みんなで考える推理クイズ
〜過去の問題集〜
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第91回〜第100回
〈第91回〉 | |
問題 | あるビリヤード場で一人のハスラーが死体となって発見された。 どうやら大会が控えているということもあってか一人で練習していたところを後ろから 襲われたらしい。 発見されたとき被害者はどういうわけか手の中に赤い球を持っていた。 やがて捜査の結果、3人の容疑者が捜査線上に浮かんだ ・ 二又幸次 ・ 三村義弘 ・ 四谷盛雄 当初警察は被害者が持っていた赤いボールの意味が分からなかったが、被害者がプレイ していたのが「ポケットビリヤード」というのがわかると、赤いボールの意味に気が付き、 犯人を指摘したのだがはたして犯人は誰だろうか? (2012年10月1日問題発表) |
解答 | 犯人は三村義弘 というのもビリヤードには今回の問題のように「ポケットビリヤード」と言われている もののほかに「キャロム」とか「スヌーカー」と言われている競技があるのですが、その 中の「ポケットビリヤード」は持ち球である白球と色の付いた15の球を使用するもので、 15の球はそれぞれ色が違い且つ番号が付けられているからです(ちなみにキャロムやス ヌーカーも赤球を使うが番号は付けられていない)。 で、被害者の持っていた赤い球は「3番球」と言われているもので被害者は名字に「3」 のついた三村義弘から「赤」を連想し赤い球を持っていた、というわけです。 (2012年11月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
なし |
〈第92回〉 | |
問題 |
ある高校で火事騒ぎがあった。 幸いなことに発見が早かったこともあって火は早く消し止められた。 その後の警察の調べにより、何者かが学校に侵入して火をつけたと思われたのだが、不 思議なことに火元とも思われる現場である理科室には、ライターやマッチのような発火物 が見当たらず、実験に使う発火性を持つ薬品などが隣にある理科準備室も荒らされた様子 がなかった。 やがて目撃者の証言により、事件が起きた学校に通う一人の生徒が警察の取り調べを受 けたのだが、その生徒はアリバイを主張し、調べてみたところその生徒のアリバイが証明 されたのだった。 事件はいったん暗礁に乗り上げかけたが、もう一度現場を調べてみると現場となった理 科室の窓際に割れたフラスコが置いてあり、事件が起きた当日は晴天だったこと、現場の 理科室の窓が太陽に面しているのを知ると、刑事はアリバイトリックを見破り、その生徒 も放火を認めたのだった。 さて、その放火トリックとは何か? (2012年11月1日問題発表) |
解答 | 放火トリックは「水に入れたフラスコをレンズ代わりにして太陽を集めて放火した」で す。 ご存じのとおり、日光を凸レンズで集めてある一点にその焦点を集めると、やがて火が つく実験を小学生の理科の授業でやった人も多いと思いますが、ご存じのとおりフラスコ というのは丸い胴を持っていますから、そこに水などを入れるとレンズに代わりになるの です。 犯人はそれを利用して水を入れたフラスコを窓際に置いてレンズの代わりにし、日光を 集めてその焦点になる場所に紙など発火しやすいものを置いて火がつくまでの間に、アリ バイ工作をした、ということになります。 (2012年12月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
梅ノ枝、幸香、のぶりん |
〈第93回〉 | |
問題 | 「先日の老人が殺された事件の件だが…」 「ああ、あの豪邸に住む一人暮らしの老人が殺害された事件ですか。なんでも自身の自慢 のコレクションの日本刀で刺殺されたらしいですね」 「うん。被害者の老人は骨董趣味があってね。日本刀をはじめとしたコレクションを多数 持っていたのだが、凶器に使われた日本刀は普段は誰にも触らせないほど大事にしていた もので、普段手入れをするときしか取り出さないというのに、何でそれで殺害されたのか 分からないんだよ」 「確か事件が起きた当日の夜に何者かと言い争う声が聞こえた、という話ですよね。…と なると被害者の知り合いに骨董商とか刀剣鑑定家がいませんでしたか?」 「まあ、骨董集めが趣味だったからな。それくらいは大勢いると思うが…」 「とにかく片っ端からあたってみてください。きっと犯人はその中にいますよ」 * 数日後。 「いや、驚いたね。君の言った通り、犯人は老人に日本刀を売りつけた骨董商だったよ。 なんでも凶器に使われた日本刀が偽物で、それを売りつけてことがばれそうになって殺害 した、というのが動機だったようだが、動機はとにかく、君はどうして骨董商を調べるべ きだと思ったのかね?」 「実は――というわけですよ」 さて、殺害の動機は分かりましたが、「骨董商を調べるべきと思った理由」は何? (2012年12月1日問題発表) |
解答 | 「骨董商だったら何の疑いもなく被害者の前で刀剣を鑑定することができる」からです。 被害者が「普段はだれにも触らせない」という日本刀を被害者以外で何の疑いも触るこ とができる人物、と言ったら刀剣鑑定家か骨董商しかいないからです。 犯人である骨董商は偽物を売りつけたことをとがめられ、「それなら実物を見せてほし い」といったような形で被害者から日本刀を借り受け、それを抜いて調べるふりをして隙 を見て被害者を刺殺した、というわけです。 (2013年1月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
梅ノ枝、のぶりん、幸香 |
〈第94回〉 | |
問題 |
A夫がB子と私(C美)を二股かけている、と知った時、私は一思いにA夫を殺してや ろうと思い立った。 用意するものは自分の部屋にある大きくて重いガラス製の灰皿と吸殻。実はB子は女の 癖にヘビースモーカーでこの間私の家に来たときも、何本もタバコをふかして帰って行っ た。その時にB子が吸っていた吸殻を取っておいた、というわけ。 ある日、私は灰皿と吸殻を隠し持ってA夫の家に行き、隙を見て、用意していた灰皿で A夫の後頭部を何度も殴りつけた。A夫が動かなくなるのにそれ程時間はかからなかった。 そして私はB子の犯行に見せかけるための偽装工作を始めた。 私は凶器の灰皿をテーブルの上に置くと、持っていたバッグの中から袋に入れた吸殻を 取り出した。そして私は灰皿の中にB子の吸殻を何本か入れておいた。私はタバコを吸わ ないし、灰皿にはB子の指紋が、吸殻には唾液や口紅の跡が残っているから、おそらく警 察はタバコを吸っていたB子が隙を見てA夫を灰皿で殴り殺したと思うはず。もちろん自 分の指紋を残すなんてヘマはしなかったわ。 数日後、私の住んでいる部屋に刑事がやってきた。 「C美さん、あなたを殺人の容疑で逮捕します」 …どうして? どうして私の犯行だってわかったの? 「C美さん、あなたB子さんの犯行に見せかけようといろいろと偽装工作をしたようです が、大きなミスがあったんですよ」 * さて、刑事の言った「C美のミス」は何? 実は2つ理由が考えられますが、今回は1 つでも当たれば正解といたします。 (アイディア提供:梅ノ枝さん) (2013年1月1日問題発表) |
解答 | (理由その1) 「灰皿の中に吸殻が残っている」からです。 というのももしC美の考えていた通り「タバコを吸っていて隙を見て灰皿で何度も殴り つけた」のだとしたら凶器である灰皿を振り上げた途端、その灰皿の中に残っていた吸殻 があたりに散らばっていなければいけないはずで「灰皿の中に吸殻が残っている」はずは ないからです。 (理由その2) もう一つ考えられる理由は「吸殻と一緒に灰がない」ことです。 というのもタバコというのは、ふつう何回か吸った後に灰を落とすものですから、普通 は吸殻と一緒に灰皿の中に灰もあるはずだからです。もしB子の犯行だとしたら吸殻と一 緒に灰も散らばっていなければおかしいはずで、吸殻だけを持ってきたC美はすでにその 時点で偽装工作が失敗していた、というわけです。 (2013年2月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
るい、のぶりん、柿ノ木 |
〈第95回〉 | |
問題 |
雪こそ降らなかったが、厳しい寒さとなったその日の早朝。 スピード違反の車を追っていた警察のパトカーが、容疑者が乗った車が逃げ込んだ、と 思われる住宅街のある家の前で停まった。 「あ、あの車です」 追跡していた車と同じ型の乗用車を発見した助手席の警官が指摘すると、二人の警官は パトカーを降りてその家の玄関の呼び鈴を押す。 すると中から一人の男が出てきた。 「…いったいなんですか?」 「朝が早いところ申し訳ありません。実はスピード違反の車がこの住宅街に逃げ込んだの を確認しまして。お宅の車によく似ているのでお話を伺おうと思いまして」 「なんだ、そんなことですか。私は昨日の晩からずっと家の中にいましたよ」 「どなたか証人はおりませんか?」 「ごらんのとおり一人暮らしですからねえ」 と、その時だった。 どこからやってきたのか一匹の野良猫が車のボンネットの上に乗ると、大きく欠伸をし て気持ちよさそうに眠り始めた。 それを見た警察は男が「昨日の夜からずっと家の中にいた」という証言が嘘であること を見抜いたのだが、その理由はどうしてだろうか? (2013年2月1日問題発表) |
解答 | 「ボンネットの上に猫がいる=まだボンネットが温かい」ということです。 というのも雪は降っていなかったとはいえ、厳しい寒さの朝だったということは、当然 のことながらエンジンを動かしていなければ、(エンジンは暖かくなっていないのだから) 車のボンネットの上も冷えていなければならず、当然のことながら暖かいところが好きな はずの猫がボンネットの上に乗っかって居眠りを始める、なんてことはないはずだからで す。 それなのにボンネットの上に乗っかった、ということはまだ車がエンジンを切ったばか りでまだ温かい、ということですから「昨日の夜から家にいた」男の証言は嘘、というこ とになるわけです。 (2013年3月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
幸香、きくまのり、のぶりん |
〈第96回〉 | |
問題 | 千葉県のある食料品店で店主が何者かに殺害される、という事件が発生した。 発見されたとき、店主はどういうわけだか、売り物の中から醤油の入ったボトルを片手 に持っていた。 やがて3人の容疑者が捜査線上に浮かんだ。偶然にもいずれも千葉県内の市が名字にな っている3人だった。 ・ 館山和夫 ・ 野田 勝 ・ 銚子浩之 警察はなぜ店主が醤油を持っていたのか最初はわからなかったが、あることに気が付く とたちどころに犯人を指摘したのである。 はたして犯人はだれだろうか? (2013年3月1日問題発表) |
解答 | 犯人は野田 勝。 というのも犯人の名字である「野田」つまり千葉県の野田市は江戸時代から醤油の産地 として有名だからです。 被害者は犯人の名字である野田から「野田市」を連想し、そしてまた食料品店の店主と いうこともあって「野田市」から名産である「醤油」を連想してダイイングメッセージと して醤油を持っていた、というわけです。 ちなみに醤油のブランドである「キッコーマン」は発祥の地が野田市だそうです。 (2013年4月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
のぶりん、幸香 |
〈第97回〉 | |
問題 |
4月中旬に山形市で起きたある事件の容疑者を東京で発見した警察は、その容疑者に任 意同行を求めて取り調べを始めた。 ところがその容疑者はここ数日東京の外に出ていない、もちろん山形市にも行ったこと がない、と主張していた。 しかし現場の状況などから容疑者以外の人物が犯人とは思えなかった警察は詳しく容疑 者の周辺を調べていた。すると被害者の車の屋根から何か花びらのようなものが見つかっ た。 それを調べてみると桜の花びらだということが分かった警察は容疑者の証言の嘘を見破 ったのだが、果たしてそれはなぜだろうか? (2013年4月1日問題発表) |
解答 | 「山形市では桜の花の開花が4月中旬になるから」です。 ご存じのとおり日本では桜の花が満開になる「桜前線」、紅葉が見ごろとなる「紅葉前線」 というものが民間の業者から毎年発表されており、「桜前線」は1月中旬に桜が開花する沖 縄に始まり、3月下旬の九州から5月中旬の北海道まで北上していくものです(紅葉前線 は逆に9月中旬の北海道から12月初めの九州まで南下)。 東京の桜の開花は大体3月の終わりで山形市の桜の開花は4月中旬ですから、車の屋根 から桜の花びらが見つかった、ということは容疑者は桜が咲いている時期に山形市に行っ ていたことになります。 (2013年5月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
のぶりん |
〈第98回〉 | |
問題 |
あるアパートで事件が発生した、という連絡を受け、警察が現場に駆け付けた。 すると現場の扉のすぐわきで鍵が見つかり、直ちに鑑識課のほうに回された。 「結果を申し上げますと、現場付近で発見された鍵は現場の玄関のカギと一致したそうで す」 「それで指紋は採取されたのか?」 「はい。頭(鍵を持つ)の部分に被害者とは違う親指と人差し指の指紋が検出されました」 「それじゃあ、その鍵を使って玄関を閉めた犯人が逃げる際にあわてて落としたんだな。 指紋を調べれば誰が犯人かわかりそうだな」 と、そこで今まで話を聞いていた捜査主任が、 「待て、その鍵についた指紋は真犯人がでっち上げた偽の証拠だ。他の線から犯人を調べ たほうがよさそうだな」 「それはどうしてですか?」 「実際に鍵を使って玄関を閉めてみろ。すぐにわかるから」 さて、なぜ捜査主任は鍵についた指紋が偽の証拠だと分かったのだろうか? (2013年5月1日問題発表) |
解答 | 「鍵を使って玄関に鍵をかけた際に、鍵の頭の部分に人差し指の指紋が付くことは ないから」です。 というのも実際に鍵を使って玄関の扉(でも何でもいいですけれど)に鍵をかける 場合、鍵の頭を持つ際には普通は人差し指の腹のわきの部分と親指で鍵を挟んで 鍵を回すからです(つまりこういうこと)。 ですのでもし犯人が鍵をかけたのち、あわてて鍵を落としていったのならば親指 の指紋が採取されるのはまだしも、人差し指の指紋が採取されることはないはず なので鍵から検出された指紋は偽の証拠ということになるわけです。 (2013年6月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
のぶりん、幸香、梅ノ枝 |
〈第99回〉 | |
問題 | 以前、関東と関西の食文化の違いについて説明したのは知っていますよね? そう、関東では濃口しょうゆが好まれ、関西では薄口しょうゆが好まれている、とかう どんのだしも関東と関西では違っていて、カップ麺も東日本向けと西日本向けがあるとい ったことも話したと思います。 今日はそんな食文化の違いの問題を出題しましょう。 東京で起きたある事件の容疑者を捕まえて取り調べたところ、その容疑者は事件があっ た当日大阪にいたというアリバイを主張しました。その証拠としてある老舗の料理店でう な重を食べていた、ということでその時に撮った写真を見せました。 その写真には確かに食べる前、ということでかうな重の写真やそれを食べている途中の 様子が写っていたのですが、ある刑事がその中の1枚の写真でかば焼きが背開きになって いるのを見て、容疑者のアリバイは嘘であると見抜きました。 では、なぜかば焼きが背開きであったことでアリバイは嘘だということが分かったので しょうか? (2013年6月1日問題発表) |
解答 |
「ウナギを開く際に関東は背開き、関西は腹開き」だからです。 なぜ関東と関西でウナギの開き方が違うのか、ということに関しては諸説あるのですが、 一番有力な説として言われているのが「昔の東京、つまり江戸は武士の町であることから、 『腹から開く=切腹を連想する』ということで腹開きが好まれず背開きになったというも のです。 「商人の町」だった大阪(大坂)ではそんなことはなく、昔から腹開きですから、もし容 疑者のアリバイが本当だとしたら関西の店のかば焼きは腹開きとなっているはずです。 なお、かば焼きの焼き方も関東では蒸してから焼く、関西では蒸さないでそのまま焼く、 といったような違いがあります。 (2013年7月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
幸香、のぶりん、ちまりす、シグリン |
〈第100回〉 | |
問題 | 数え年で61歳になる人を干支(十干十二支)が一回りするということで「還暦」として お祝いをするのは皆さんもご存じだと思いますが、では88歳になった人を「米寿」として お祝いをするのはなぜかご存じでしょうか? そう、「米」という漢字を分解すると「八十八」というように見えることから「米寿」と いうのですが、それを踏まえて今回はこんな漢字のクイズを出してみましょう。 ある殺人事件の被害者が現場に「白」という文字を残していました。 やがて操作の結果、次の3人の人物が容疑者として浮かんできました。 ・ 七尾重明 ・ 八十島文雄 ・ 九十九正則 しかし3人の容疑者には何ら「白」に関係のあるものが見つからなかったのですが、そ の被害者が年齢に関する研究をしていた、と分かったとき現場に残されていた「白」とい う字はやはりダイイングメッセージだということがわかり、その文字から警察はずばり犯 人を指摘したのですが、みなさんは誰が犯人かわかりますか? (2013年7月1日問題発表) |
解答 | 犯人は九十九正則。 というのも日本では99歳になった人のことを「白寿」としてお祝いするのですが、な ぜ「白寿」というのか、というと「百」という字から「一」を除くと「白」という字にな るからです。 被害者は犯人である九十九正則の字をそのまま書くと気づかれてしまうということと、 自身が年齢を研究していた、ということから「百」の字から「一」の字を除いた「白」の 字を書き「100−1=99」すなわち「九十九」を連想させようとしたわけです。 (2013年8月1日正解発表) |
正解者 (敬称略) |
幸香、aserora、のぶりん、りんりん、ちまりす |