瀬戸内寂聴
風景
風景
2017年7月22日(土)
半分は自伝的な短編で、「デスマスク」は不倫して掛け落ちした、夫の教え子だった男との思い出、「絆」は結婚したばかりの夫と過ごした中国での思い出、同棲していた井上光春と出家前後の思い出。「骨」は夫が急逝した後愛人の親子が現れて鬱病になり、四国遍路に出るという話で、こちらは実話かどうかわからない。「迷路」は青年が四国遍路に出かける話、「悋気」は老夫婦の話で、この2つはちょっとミステリーっぽいところがあっておもしろかった。泉鏡花文学賞受賞作。