組曲「黒姫物語」


 
【1999年7月/長野県中野市民会館大ホールにて】
静かに流れる川は私達にとって生命の源泉であった。しかし、それは同時に度重なる水害をもたらすあばれ川にもなった。私達の祖先は、家や田畑を破壊され親兄弟を失いながらも、涙を力に変えて幾度も立ち上がり生きのびてきた。生きるとは、過酷なものである。しかし、悲しみに立ち向かっていく勇気があればいつか希望が見えてくる。
 
長野県信州中野に古くから伝わる民話「黒姫物語」は、志賀高原48池の主黒龍が里のお城の黒姫を見初めて…この物語の中には、自然と人間の関わりに対し、人のおごりに龍が報復するという現在に通じる民話を組曲「黒姫物語」として信州中野市民会館で上演し、大好評を博した。