沢村浩輔 |
夜の床屋 |
夜の床屋 2014年12月6日(土) |
「夜の床屋」:僕と高瀬は山中を彷徨い、ようやく駅まで辿り着いた。駅前に店らしいものはあるがどの店も閉まっていた。しばらくすると床屋に明かりがついて、中に入ると店主がいて、予約のお客のために店を開けたという。 「空飛ぶ絨毯」:郷里の友人がイタリアへ留学するというので、家に集まると、寝ている間に絨毯を盗まれたという。 「ドッペルベンガーを捜しにいこう」:小学生の男の子が訪ねてきて、ドッペルベンガーの呪いにかけられた友達を救うため、ドッペルベンガーが隠れている廃工場へ一緒に行くよう頼まれた。そしてその後、その同級生の女の子が変な頼みごとをしに来た。 「葡萄荘のミラージュ」〜「『眠り姫』を売る男」:北陸の素封家の息子である友人から、葡萄荘と呼ばれる別荘で宝捜しをしようと誘われた。高瀬と一緒に出掛けると本人は急にヨーロッパへ旅立っていて、その弟と一緒に宝捜しを始めた。 日常の謎解きミステリーだが、二番煎じ、三番煎じもいいところだけに、話を作るのにかなり無理があるような感じもする。「葡萄荘のミラージュ」からの連作は、奇想天外だがおもしろかった。「夜の床屋」はミステリーズ!新人賞受賞作。 |