佐藤厚志

荒地の家族      

荒地の家族 2026年2月1日(日)
 坂井祐治は、高校卒業後造園業に就職し、今は一人親方として働いている。大震災の二年後妻の晴海が病死し、六年後に再婚した知加子は子供ができず出て行った。祐治は、晴海が死んだのは自分のせいだと悔い、一方で知加子にはストーカーまがいに付きまとい、息子の啓太とは隔たりができている。幼馴染の明夫が帰ってきたが、その姿はすさんでいた。
 ポスト東日本大震災と言っていい作品。 ただ、震災の影は取って付けたような印象がするし、主人公の人物像と純文学調の文体がなじまない感じもする。芥川賞受賞作。