みんなで考える推理クイズ
〜過去の問題集〜

※解答はマウスでクリック&ドラッグをして見てください。

第141回〜


〈第141回〉
問題  横浜の中華街で中国料理店を経営している在日の中国人が何者かによって殺害される、
という事件が起こった。
 死体には被害者が自分の血で書いたのであろう、「六」という数字が残されてあった。
 やがて捜査の結果、同じ横浜市内に済んでいる3人の容疑者が捜査線上に浮かんだ。

・上村 虎雄
・中島 竜
・下山 正巳

 いずれも名前などに「六」が関係ありそうに思えなかったが、さすがは(?)中華街が
ある横浜市。一人の刑事が被害者が中国人であることに気が付くとたちどころに犯人を指
摘したのである。
 果たして犯人は誰か?

(2017年4月1日問題発表)

解答  犯人は中島 竜。
 なぜ被害者は「六」と床に書いたのか?
 それは被害者が在日の中国人ということを良く考えてください。中国語では「リュウ」
は数字の「六」を意味するものだからです。
 被害者は被害者の名前を書くと犯人に気が付かれると思ったので、容疑者である中島竜
の名前である「リュウ」から数字の「六」を連想し、床に「六」と書いていた、というわ
けです。
ちなみに中国語で「竜」(若しくは龍)は「ロン」と言います。

(2017年5月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
Daisy Katsura

〈第142回〉
問題  みなさんの中にも囲碁や将棋をやる、なんて人もいると思いますが、昔は囲碁や将棋の
ソフトというと人間にはどうしても勝てない、なんて言われていましたが、最近はコンピュー
ターが人間の棋士に勝つ、といったことが多いですね。特に囲碁はプログラムが複雑
なので人間に勝つのは難しいと言われていたものですが。
そこで囲碁にちなんだこんな問題はどうでしょうか?

ある囲碁のプロ棋士が何者かに殺害される、という事件が発生しました。
どうやら囲碁の定石の研究をしていたのか発見された際、その棋士はなぜか囲碁の黒石を
握っていました。
やがて捜査の結果、次の3人の容疑者が捜査線上に浮かんだのですが、実はその3人とも
囲碁のことがよくわからない、という事でした。

・袋田 清
・那智 敏正
・岩屋 谷雄

しかし、刑事の中に囲碁が趣味、という刑事がいて、被害者が持っていた碁石は犯人を示
す手がかりだった、として犯人を指摘したのでした。
 果たして犯人は誰だと思いますか?

(2017年5月1日問題発表)
解答  犯人は那智敏正。
 なぜ被害者は囲碁の黒石を持っていたのか?
 最近はプラスチック製が主流と思われますが、将棋の駒の最高級品がツゲの木で作られ
たもの、と言われているように囲碁の石にも最高級品があり、黒石は那智黒石、白石はハ
マグリで作られたものが最高級品と言われています。
ここまで言えばお判りでしょう。被害者は犯人の名字「那智」から囲碁の黒石を連想して、
ダイイングメッセージとして黒石を握っていた、というわけです。

(2017年6月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
幸香、Daisy Katsura

〈第143回〉
問題 「それで、あなた。事件かあった日はどこにいたの?」
 ある事件の容疑者の女性を取り調べていた女性刑事が聞く。
「ですから、その日は友達の結婚式に呼ばれてた、って何度も言っているじゃないですか。
その、事件があったっていう日は日曜日で大安だったから結婚式があってもおかしくは
ないでしょう?」
「まあ、確かにそれはそうだけど…」
「ほら、証拠の写真だってちゃんと残ってますよ。式場の前で友達に撮ってもらったんです」
 そういうとその女性はスマホを取り出すと、何やら操作をして画面を見せる。
「ほら、この白い服を着ているのが私です」
 確かにその指さした画面には式場の前で白い服を着た容疑者の女性が写っていた。
 しかし、女性刑事はその写真を見るなり、
「あなた、とんでもないミスをしてるわね。これは結婚式の時に撮った写真じゃないでしょ。
私もこの間、友達の結婚式に呼ばれて行ったけど、絶対あり得ないことしているじゃない」
 さて、その女性刑事はなぜ写真の嘘を見破ったのだろうか?

(2017年6月1日問題発表)
解答 「結婚式に容疑者が白い服を着ていたから」刑事は容疑者の嘘を見破りました。
 というのも結婚式に出席した人ならわかると思いますが、結婚式のようなおめでたい席で
はタブーがいろいろとあり、一例をあげれば「切る」という言葉を使ってはいけない、と
いうのがあります(だからウエディングケーキを切るのは「入刀」と言う)。
 その中の一つに「白は花嫁の色」という事で参列者が出席する際には白い色の服を着ては
いけない、というのがあり、容疑者がもし本当に結婚式に出席していた、というのであれ
ば白以外の服を着ているはずだからです。

(2017年7月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
幸香、Daisy Katsura

〈第144回〉
問題 ある富豪が急逝し、その富豪の顧問弁護士の前に2通の遺言状があった。
 その富豪は生前、弁護士に遺言状がある事を伝え、それがある本の中に挟んである、と
いう事だけは聞いていたのだが、結局その本が何なのか詳しい話を聞くことができないま
まその富豪は亡くなってしまったのだった。
後日弁護士はそのことを遺族に話したのだが、遺族も遺言状の事は初めて知ったらしかっ
た。
そして数日後、遺族の二人からほぼ同時に遺言状を発見した、という連絡が入ったのだが、
遺言状は1通しかない、という事を聞いていたのでどちらかが偽の遺言状であることはわ
かったのだが、お互い(仮にAとBとする)が自分の見つけた遺言状が本物である、と譲
らなかったのだった。
Aはある百科事典の258ページと259ページの間に挟んであった、と言い、Bはある洋書
の193ページと194ページに挟んであったという。
弁護士は少し考えた末、「こちらの方が本物の遺言状」という確信を得て、遺言状を開い
たのだが、果たしてそれはAが見つけた遺言状とBが見つけた遺言状のどちらだろうか?

(2017年7月1日問題発表)
解答 弁護士が開いたのはAの遺言状です。
というのも何でも構いませんので、そこにある本を開いて紙でも何でもいいですから適当
なページに挟んでみましょう(できれば問題と同じページがベストですが)。
おそらく193ページと194ページの間にはどうやっても挟めないはずです。
というのも本というのは必ず奇数ページの裏側が偶数ページになるのですから、Bの遺言
状のように偶数ページと奇数ページの間に挟むことはできないはずです。
よってっ本物の遺言状はAという事になります。

(2017年8月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
Daisy Katsura、幸香

〈第145回〉
問題  ある暴力団が密輸の取引を近いうちに行う、というタレコミが警察のもとに入って来た。
 その情報をもとに警察は捜査を始めたのだが、そんな中、その密輸の取引の場所と思わ
れるメモを入手し、その紙には「USA」という文字が入っていた。
「USA」と言えば普通はアメリカ(United States of America)の略称だが、警察がさ
らに捜査を進めたところ、そのマークしている暴力団の関係者と思しき人物が近々渡米す
る様子は全然なかったのである。
 となるとメモに書かれている「USA」の意味は何なのか、さらに警察が調査を進めていた
所、メモの「USA」の意味が分かり、警察はそこの警察に協力を求めたのである。
さて、「USA」がアメリカでないとすると、どういう意味なのだろうか?

(2017年9月1日問題発表)
解答 メモの「USA」はアメリカの事ではなくて大分県宇佐市の事です。
これは日本に限った話ではないのですが、世界ではどこかの都市と全く同じ地名を持つ都
市、というのがいくつもあって、日本にもかつて鳥取県に羽合町(2004年から合併により
「湯梨浜町」となる)というのがあり、同じ読みが「ハワイ」という事で、アメリカのハ
ワイ州と姉妹都市提携を結んだことが話題となりました(これは今も継続中)。
同じように大分県にはアメリカ合衆国の略称である「USA」と同じ綴りの宇佐市という
のがあり、おそらく今回関係者たちは宇佐市で取引を行う、という事を悟られないように
ローマ字で「USA」と書いてアメリカで取引を行う、と誤認させるようにしたのではな
いか、と考えられます。
ちなみに宇佐市は全国的に有名な麦焼酎「いいちこ」を生産している三和酒類の会社があ
るそうです。

(2017年10月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
Daisy Katsura

〈第146回〉
問題 「コラージュ写真というのは昔は作るのに写真を切り貼りする、と言ったように手間がか
かったものですが、最近はスマホやデジカメを使って撮ったデジタル写真が画像データと
して残せることやパソコンの画像編集ソフトが手軽に使える事で簡単に作れるようになり
ました。それは証拠写真の偽造も簡単にできる、という事になりますので警察はそういっ
たものの見極めが必要になってくると思いますが…。ここで一つの例をあげましょう」
 そう言うと男は拡大した一枚の写真を取り出した。
 それは夜のマンションの部屋で子供の誕生日か何かを映した写真でバースデーケーキを
前に一人の男の子が笑っている写真だった。
「これは先日、私の息子が誕生日だったのでその様子を撮った写真なのですが、この窓を
見てください」
 そして男は子供の後ろの窓を指さす。そこには人影のようなものが写っていた。
「見てください。丁度何やら人物が落下しているように思えませんか? 実はちょうどそ
の日、私の住んでいるマンションで飛び降り自殺があって、私が写真を写したとき、偶然
にも屋上から人物が飛び降りたところが映りこんでしまったのです。そう、私はスクープ
写真を撮影してしまったのです。
…と言いたいところなんですが、勿論当日そんな事件はありませんでしたし、もし仮にそ
の日の写真を撮った時刻に飛び降り自殺があったとしても私はこんな写真を撮ることはで
きません。なぜならば、この飛び降りている人影をどうやっても映すことができないから
です。種を明かしてしまうとこれは私が作成したトリック写真なのですが、なぜ私はそう
撮影できないと断言できると思いますか?
 ヒントを差し上げましょう。撮影時刻は夜という事で私は窓を閉めて、フラッシュを使
って撮影しています」

(2017年10月1日問題発表)
解答 「夜の部屋の中でフラッシュ撮影をしたら外の様子を写すことはできない」からです。
というのも窓ガラスから外を見ると昼間は外の様子がよく見えますが、夜になって明かり
をつけた状態で外の様子を見ようとしても、少し離れた場所だと窓ガラスが鏡のようにな
って自分の顔が見えますよね?
それと同じで撮影をしたのは夜でしかも「窓を閉めてフラッシュを使って撮影した」とい
う事なのですから、窓ガラスが鏡のようになって、窓ガラスには外の景色は写らずに室内
の様子が写るはずであり、外で人間が転落しているように見えるのが映るはずはありませ
ん。

(2017年11月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
Daisy Katsura

〈第147回〉
問題 ある占い師が死体となって発見された。
その占い師は八卦占いを専門とし、雑誌などでもよく紹介される人物で、事件があったと思われるその日も何人かの来客があり、また最近はいろいろとトラブルも抱えていた、
と言われていた。
 死体が発見された時、その占い師の傍らに商売道具で使っているであろう算木と呼ばれ
る道具があったのだが、その算木が右の図のように置かれていた。
 やがて捜査の結果、次の二人が容疑者として浮かびあがった。

・乾 和正
・巽 浩平

 すると占い好きのある一人の刑事が算木の意味に気づくと、たちどころに犯人を指摘し
たのである。
 果たして犯人はどちらであろうか?
 今回は2択なので、よく考えれば犯人がすぐわかると思います。

(2017年11月1日問題発表)
解答  犯人は巽浩平。
 というのも被害者の傍らの算木は「ソン」と呼ばれるものなのですが、その「ソン」を
漢字で書くと「巽」となり、音読みだとズバリ「たつみ」になるからです。
 詳しくは下のリンクを見ていただくとわかるのですが、被害者は犯人である巽浩平の名字で
ある「巽」から商売柄「ソン」を連想し、算木に犯人の手がかりとして「巽」の卦を現し
た、というわけです。
ちなみに容疑者の一人である「乾」も「ケン」という卦がありますので、もし彼が犯人だ
った場合は「ケン」の卦を残したと考えられますね。
(詳しくはこちら)

(2017年12月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
なし

〈第148回〉
問題 最近はバリアフリーが叫ばれているようで体に障がいを持った人たちに対しての対策が
取られていて、例えば駅には「点字ブロック」というのを設置していますが、そこで点字
に関してこんな問題はどうでしょうか?

 あるカルチャースクールで点字を教えている講師が何者かによって殺害される、という
事件が発生しました。
発見された時、その被害者はこのようなものを紙に残していました。

 ●・
 ・●
 ●・

やがて捜査の結果、その同じスクールの講師である田中、中村、鈴木という3人の容疑者が浮かび上がってきました。
 やがて警察は被害者の紙の意味に気が付くとたちどころに犯人を指摘したのですが、果たして犯人は誰でしょうか?

(2017年12月1日問題発表)
解答   犯人は田中。
 というのも被害者の残したものは点字で「タ」を意味するものだからです。
おそらく被害者は名前をそのまま残したのでは犯人に気が付かれると思っ
たので、自分が普段教えている点字で犯人の名前である田中を点字で

●・ ●・ ●・
・● ・・ ・・
●・ ●・ ・●

と残そうとしたのでしょうが、「タ」で力尽きてしまった、というわけです。
ちなみに

●・
・●
●・

という点字はアルファベットでは「o」という意味を持っているそうです。

(2018年1月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
なし

〈第149回〉
問題 私の手元に一枚の紙がある。それには
「73‐1‐53‐81 に行ってきます」
と書かれてある。実は私の大学時代の旅行好きの友人が、長期休暇が取れたからしばらく
どこかに遊びに行くという話を聞いたのだが、困ったことにその友人はどこに行ったのか
を明らかにせず、こうやって謎の手紙を送りつけて楽しむ、という趣味の持ち主だったの
だ。
 その翌日、またその友人から手紙が届いたのだが、それには
「ヒント:28‐1‐8‐7 → 日本」
と書かれていたのだった。
どうやら何かのヒントのようだが、その時私はその友人が大学時代に化学を専攻しており、
毎日のように元素周期表を見ていたことに気が付くと、彼がどこに行ったのかたちまちの
うちにわかったのだった。
さて、いったい彼はどこに行ったのだろうか?

(2018年1月1日問題発表)
解答  友人が行った先はタヒチです。
 まず「ヒント:28‐1‐8‐7 → 日本」の意味ですが、元素記号表(元素周期表)を見
てみると、元素番号28(ニッケル)が「Ni」、と言ったように数字が元素番号に対応し
ていることがわかると思います。
 ヒントの例で言うと元素番号28が「Ni」、元素番号1(水素)が「H」、元素番号8
(酸素)が「O」、元素番号7(窒素)が「N」ですからそれをつなげると「NIHON」
つまり「日本」だという事がわかります。
 ですので問題の「73‐1‐53‐81」は元素番号73(タンタル)は「Ta」、元素番号1(水
素)は「H」、元素番号53(ヨウ素)は「I」、元素番号81(タリウム)は「Ti」とな
りますから、それらをつなげると「TaHITi」=「TAHITI」つまりタヒチとなるわけ
です。

(2018年2月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
なし

〈第150回〉
問題 1週間ほど前にニューヨークで起きたある事件の容疑者として一人の日本人が取り調べ
を受けていた。
 ところがその容疑者は事件が起きた日はアメリカはアメリカでもロサンゼルスにいたと
いう。
 その証拠として容疑者はロサンゼルスで撮影した、という写真を刑事に見せた。
「見てくださいよ。これはたまたま現地にいた日本人に撮ってもらったんですけれど、後
ろに時計が映っているでしょう? 丁度事件が起きたという午後5時って表示されている
じゃないですか」
 確かにその容疑者が映っている写真には午後5時を示す「17:00」という時刻が映って
いた。
しかし、その刑事は一目見るなり
「そんなものが証拠になるか! やはりあの事件はお前がやったんじゃないのか?」
と言ったのである。
さて、なぜ刑事は一目見ただけでその写真が証拠にならないと分かったのだろうか?

(2018年2月1日問題発表)
解答  ロサンゼルスとニューヨークでは時差があるからです。
 というのも本土から離れているアラスカ州とハワイ州を除くアメリカ本土は東西約5000
キロという広大な本土のため、西部、中西部、中東部、東部と4つの時間帯があり、西部
と東部の間では3時間の時差があり、例えばニューヨークが正午の時、ロサンゼルスは午
前9時となります。
そのことからニューヨークで事件が発生した午後5時はロサンゼルスでは午後2時であり、
逆にロサンゼルスが午後5時の時、ニューヨークは午後8時となります。
 どのような手段を用いてもニューヨークからロサンゼルスまで3時間で移動することは
できませんが、少なくとも容疑者の持っている写真は時間が起きた当日に撮影したもので
はない、という事になります。

(2018年3月1日正解発表)
正解者
(敬称略)
Daisy Katsura



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