1999.2.19

〜トラクト発行記念講演〜
「愛し合っていればいいんじゃない?」と思っているあなたに

愛し合っていたら体で確かめ合うのは当然でしょうか?それは本当の愛と言えるでしょうか?
今回は以下の三つのポイントで「愛し合っていたら、いいのかな?」を考えます。
@神様の祝福としての性、Aその祝福の範囲、B祝福に生きるための選択

〈1〉神様からの祝福としての性〜創世記1章26〜31節
  性は神様の創造によるもので(27節)、祝福された(28節)、よいもの(31節)です。
神様は人間の肉体と機能をすべて「よいもの」と評価し、性を祝福されました。

(1)性を「汚れたもの」、「いやらしい」とするのは異教的、非聖書的発想です!
・ 性器をいじる幼児への親の注意「そんな汚いところ...」→医学的にも間違い    
   ・学校は性のマイナス面ばかりを強調?「そんなことより勉強やスポーツ」
・ 教会も性を祝福よりも罪と結び付けて伝達する傾向?「そんなことより...」
・ キーワードは「そんなこと」   

(2)人格形成における性の大切な役割を知ってください。
・ 人間は性を通して、人格尊重、異性理解、自制心、倫理観などを習得します。
   ・性器いじり、お医者さんごっこ、スカートめくり、性的葛藤などはその例でしょう。
・ 性は人格形成と結婚準備のために大きな役割を果す。勉強や信仰同様大切なものです。

(3)聖書は性を「聖いもの」「祝福」として描いています!
・ 性の創造は罪の侵入(創世記3章)以前の出来事、性は本来罪とは無関係です。
・ ハワイでドライブ中、目前に水着女性を見た牧師先生の考え。「何も感じなければ、聖め
られているのでなく、枯れている。その後の反応が大切」 
・見て情欲を覚える(誘惑)のは健全、情欲を持って見るのは罪。

(4)性自体でなく、その誤用が罪なのです!
   ・聖書は禁欲主義でなく、自制主義です。抑圧よりも、正しい満たし方を教えます。
・F.B.マイヤー「性が汚れているのではなく、性を汚れたものと考える頭脳が汚れている
のだ」 
・教会とクリスチャンホームは「そんなこと」扱いしない最後の砦あってほしいものです。

〈2〉その祝福の範囲としての結婚〜創世記2:24
@自立「父母を離れ」→A新家庭「結び合い」→B性生活「一体となる」
結婚とは自立した男女が心も体も一つとして神様に仕えることです。創世記2:24は、性
生活の前提として、自立と結婚を明示。性は自立後の男女が結婚生活の中で営むもの。

(1) 結婚の秩序の目的〜なぜ、結婚内に制限か
・人間の三大基本欲求(食欲、睡眠欲、性欲)には、すべて祝福される範囲があります。
・ 交通信号同様:自由の制限ではなく、むしろ不幸からの保護。「ルールを守って楽しくド 
ライブ」、結婚外の性は信号も標識もない交差点のよう。
・結婚内では祝福となる性が、結婚外では不幸をもたらす。
・ある牧師先生の言葉「もう少し待って、煮えてから食えばうまいのによ。あわてててて食 
うと腹壊すぞ」

(2)結婚にこそ本来の性の喜びがあります。
・ あるの壮年クリスチャン証し:救われた後妻の素晴らしさに気づき、夫婦生活が一変。
・ ある青年「クリスチャンになったら、いろんな女の子とエッチできないんでしょう。」
・ 最幸の性生活は、クリスチャン夫婦が一体となり神に仕える中にある!
・ アメリカの神学校の一教授「性生活がうまくゆかぬなら、伝道者やめなさい」

(3)結婚外の性のもたらす不幸を知ってください!
@ 妊娠について
・日本での未婚者の一般的避妊法はコンドーム、膣外射精(アダルトビデオの影響で激増)
・ その実質避妊率:コンドーム80パーセント、膣外射精は医学的には避妊ですらない。
・ 性交には必ず妊娠する可能性があるのです。結婚外で責任取り得ますか?
・ 望まぬ妊娠の結果:進路変更、不本意な結婚、中絶とその後遺症、人生に残す大きな傷


A交際の破綻
・ 初体験の動機「本当に愛しているから?」
〈資料1〉「初体験の動機は?」(高校生へのアンケート)
出典「愛と性の十字路」(高文研)p181


〈資料からわかること〉
男性の場合は「愛」や「好意」は29%弱、一方、女性側は54%です。
したがって、双方の愛や好意による場合は、16%弱にすぎません。
男性が性交を求めるのは、ほとんど愛や好意以外の動機なのです。表現を変えれば別の 
女性でも良いのです。ところが、女性は愛ゆえの求めと理解し受け入れているようです。
多くの場合「愛し合っている」という前提自体が成り立っていないことがわかります。
「愛」という言葉は、実は欲望達成の名目に過ぎないのでは?

・初体験後の交際継続「愛は体で確認したら強くなるか?」
〈資料2〉「初体験の相手と続いていますか(女子高生へのアンケート)、
〈資料3〉「初体験後セックス関係になった男性の数」( 同 上 )
両者とも出典「輝く君に届けたい11通の手紙」(女子パウロ会)p142




〈資料からわかること〉
全体の52%は別れています。交際していた場合を100%とすると、実に約72%が 
別れています。
多くの男性は、肉体関係が成立すれば興味は半減し、他の女性を求めやすいのです。
結婚外という責任のない関係は、男性にとってはまさに都合がよいのです。
「断ったら捨てられる」「拒んだら嫌われる」というのは女性の心理、「応じたら飽き
られる」「受け入れれば、やがて去って行く」というのが事実です。

・産婦人科医、松本文絵さんの分析
男性の性「終わる性」〜性交が関心事、最終目的、それにより充足、完結
女性の性「始まる性」〜性交は目的ではないが、それ以後は愛の確認方法となる
若い年代のの性関係は交際を継続させないという傾向は明らかです。本当に愛し合っ
ており、良い交際を続けたいと願うなら、思いとどまるべきでは?

〈3〉祝福に生きるための選択〜Tコリント14:1
Tコリント14:1「愛を追い求めなさい」
(1)偽りの愛が氾濫しています。ご注意ください!
・ 愛の名を借りた欲望達成が横行している時代です。「愛」という言葉を名目に相手を傷つ
けても自分の欲望を満たそうとします。流されてはなりません。
・ 「愛」とは相手を大切にすることです。
・ 「欲」とは相手を傷付けても自分を満足させることです。
・ 体験したいのは相手を「自分のものにしたい」「自分につなぎ止めておきたい」から?

(2)真実の愛の姿を知ってください。
・三浦綾子さんの書物より:あるプレーボーイの実話、「手を出さなかった理由」
・ ある牧師の娘さんの証し:性で傷ついた友人達、「あなたが正しいと思うわ」
・ 聖書は傷つき、挫折して学ばなくてよいように、あらかじめ祝福の道を示しています。

(3)本当に愛し合っているなら、祝福にとどまる選択を
・性は祝福であり、それには範囲があります。その境界線が幸福と不幸を分けるのです。
・相手を大切に思うなら、祝福の範囲にとどまる選択をしましょう。
・結婚まで性の世界で学び、戦い、準備をしましょう。真実の愛を学び、獲得しましょう。