どんな「そば」と「汁」のときに下のほうにチョコッとつけて食べるのか

 

・まず、汁は「そばにからみつく」ような濃度でなければいけません。また、そばのほうも汁にからみつかれて負けてしまうようではいけません。

 

・そばを「すすりこむ」のですから、歯切れが良く、喉に跳びこんで入ってくれるようなそばでなければなりません。すると、太さは1.4o以下の細いそばでなければなりません。そばがみずみずしいのですから、汁は水に負けないでからみつく濃度でなければいけません。

 

・茹でたてのそばは、表面が水におおわれていますから、そばの味が濃くなければなりません。すると「挽きぐるみ」のそば粉で、少なくとも「二八」である必要があります。水を切って、遠くに運ぶことは考えないそばです。

 

・濃いそば汁というと、一番濃いものは「出汁1対返し0.8」ほとんど「返し」を2倍に薄めたくらいの汁になります。

 

・そばと汁の相性のパターンとして

イ、そば粉の含有量が多いほど、汁は濃く当たりはきつく

ロ、小麦粉が増えるにつれて、薄く、おだやかに

ハ、そばの色が濃いほど当たりはきつく、白いほどおだやかに

ニ、そばが細いほど汁は濃く、太くなるほど薄く

 

・「更科そば」の汁は、普通のそば屋のもり汁に比べるとかなり濃い。「そば粉の含有量」が八割でそばが細いですから、汁は濃くなければなりません。