の絵があ ります。(1)は目を形と表現したもので(2)はその中を黒く塗りつぶしたものです。確かに (2)は形としては美しいが黒目がないとただ一枚の葉っぱに見えて魅力がない。(3)は上マブタ の線を濃くして多少陰影をもたせたものです。(1)の絵に比較してずいぶんと美しい目になりまし たね。これは目の輪郭を形と見なさず、上下の線として認識しているからです。ベテイさんの人形 の目のように黒目が動かない場合はマツ毛を放射状に描いても不思議はないが、人間の目は上 下に濃くマツ毛やアイラインを入れると不思議に見える。その極端な例が(4)の絵です。下マブタ の線を消してしまうと更に美しくも見える。上の外国女優の目をよく見てもらいたい。

2003.9.13

 人間の目というのは変幻自在である。上マブタは明いたり閉まったり、黒目は左右一杯に動き まわり、この状態で美しい目を装うには目をひとつの物体形として扱うのは難しい。すなわち、あ るときは一本の線であり、異なる木の葉曲線をした二本の線であり、また黒目と線が一体となっ た模様でもある。(5)の絵は黒目を右側へ移動させたものであるが、なんとなく黒目が中央にあ るより美しく感じる。それは(6)のように視覚は上マブタの線と黒目を一体の模様と認識し、それ がラセン形図形そのものであるため、美しいと感じるのである。黒目は真円形状ではなく少し縦 長の楕円なのです。そこでマブタの線は太く描くなら平行線ではなく太さを変えた勾配線とす べきである。

(平行理論)2003.9.16

 また、生まれながらの二重マブタは目に立体感を与え、飾りとして目を華やかする効果があるが、 整形で二重マブタにするときは、いままである目線と平行に引かないこと。良い二重マブタの見本 として前の写真(2)を見て下さい。

「目の配置」

 目がどのような配置でどんな傾きがよいかについては美しさとあまり関係ありません。タレ目の 人は柔和でツリ目のひとは厳しいとか、性格を表すことはあっても美しさを大きく左右するもので はない。目は鼻を中心に左右にそれぞれ一個あり、その外側は顔の輪郭である。「美の解説」に あったようにそれぞれに中心線を引くと、目はコメカミと鼻の中間に位置するのが最も異常さを感 じない。高さ方向については対称理論が通用しない。後の三角形理論を適用すると、前髪とか眉 毛との関係もあるが、顔の高さの、アゴの線からほぼ三分の二の位置が最も適している。
  目の美しさを引き出すにはそれよりも、鼻とか頬の持つ曲線の方が重要である。鼻については 次に述べるとして頬については「黒木瞳さん」の写真の説明にあるように、壺の形に似たラセン曲 線が最も美しく目を引き立たせるのです。
 目についてはこれぐらいにしますが、顔を真正面からではなく少しでも角度をつけて見た場合に は顔全体の対称理論は成り立たず、非対称理論の領域に入り、目よりむしろ鼻の立体感が美し さに大きな影響を与えることになります。

220.9.21


  1. 目には動く黒目があるためその形は上下左右いずれも非対称でなければなりま せん。
  2. さらに外形線はそれぞれの太さをじょじょに変えた美しい勾配線でなければな りません。
  3. もし化粧される場合には上マブタの線はこめかみ寄りを太くして、下マブタは   目立たない程度にうすいくした方がよいでしょう。
  4. 上の三つの意味が解りますか? あなたのお顔が見えないのではっきりしたこと は言えません。ただ標準的には、木の葉曲線(CHAPTERー2)を上下に左右勝手 違いに配置し、線の太さに勾配をつけた、上の第三図のような目が美しく見える のです。横顔の美しさについてはこのあとの三角形理論をお読み下さい。
  5. それと、目の大きさは美しさと関係ありません。ほんの少し手を加えることによ りあなたは見違えるほど美しくなります。花の精は女性すべてを花のごとく美し く造ったのですから。

    2003.12.24

(3)鼻の形の美しさ

鼻

人の顔のなかで鼻はどんな役目をしているのだろうか。
分かりますか。もういままで読んでこられた読者には察しが つくかと思います。ひとつには顔の中心的役割、そして目を 美しく見せるカルデラの造成、最後に顔を回転した時の立 体曲線、の三つが主なものです。
 すべての植物は左右対称で必ずそこには中心線があり、 その中心線が美しさを強調する、と「平行理論」でお話しまし たが、人間の顔にもそれが当てはまります。鼻筋の通った美 人とよくいいますが、それは顔の中心がそこにあるということ を陰影としてはっきり認識できることを指します。線として現 れなくても陰影としてはっきりすることが大切です。

それでは高い鼻の人の方がよいのかというとそうでもありません。外国人で高い鼻の人をよく見 かけますが、高すぎて鼻の稜線が二本の平行線に見える場合には逆効果です。低い鼻でもその頂 点がはっきりして線影が鼻先まで通っている場合には美しく見えるものです。 2003.9.23
 つぎに目との関係ですが上の写真にあるように、鼻の断面を山とするとその裾野の部分から眉 毛の突起部分にいたる陰の曲線が美しい形をしていることが美しさを決めるポイントです。普通は 眉線と鼻の陰影線が一緒になる部分が最小曲率半径になって、両側に緩やかなラセン曲線を描い てゆき、頬のふくらみとともにまるで花びらのごとく目を美しく装うのである。上の写真の場合もう> 少し小鼻の部分が横に広がっていた方がより美しくなるが、鼻筋とのバランスが難しくなります。
 さて重要なのは真正面から少しずつ視線を変えていった場合の鼻の形状ですが、最初は頬の曲 線が気になりますが、次に三〇度ほどのところでからは鼻の稜線から眉毛へ抜ける線が目立って きます。このため見る角度によって美しい線が追随するような鼻の断面というのは美しい山形曲線 でなければなりません。眉毛のこめかみ寄りの端部を故意に下げている女性を見かけるがこれは 効果的である。なぜなら、斜めから見たときに一連の曲線が、眉毛の端部をスタートしてだんだん 曲率半径の大きな曲線へと変化する理想的カーブとなるからです。 ただし真正面から見たとき不 自然にならぬよう。

2003.9.25

       オードリーヘップバーン

 さて、今まで私の「美の法則」を読んでこられた方は美 しさの感覚がどのように造られ、そしてそれがどのような ものなのか、ほぼご理解頂けたと思います。そのためこ れから先は美しい曲線としての「ラセン曲線」の理論につ いては説明を省き、ただ「美しい曲線」と表現いたします。
 左は今は亡き美しき「オードリーヘップバーン」の横顔の写 真です。本当に可愛らしいですね。なぜそう見えるのでしょう。

2003.9.27

 横顔というのは額から鼻筋を通って口もとへ至る曲線、目、眉毛、頬そしてアゴの線などすべての 曲線が美しいさを演出します。鼻の低い人が美しく見えないのは鼻全体が低いからではなく、眉間 の部分で、肝心な額から鼻へかけての曲線を目がさえぎってしまうからです。
 ところが上の写真についていえば、横顔各部は確かに可愛らしい雰囲気ではあるが、鼻の稜線 は直線に近く良い曲線とはいえません。それが美しく見えるのは顔全体のバランスにあるのです。  人間はすべての物体を縮小して見ようとします。「遠近理論」のところでもお話ししましたが、す べての物体を三角形に変形して見ようとするのです。私たちは普段このことを意識していません が、たとえば、四角形の本は先細の台形に、サッカーボールの丸は卵形に、立ち木の先端は細 く見えるものだと、無意識のうちに美しい形を決め込んでいるのです。もちろん美しい曲線がその 三角形のなかに存在することが最も好ましく、三角形と美しい曲線が競合することはありません。  人の顔はあらゆる部分がその空間も含めて三角形に分割することができ、中心となる造形はそ の三角形の変化点に存在するとその集合体がうまくバランスして美しく見えるのです。上の二枚の 写真に線と数値を入れてみましたが、もう少し詳しく知るためにはこのあとの「人体の美しさ」をお 読みください。

2003.10.2

  1. 顔は対称物体であるため鼻はその中心をはっきり表す線でなければならない。 鼻は先の丸いピラミット型断面をしていますが、すそ野から頂上にかけては美 しい曲線であることが大切です。もちろん円や直線部があってはなりません。 そして、その頂上部は鼻先だけとかごく短い距離でも、直線として中心が明瞭 にわかればよいのです。よく、化粧によって鼻先から眉間まで頂点を出そうと する人を見かけますが、噴水のようにじょじょにカーブしているのが正しいの です。(この件はCHAPTER-7参照))
  2. 側面から見た鼻の形状は非常に重要です。額とアゴそして鼻先を結ぶはっき りした三角形があること。
  3. 三角形は縮小してみようとします。そのためワシ鼻スタイルよりも少し下がり気 味の曲線の方が美しく見えます。日本では昔から鼻先とアゴを結ぶ線上に唇が あるのが美しいといわれますがそれは当たりません。少しへこんだ方がよいの です。(詳しくはCHAPTERー8参照)
  4. 断面が美しければ、見る人の視線にあわせて、目頭への鼻の連続線や目が 存在するカルデラも美しくみせてくれます。

    2003.12.28

(4)口の形の美しさ

美しい口

 口というのはその美しさの判定は唇部分の大きさやそ> の形により決まるが、どのような唇の形状が美しいかは 読者はいままでの解析で十分察知できると思う。上唇は 鼻の下の筋肉を斜めに削いだような形になっていて、山 形に盛り上がった鼻の下の形状が美しければ上唇も美し くなる。鼻の下の筋肉は中央がへこんでいて両脇に小高 い山があり、あとは両側へなだらかに下っている。富士 山によく似たフォームである。
 下唇はものを食べるとき食べ物を支えるためにこの部分の筋肉が盛り上がってできている。上唇 とちがい完全な山形となっている。上下の唇はそれぞれの機能が異なるので形状も同じではない が、基本形としては木の葉型が美しい曲線となる。
 口の大きさであるが、小さい口が美しいかというと決してそうではない。鼻の陰影の延長上に口の 端部があることにより、眉毛から口元にかけての一連の線が美しい曲線になるのである。鼻の大き い人は口も大きく、鼻の小さいひとは口も小さい方が美しく見える。それとまた、口の部分には、頬 や鼻からの山並み、あごのふくらみなどが微妙な曲線を描きながら集合していて、これら曲線がど こをとっても滑らかな三次曲線を描いていることにより最高の美しい口元になる。

2003.10.3


3.美しい肉体はどのように造られているか

(1)美しさを表す基本形ー三角形理論

    富士山
 富士山、日本人なら誰しもが美しいと賞賛する山である。 当然、あなたも同じ思いでこの山を見ていることでしょう。 それではなぜこの山が美しいと思うのですか?
感覚的に美しいと思ってもダメです。理論的に説明できな ければいけません。


 富士山は二つの美的要素から成り立っています。一つはいままでお話した美しい曲線です。頂上> からすそ野へ下っていく尾根は頂上付近では直線に近いが、すそ野へゆくにしたがって少しずつ勾 配をゆるくして、なだらかにおりて、それが左右対称に美しいホームを描いている。頂上に雪をいだ いているとより美しさが強調される。二つ目は何か。それは三角形なのです。

2003.10.6

 ヨーロッパ代表するモンブラン、マッターホルン、北米のロッキー山脈など欧米の人々はこれら山 々を美しいというが、それは岩石むきだしの直線と鋭角の組み合わされたもので日本人から見れば それほど美しさは感じない。ただ、それらの山は共通して三角形の集合体である。
 日本の富士山は三角形であると同時に、その二辺はなだらかな美しい曲線を描いている。人間の 美意識とはほんとうに贅沢にできている。何ものをも三角形に変換して見ようと欲するが、三角形の ものはさらに辺を縮小し、できるなら美しい曲線となることを極致の美と認識する。日本をはじめ東 洋の建築物の屋根に見られる勾配はその極致願望のあらわれなのか。欧米人はどちらかというと ゴツゴツした形状を好むが、東洋人は繊細な曲線を好む。それはそれぞれの祖先が歩んできた道 が違うからなのかもしれない。

2003.10.7

三角形

三角形は不思議な性質を持っている。頂点から向かい 合う底辺の中心へ線を引くと、必ず頂点から高さの70 パーセントいったところにその三角形の重心または図 心がある。正確には1/であるから70.7が正しいが、 数学に自信のある人は確かめてほしい。
  一般的に物体は形が変わると当然高さに対しての重 心位置も変化するものであるが、三角形だけはどんな 形になろうがそれが三角形であるかぎり、高さにたいし ての重心位置は変わらない。

2003.10.8

 この三角形の特異な性質は美しさとどんな関係があるのだろう。
 すでにお話ししましたが、人間の祖先である動物たちは森のなかで数千万年という気の遠くなる ような長い年月を過ごしてきました。その彼らの生活の場には山や河もありましたが、身近で最も たよりになったのは実をつける樹木だったのです。ギンナン、ドングリ、クリ、クルミなど色々な 果樹があり、季節がくるとその実は枝にたわわにぶら下がって、彼らの飢えをいやしてくれた。
 彼らは樹のどのへんに実がなるのか知っていた。果樹はこんもり枝を広げ、大抵はその高さの 3分の2ほど登ったところに熟した実が一番多くなっていた。小さな木も大きな木もみな同じだっ た。大きな手を広げたような枝葉に垂れ下がるようになり、樹のてっぺんや低い場所には実が少 なかった。
 当時の動物は潜在的には能力はあったが、 まだ、今の人間のようには枝振りや曲線を見通す 知恵はなく、樹木の形状をほとんど逆三角形に単純化して見ていた。そしてその感覚は、大切なも の、安全なものとしての道標となり、やがて草原へ侵出したときの敵の認識やあとの美意識の完 成へと発展していったのである。
いま我々はものを見るとき、形がよいとか、真ん中に置くよりちょっと右がいいとか、無意識に もののデザインを考えているが、美しい曲線の他に形としてのバランス感覚というものがあり、 それがどのようにして生まれてきたかを知らなければならない。

2003.10.11

(2)人体は美しいバランスでできている

人体美

 人間の美意識というのは色々な脳のプログラムが複 雑に絡み合って、そのうちで最も印象に残るものを抽 出し、判定をくだす。美しい曲線と整ったバランスがそ こに存在することが理想であるが、美の判定はまずバ ランスの方を優先する。なぜなら前にお話したように、 異常な配置を最も嫌うからです。そして場合によっては そこに直線や円があってもバランスだけで美しさを表現 することが可能である。
 先の「オードリーヘップバーン」さんの写真のように鼻 の稜線が直線である場合も、三角形としてそれが顔の 中央のよい位置に存在することにより、他の美しさと合 体して際だった優美さを演出します。

2003.10.15

 それではこの三角形理論はどのように応用されるのでしょうか。人間の身体の各部のバランスに ついて上の図で考えて見ましょう。
 人間の肉体は頭、胸と胴、腰と脚の三部分に大きく分かれ、それぞれの部分が上を底辺とする 逆三角形により構成されており、そして首下から足元までにもひとつの大きな三角形が存在する。 全身のバランスを考えた場合、首下の部分を「接点C」とすると、そこから足元までの高さの70% の位置に変化点でもある「接点D」があり、その両接点を境に三つの三角形が配置される。さらに 胸の部分と腰の部分の三角形の頂点からその三角形の高さの70%の上がった位置に変化点 「A点」と「B点」が発生する。ここで変化点とはその物体の最も特徴的な部分を指す。

2003.10.18

 各変化点間を美の曲線でなめらかに結ぶとバランスのとれた美しい肢体となる。ここでは人体 を想像して変化点では曲線をふくらませるとか、くびれさせるとかの方法をとったが、あらゆる物 体のデザインを考える場合、そこにポイントとなる点、線、造形などをもってきても差し支えない。 そしてその物体が美しい曲線で構成されていればベストである。顔の目、鼻、口などの配置も、 顔の中にいくつもの三角形を描いて美しさが判定される。
 また、この三角形理論はあくまで高さ方向に適用されるもので横方向には拘束がなく、太ってい ても痩せていても、変化点がはっきりしてバランスのとれた肉体は美しく見えることを示している。 横方向については人間の脳には「対象理論」のみしかプログラムされていない。三角形はどんな 形でもよいが横方向を意識するときはできるだけ三角形を富士山のように左右対称にして配置す べきである。
 上の人体について頭と胴体とのバランスについては触れなかったが、それは両方は線形的につ ながっていないからです。日本では八頭身美人といわれるが、頭と胴体の大 きさの比率は極端な場合をのぞき、全身の美しさには関係ない。無理にやろうと思えば頭頂から 「接点D」へ三角形を引き、計算すると8.7等身が最もよいことになる。
 最後に円や平行物体にはこの三角形理論は通用しないことを話しておきます。円は中心に、平 行物体は高さの1/2のところにそれぞれ重心があり、三角形をあてはめるには無理があるから です。ただし、短い矩形としての平行物体の場合はいくつか三角形に分割してこの理論を応用す することができます。これについてはChapte-8、9でお話ししたいと思います。

2003.10.19

  1. 人間の脳はものを見るとき個々の線の美しさよりまず全体のバランスを解析します。
  2. 顔でいえば正面から180度ぐるりと回し、その位置ごとに三角形を描いて重心、 すなわち変化点に対象物がうまく配置されているかを判定します。
  3. 昨日(4月)、女優の水野真紀さんが婚約されその会見場面がテレビで放映されま した。何かいつもと違う彼女に気づきませんでしたか。眉毛の先端、コメカミ寄り が異常に下がっているのです。それでは正面からの美しさが阻害されるはずなので すが、私はそれは彼女が正面より横顔を大切にしたためと解釈しました。
    5月10日のご結婚おめでとうございます。今度はどこから見ても素敵な眉毛でし た。
  4. 上のオードリーヘップバーンの写真に赤線で変化点のマークを入れてみました。 目と眉毛は美しさのポイントです。その目と眉毛は変化点の赤線に沿うように斜め に美し形として描かれています。
  5. 上でお話した、アイラインを上マブタやこめかみ寄りに濃くいれるのは、正面から見 た美しさだけではなく、横から見た目の感じをも美しく見せるためなのです。   

    2004.3.4-- 追記2004.5.11           

 人間の脳には美しさを解析する複雑な回路ができていますが、実際はほとんど瞬時に判 定を下します。その回路上の方程式を言葉で説明しご理解していただくのは非常に難しいこ とで、特に理論の苦手な女性にとっては難解かと思います。
そこで、今回多くの読者のご意見もあり一番最後のページに「ビュウテイコーナー」 をもうけました。このページは花の精チャシーが、難しい理論は抜きに、絵を使って 実践的に美しさについて手ほどきするものです。「美しさ」についてお悩みの方のご 相談にもお答えしたいと思いますので、是非お読み下さい。ただし、必ずchaptr-1 よりchapter-7まですべてを読まれた後にして下さい。
   なお冒頭にのべた、男女の美意識の違いについてはchapter-7 をお読み下さい。
 次の章では日本のひら仮名文字の美しさと、文字を書く場合の基本的な心得を  述べたいと思います。
 今までのことでご意見がありましたら是非お寄せください。

2003.3.4

ボタン 「文字の美しさ」 ●ご 意 見 

Copyright t-hayashi 2003     登録 3/4/2003