進み方の基本
・ 中学1年
まだ幼児性を強く残す故、あまりに抽象的な難問などをさせてはならない。
それは頭だけで問題に迫ることとなり、「パターンの暗記」が勉強だと錯覚してしまう。きちんと聞き、全身で考えるという基本の姿勢を育成する。
・ 中学2年
幼児期から少年期へと入って行き、少し長い思考ができるようになる。
図形やグラフなど、具体的なものの理論へかなり深くまではいる。
「公式はなく、考え方だけがある」図形は、この時期にしっかりやっておかないと、その後ではかなり「しんどい」作業となる。
・ 中学3年
思考が深まり、抽象的なものもかなり考えられるようになる頃。教科の方向性や手触りなども、頭ではなく身体のどこかで理解するようになり、さらに広がりを求めようとし始める。
中学時代を数学で見るならば、それはまだ「数学の入り口」にすぎない。
ちょうど大工が釘の打ち方やカンナのかけ方を練習しているようなものです。
どの教科も「その部分」を大切に、じっくり取り組んでいます。点の取り方などは、ほとんど意識していません。
・ 高校1年
教科の本質がはっきりと見えるようになり、それに対する自分の小ささに、
しばし立ちすくむこともある。方向性だけを頼りに、それでも自分の足で進む。
その一足ごとに、その子は大きく育ってゆく。
・ 高校2年
本質の中へしっかりと入れて、そのこと自体を楽しめるようになる。いつの間にか、自分の中の「観の芽生え」を感じている。本来のシュタイナー教育はここで終わりである。
・ 高校3年
自分の人生に大学が必要なら、そのための点取りの準備を初めておこなう。
しかし、この教室の方向性までが揺らぐものではない。
シュタイナー教室は進学塾ではありません。「観」を求め、健康で賢い子に育てようと、子と共に、その方向性を探っているだけです。
特別なことは何もしていません。「普通の子」と共に「普通のこと」をする、「普通の塾」といえるでしょう。