日誌

2002年4月30日設置

[メインページ] > [日誌一覧]
2010/11 /20(土) 島国日本

この国は島国で、その要素が日本人の国民性に大きな影響を与えている。

国境で直接対峙している外国は無く、遠く海を隔てている他の国々のことを
実感を伴った上で理解することは私達には困難だし、国家間のあるべき距離を探ることも難しい。
それは島国である以上仕方の無いことだと思う。
私たちは必要以上に外国を恐れるし、また軽蔑もする。

この島国日本には優れた外交感覚をもった政治家を生み出す土壌はないし
そんな政治家はこの国始まって以来、数えるほどしかいない。
例えるならサッカー文化の無い日本が、路地裏で普通にサッカーが行われているブラジルには
実力では絶対に勝てないのと同じでそれを生み出している土壌の厚みが違う。
大手メディアは市民にウケるように、売れるように、威勢の良い事を書きたてるが
彼らの書いている内容は根拠が薄いし、その場の雰囲気に流されているだけだ。
決して政治家だけが外交オンチなわけではない。

なぜ最近になって領土問題が持ち出されて紛糾したり、他国から邪険に扱われるようになったのか。
その原因はこの国が衰退しているから。経済力を失って国際的な発言力を失ったから。
何の力も持たない極東の1島国は大国からナメられて当然。
バブル崩壊後の20年の失政は、私たちにとっては緩やかな前進であっても
急速に成長し続ける他国から見ると相対的に衰退している。

今になって、弱腰外交だの、国民感情を無視しているだの
そんな本質からかけ離れた要素に囚われて政治的安定を失うより
地道にこの国の地力を向上させること事が強い外交に繋がると思うのです。
経済力にせよ、軍事力にせよ、現実の世界は全て力が支配しているのだから。

バブル時代には他国の企業を買い取ったり、土地を買い占めたり
挙句の果てに東南アジアに集団売春ツアーまで行っていた。
それが出来たのは日本国内に金が圧倒的に溢れかえっていたからで
ただそれだけのことで傍若無人に振舞うことができた。
今度はその逆の事が日本に起ころうとしている。

安易で根拠の無い雰囲気に流される前に
政治的な安定を目指し、この国の内政改革を行うべきだと思うのです。

[メインページ] > [日誌一覧]