癒惠 さま  画



お言葉に甘えて戴きました。







調子にのって。
美しい白蛇をとかげにしてしまう。
そんなしょーもない呪文を唱えてみました。
癒惠さん、ごめんなさい。















(タイトルなんて、あるわけないじゃないですかっ!!)








「神子ど…」



「「わっっっ!!」」



「っっ…!!!」



「お帰りなさいっっ」

「・・・・・・・・・只今、戻りました」

「ふふ。びっくりしてます、…ね?」

「・・・・・・・・・ご覧の通りです」

「じゃあ、大成功! かな?」

「・・・・・・・・・ご期待に沿えて、何よりです」



「お帰りなさい。頼久さん―――――」



「――――― 留守中、何事もなく?」

「はい! 頼久さんは? お仕事、無事に果たせました?」

「はい」

「10日間、長かったですね…」

「はい」

「…へへ。ちょっと淋しかったです」

「はい」

「・・・・・・頼久さん?」

「はい」

「頼久さんも、何か言ってください」



「御髪が」



「オグシ?」

「髪が、また少し長くおなりになりましたね」

「あ…。ええ」

「・・・・・・・・・」

「やっぱり、長い方が好き…?」

「いえ、好き嫌いなど。そうですね、でも…」



「でも?」



「短かった頃。神子殿が俯くたびに」

「短い…? 出合った頃のこと?」

「ええ」

「チラリと覗くうなじが痛々しいほど白く」

「・・・・・・・・・」

「痛いほど白く、か細く見え」

「それで…?」

「二度とこのような目には、と思う反面。何故だか」

「うん?」

「心に強く焼き付いて、瞼の裏からなかなか消えなかったものです」



「―――――」

「―――――」



「頼久さん」

「はい」

「それってちょっと」

「はい?」



「変態っぽい…」



「―――――」

「―――――」



「ヘ、ヘンタイ…。です、か・・・・・・・・・」

「う? あ。ご・ごめんなさいっ!」

「いえ、謝られるとかえって」

「ええ?! あ、や、もうっ」



「―――――」

「―――――」



「――――― ええ、まぁ」

「?」

「あながち。そうですね…」

「なんですか?」

「これで同じ…『あいこ』…かな、と」

「『あいこ』?」



「いや。『どっちもどっち』でしょうか?」



「どういうこと…? 誰と誰が?」

「ですから、『そういう私』と」

「あ。もう、ゴメンナサイって謝ってるのにっ」

「ですから、謝られると」

「え、あ、ゴメンナサイっっ」

「・・・・・・・・・。まぁ、いいです。で、その私と」

「はい」



「こうして。私を押し倒したままの神子殿が。です」



(文・蓮舞)

私としては、おどかした瞬間、『頼久、脊髄反射で一刀両断!』も捨てがたい…。



閉じて逃げてっ! 早くっ!