建築家 三沢浩 連続セミナー 第9回が開催されました
連続セミナー第9回。テーマは「ポストモダンの普及と凋落」。

『近代建築は純粋すぎた』という言葉から始まったセミナーは、近代建築を超え、ポストモダンへ。70年代初め、矛盾や混沌を肯定したR・ヴェンチューリに始まり、C・ムーアの「自邸」・地域的表現の「シーランチ」、そしてMOMAで選ばれた白い建築を作る五人の建築家「ニューヨーク5」、80年代のフィリップ・ジョンソンの「AT&T」とその後の高層建築へ続き、最後にパリの大改造について話されました。今回は、70年代・80年代に入り、新築だけでなく、特にロンドン・パリでは古くからある建築とのコラボレーションを多く見ることができました。「地域的」であることや景観へのアプローチの仕方が建築に大きく求められてきたように感じました。個人的には、C・ムーアの集合住宅のスライドにあった暮らす人の表情が建築へとても楽しそうに映っているのが印象的でした。

さて、10回に渡ったセミナーも、次回はいよいよ最終回です。テーマは「ハイテク、ローテク、コマーシャリズムの建築界」。次回レジメを少しご紹介します。

1.ハイテク建築の世界…ホプキンス、ロジャース、レンゾ・ピアノ …
2.ローテク建築の広い範囲 …ラルフ・アースキン、ルシアン・クロール …
3.ディズニーランドに至る商業建築 …ジョン・ポートマン、磯崎新、グレイブス、 …
4.ゲーリー効果とは何か …デコン建築、フランク・ゲーリー、「ビルバオ」 …
5.ハイ・コマーシャルのジョン・ジャーディー …ホートン・プラザ、キャナル・シティ …

毎回200枚から250枚に及んだスライドも次回で見納めです。どうぞお見逃しなく。
 

ギルドハウス
(R・ヴェンチューリ)

AT&T
(P・ジョンソン)

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