高田崇史

QED 百人一首の呪      

QED 百人一首の呪 2009年3月22日(日)
 貿易会社社長・真榊大陸の邸に、大陸の命令でそれぞれ買い与えられたマンションに住んでいる子供の静春、皓明、朱音と秘書の矢野、黒田の5人が、正月年一度だけ許されて集まっていた。その夜、大陸は何者かに撲殺された。百人一首のコレクターである大陸の手には、ダイイング・メッセージでもあるかのように一枚の札が握りしめられていた。発見したのは住み込みの手伝い、柿崎里子だった。里子は特異な記憶力を持っていた。薬剤師の棚旗奈々は研修会で学生時代の先輩、桑原崇と会う。一緒に入ったレストラン・パブで待ち合わせていた同じく先輩でジャーナリストの小松崎から真榊邸の事件を聞かされ、桑原はダイイング・メッセージを解くべく、百人一首に隠された謎に挑戦する。
 百人一首の謎を解くと、それが事件の解決にもつながっていくという、「こじつけ物」。その「こじつけ」部分がほとんどを占めているので、興味を持てなければそこで終わってしまう。読みとおすのがつらかった。もちろん、百人一首の部分はほとんど読み飛ばした。