デニス・ギャスティン氏再来



デニス・ギャスティン●
80年代を在日豪州大使館・商務官として過ごす。89年帰国後、輸出会社「オーストラリアン・プレステージワインズ」社設立。傍ら地元日刊紙にワインコラムを執筆する。ヒュー・ジョンソン、ジャンシス・ロビンソンへの執筆協力多数。豪州ワイン生産者組合のゲストスピーカーとして業界への提言も行う。
<酒販ニュース1435号より>

今年1月に訪れてくださったワイン・ジャーナリストのギャスティン氏が8/30、再びソレイユ・ワイナリーを訪問して下さいました。甲府で行われた国産ワインコンペティションの公開テイスティングに参加された後、夕方6時の駆け込み訪問でした。すでに100点以上のテイスティングをされた後でしたが、ボトリング前にみていただいた甲州種ワイン2種と甲斐ノワールを丁寧に利き酒していただきました。以下はその時のコメントです。

ソレイユ甲州2002
香がキレイでとても酸が溌剌としている。食べ物がほしくなるワインだ。色々な食べ物が浮かんでくる。ポンズでいただくタコの刺身、ゲソ、それからワカサギの苦味とも良く合うだろう。
〜前に見ていただいたときより少しフラットになった感じがするが、足りないものは何だろうか。
何もない。これはこれで素晴らしく完成されている。日本の食べ物と本当によくあうと思う。良い仕事をした。
〜今回のコンペティションでは入選することが出来なかったのだが。
その理由は私なりに想像がつく。審査員の甲州種に対するイメージが古すぎたのだろう。この仕事を続けてほしい。

甲州プティ・ボワゼ2002(樽仕込み甲州、10月発売)
上質な樽を使っている。ココナツのアフターフレーバーが強いが、少し時間が経つと果実味が勝ってくる。樽を使ったもので酸化的なものが多くあるが、非常にクリーンに仕上がっている。

甲斐ノワール2002(10月発売)
素晴らしい色だ。今日みた甲斐ノワールではエッジがレンガ色ものが多かったのにこれは涙まで鮮やかな紫色をしている。果実香もふくよかだ。豚のチェリー煮込み!脂肪分の多い豚肉をシナモンとクローブで香付けをしたチェリーと煮込むのだ。あれと絶対合う。
〜酸の高さは気にならないか?
いや。さっき言ったような油分の多い料理と合わせれば気にならないだろう。ただ、まだ若く硬いワインだ。もっと長く樽に入れておいても良かったのではないか。数日前に抜栓したものはないか?(3日前のものをみせる)うん、やはりこちらのほうがこなれていていい。いずれにしてもこれまで見た甲斐ノワールの中ではベストだ。
〜じゃ、今度はぜひ、あなたがジャッジをしてください。
(一同笑)

他にも、小さいワイナリーだからこそ出来る試みの提案や、手間隙をかけたことを製品にいかすよう勧めていただきました。「Good job」を連発してくださり、来るたびに少しずつアイテムが増えるのも楽しみだと大変ご機嫌で宿泊先に向かわれ、翌日にはオーストラリアに帰国されました。