佐倉淳一

ボクら星屑のダンス      

ボクら星屑のダンス 2011年11月1日(火)
 借金を苦にして自殺しようと浜名湖へやってきた浅井久平は、死にに来たという子どもと出会う。子どもは、国立最先端科学センターを逃げ出した天才児ヒカリだった。久平とヒカリは自殺しないと約束して指切りする。ヒカリは自分の身代金として10億円を手にする作戦を考え、久平が居候している倉庫でリサイクル業をしている藤次郎とその相棒でオタクの義男と一緒に、警察と科学センターを相手に「シュレーディンガーの猫」と名づけた身代金奪取作戦を進める。ヒカリの謎は何か、偽装誘拐は成功するのか。
 ネットオークションを使って身代金を要求するのだが、科学センター、警察は100億で入札する。金額が大きすぎて、扱いきれないという読みからだったが、それをどうやって奪うかが見所。これはなかなかおもしろかった。横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞受賞作。