火球データベースの項目解説
データファイルは時期別に3つに分かれ、それぞれで項目の小修正がありますが、解説は以下に統一して書きました。
年,月,日 | 西暦年月日。 下記の通り世界時で表しているため、日本の夜の時間帯は、前日の日付のまま夜明けとなります。 |
時,分,秒(UT) | 世界時で表した火球の出現時刻。 日本時から9時間を引いた数値です。 |
J2000 | その日時における太陽黄経(2000年分点)。 太陽黄経は地球から太陽を見た角度を春分点を基準に(0°として)表した数値です。 |
Dur. | 火球発光継続時間。 秒で表示しています。 |
方法 | 観測方法を略記。 (V:眼視、P:写真、TV:動画、R:電波) |
観測地 | 観測、目撃した地名。 1994年6月までは、都道府県名のみの表記。 それ以降はやや詳しく示していますがプライバシーの問題もあり、一定の文字数以下を削除しています。 |
経度、緯度 | 観測地の地理上の座標。 東経、北緯はプラスで表記、西経、南緯はマイナスで表記。それぞれ秒の単位まで報告いただいたものも、秒の桁は削除しています。 |
発光点、消滅点 | 火球の光り始め(気付いた天球上の場所)と見えなくなった点を以下の4つの方法のいずれかで表しています。 (a)天球座標で表す。赤経は0〜360°、赤緯は+90°〜−90°の間の数値。小数点以下は省略。 (b)星座で表す。アルファベット3文字で簡略表記しています。 (c)方位角と高度角で表す。方位角の表示方法はいろいろな流儀があるため、例えばN45W(北から45°西)のような表記を行い混乱を避けています。報告を受けた時点でどのような基準で表記されたか付記されていない場合、他の情報から推定できた場合のみ表記し、不明な場合は空欄としています。高度角は"h"以下、0°(=地上)〜90°(=天頂)の範囲の数値を記しています。 (d)東西南北の方位をEWSNの記号で、高度角は(c)と同様だが天頂は"Z"と表記。 |
確、Wt | 確度。 観測の信頼性を1(最低)〜5(最高)まで観測者自身によって自己評価した数値。 |
光度、Mag. | 火球の最大光度。 −3等より明るい火球の場合、恒星の等級を比較基準としにくいため、金星や月を基準に測ります。 |
速度 | 見かけの速さ。 速い(R)、中速(M)、遅い(S)で表す。rRはやや速い、vRはたいへん速い。数値表記は、角速度[deg/sec]です。 |
色 | 火球の色。 アルファベットで簡略表記しています(R:赤、O:オレンジ、B:青、G:緑、W:白、Y:黄)。 ハイフン(-)でつないだものは、発光中の色変化があったことを示し、複数の色をつないで記した場合は、同時に複色を視認したことを示します。 |
痕 | 流星の飛跡に沿って残る残光の有無もしくは継続時間。 用語は"Train":痕、"Tail":尾、"-":何も認めなかった |
群 | 流星群に属する場合、その群の名前。 典型的なものとして Qua:しぶんぎ座流星群、Vir:おとめ座流星群、Lyr:こと座流星群、ηAqr:ηみずがめ座流星群、δAqr:δみずがめ座流星群、Per:γペルセウス座流星群、Ori:オリオン座流星群、Tau:おうし座流星群(NもしくはSと付記したものは北群、南群の別を示す)、Leo:γしし座流星群、Gem:αふたご座流星群、など "Sp"と書いたものは、どの流星群にも属しない散在流星。 |
音 | 流星に伴う音があったかどうか。 Electorophonic:電磁波音(流星と同時に聞こえる音) Sonic Boom:衝撃波による音(火球出現後数分して届く雷鳴のような音) "-":音はなかった "+":何らかの音を聞いた |
いただいた報告には、観測者、報告者の氏名、住所、メールアドレスが含まれますが、ここに公表したのはそれらを削除した内容です。ただし、データベース本体には観測者、報告者の氏名のデータを格納しており、学術上必要なときには使わせていただくことがあります。一方、住所、アドレスについては、問い合わせのために必要な場合に活用するのみでそれ以外には使わないためデータベース入力していません。観測地についてもここでは詳細が分からないように細部を省いたものを示しています。データベース本体には"Remark"として付随する補足説明がある場合に文章表記していますが、それもここでは省いています。