新庄耕 |
狭小邸宅 |
狭小邸宅 2015年4月14日(火) |
松尾は有名大学を出ながら、就職活動がうまくいかず、不動産会社で「胃痛を覚えるようなノルマ、体を壊さずにはこなせないほどの激務、そしてあいさつ代わりの暴力。逃げ出さないのが不思議なくらいヤクザな毎日」を送っている。売るのは城南地区のいわゆるペンシルハウス。上司からは辞めてくれと言われ、異動した先でもお前は売れないと言われる。 売れ残っている住宅がたまたま売れて、上司がついて教えるようになり、仕事がおもしろくなっていく。しかし、そんな成長物語でもない。意外と重い作品。すばる文学賞受賞作。 |