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かつて、旧市営バスの時刻表に「ばんけい観光西14 荒井山線」と、なぜ |
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かつて旧市営バス路線として運行されていた、(南93)定山渓線(現:じょうてつバス 路線、真駒内駅前−定山渓)。昭和47年5月から平成12年3月まで市営バスが運行し たこの路線、競合するじょうてつバス(12)真駒内駅−藤野3条11・旧道錦橋−定山渓 温泉 とは経路が違いました。 昭和44年、定山渓鉄道が廃止され、鉄路に沿って走っていた旧国道経由の路線バス が、国道230号線新道の開通で大部分の便が新道経由になってしまい、旧道沿線住民は 簾舞農協始発便は最大2時間以上の間隔があいてしまい、すっかり僻地となりました。 なかでも、国立療養所札幌南病院からは「(来院する人々の中には)肺機能の低下し た歩行困難な病弱者が国道230号線(新道)の停留所を利用するには病院から約800m の距離があり、道のりを往復するのは全く不可能であります。…市営バス定山渓線の乗 り入れに際しては是非旧国道経由に」と昭和46年には札幌市長などあてに要望書が出さ れ、ようやく市営バス乗り入れ当初から「旧国道経由」が実現したのです。 この要望が出されて以来、市営バスが運行した路線をじょうてつバスが引き継ぎまし たが、今も変わらず、病院利用者・旧道沿線住民の大切な足になっています。 |
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かつて旧市営バス真駒内線に「南町4丁目〜自衛隊前駅」という系統が設定されていた |
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北海道中央バスとじょうてつバス、ジェイ・アール北海道バスの都心区間が100円で 利用できる(一部除外路線あり・現金支払のみ適用)「都心内100円バス」。大変便利で おトク感がありますね。このプロジェクト「札幌市都心交通対策実行委員会 都心部交通 実験プロジェクト」が推進している事業で平成9年〜11年度迄、都心部への車の乗り入れ を抑制するため運行した「都心循環バス」は市営バスでの運行で藻岩や琴似などの車両が 運用されていましたが、平成12年・13年・14年6月迄の民営バスでの実験運行を経て平成 14年7月から本格的に「100円」とし、現在に至っています。 ところが、この事業、札幌市が音頭をとっているのに、平成12年当初から「市営バス」 路線は一切割引なしで、市営バスとしては一切関わっていません。(じょうてつ(南55)は平 成12年3月迄、市営バス路線であったので実質関わっていたともいえます。) 例えば、札幌駅前・JR札幌駅〜サッポロファクトリー間で比較してみましょう。 ジェイ・アール北海道バスで「JR札幌駅〜サッポロファクトリー」間は都心内100円 バス区間で100円になります。ところが旧市営バス(環88)で「札幌駅前〜サッポロファ クトリー」間では200円になってしまうのです!! 他にも、「札幌駅前・JR札幌駅〜北1西7」間も、ジェイ・アール北海道バス利用だ と100円ですが、平成15年まで市営バス路線だった、じょうてつバス(南54)真駒内本町 行を利用すると200円となります。これでは、同区間運賃同一の原則が崩れてしまいま すね。 しかし、平成15年まで市営バス路線だった、ジェイ・アール北海道バスの(西31)(西53) 「大通西4→北1西7」間・(西53)「JR札幌駅〜北1西7」間が移行後「100円区間 」になるという良い結果も生み出しました。 |
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昭和40年代半ばまでは、札幌市はさほど市域が広くなく住居表示も「〜番地」が多く、 当然市営バス停留所名には「■■○条○」というものはほとんどありませんでした。むし ろ「文化通り」や「農本北」など曖昧な物が多く見受けられ、中でも企業名を冠した停留 所も存在したことを忘れてはなりません。例えば「雪印乳業前」「ネージュ石鹸前」「宝 酒造前」……。 転機となったのは昭和46年で、停留所案内テープ放送に広告料を徴収して放送するよう になり、企業名が冠されていない他の停留所のスポンサーから不公平ではないか? という声が上がったため、昭和47年5月より、停留所から企業名を外し(一部の明治乳業前 、札劇前、聯合紙器、予備校前、札幌酒精前を除き)「条丁目」の住居表示に改めました。 現在も残っているのは「札幌酒精前」(平成15年よりジェイ・アール北海道バスに移行) のみとなっています。 |
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今、「定期券を買う」となると、皆さんはどちらに買いに行かれますか? |
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市営バスといえば、事業開始の昭和5年から60年間にわたって、停留所のタイプは、行 灯式や2面式や花壇を備えたものなど様々ありましたが、基本はポール式がほとんどでし た。しかし、平成になって札幌市内のバス事業者のほとんどは2面式や「白ゆり」型とい った遠くからでも判別しやすい停留所を都心部を中心に採用し、その数も増えました。 市営バスも、時代に乗り遅れることなく平成2年頃から札幌市の徽章をかたどった「六 角形」を取り入れた「2面式」の停留所を凄まじい勢いで導入し、僅か5年ほどでポール 式を凌ぐ数になり、果ては便数の少ない「滝野」や「定山渓」までもが2面式に転換され ました。 ところが、そんな中、平成になって新設された停留所で、民営バス事業者への路線移行 される事業廃止まで、ずっと「ポール式」だった停留所があったのです。それは、平成15 年4月1日から前田地区に乗り入れた、(北72)新川線(北24条駅前〜前田森林公園)の「前 田中央小学校前経由」の「前田9条10」「前田中央小学校前」「前田9条12」「前田10条 15」の4つの停留所たちです。わずか1年間ではありましたが、ジェイ・アール北海道バ スや北海道中央バスの営業エリアに「共通1DAYカードもエコキップも使える」という アイテムを持ち、果敢に参入していった勇者とでもいえましょう。 ![]() |
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