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今年は小説を中心にまあまあ読んだかな。
結構重く印象深い作品に多くめぐり合えた年でした。

【作品賞】

01位. 『儚い光』/アン マイクルズ
凄く地味な本です。しかも詩的な表現の連続でとっつきにくいかもしれません。ただ、読み終わってからもずーっと頭について離れない程印象的な小説でした。絵画を鑑賞するのに似た読書体験。
02位. 『悪童日記』『ふたりの証拠』『第三の嘘』/アゴタ クリストフ
これは10年位前の作品ですが、読み始めたらかなり夢中になってしまい、続巻まで一気に読んでしまいました。意外性の連続というストーリー展開と、虚実の交じり合うトリッキーな構成に終始驚かされながら読みました。
03位. 『わたしたちが孤児だったころ』/カズオ イシグロ
この本もずしっと重たい印象的な作品。一般的な評価はぼちぼちといったところだけど、私にとっては『日の名残』を超える本だと思いました。探偵小説という、世間的には娯楽性の高いジャンルに挑戦しながらも、あの情感豊かな文芸作品の世界観が更に成熟した形で行間に滲んでいる。
04位. 『ジョン ランプリエールの辞書』/ローレンス ノーフォーク
冒険、謎解き、アクション、恋愛等、ハリウッド映画の宣伝のように様々な魅力を詰め込んだような贅沢な本。かといってハリウッド映画のような何も印象に残らない本ではなく、逆に自分の体験として染み付くような小説だった。かなり分厚い本の中には読書の楽しみが一杯詰まってます。
05位. 『ぬかるんでから』/佐藤 哲也
よく見ると日本文学はこれだけだなあ。こういう奇妙なテイストの短編集が私は好きなのだけれど、これもとても印象深い短編がいくつもあってよかった。

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