建築家 三沢浩 連続セミナー 第8回が開催されました
今年の2月からスタートした連続セミナーも終盤戦。テーマは「モダンデザインによる建築の模索」です。

 始めに1950〜60年代に活動をしたチームX、その母体であったCIAM(近代建築国際会議)や、ブラジリア・シャンディガールといった都市建設の話をからめて、50〜60年代の動きを話されました。そして、今回の本題であるイーロ・サーリネン、ルイス・カーンの両建築家の話に移ります。
 イーロ・サーリネンは13歳で父エリエルと共にアメリカに移住し、父の死後、40歳で独立し51歳でなくなるまでのわずか11年間で数多くの作品を残しました。すべての作品が異なり、アメリカのモダニズムを定着させた人であると先生は述べられ、数少ないサーリネン語録を紹介しました。
 ルイス・カーンもまたアメリカを中心に活動し、新しい建築哲学をもって空間を形づくっていきました。日本の「か・かた・かたち」に通じる「question・form・design」といった彼の建築哲学などを解説して頂きました。
 スライドもまた両建築家の作品を中心に紹介され、最後に1950年〜80年の日本の建築が出てきました。この頃の日本の建築になると見たことがある作品が多くなり、本セミナー(20世紀の建築史)もいよいよ佳境にさしかかって来たことを実感します。

 残るセミナーもあと2回。次回のテーマは「ポストモダン建築の普及と凋落」となっていますが、どのように三沢先生がポストモダンについて語るのか今から楽しみです。
 

ゲートウェイ・アーチ
(イーロ・サーリネン)

キンベル美術館
(ルイス・カーン)

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