藍堂ツバメ

鯉姫婚姻譚      

鯉姫婚姻譚 2025年8月20日( 水)
 孫一郎は商才のなさで店を弟の清吉に譲って、父が暮らしていた家で隠居の身。池には父が飼っていたおたつという名の言葉を話す人魚が棲みついている。そのおたつが夫婦になってあげると言い出したので、人と人じゃないものが夫婦になると酷い結末になると、物語を話して聞かせる。「猿婚」、「八百比丘尼」、「つらら女」、「蛇女房」、「馬婚」。この家で生まれ育った清吉は、童の頃からおたつと仲が悪かったという。そして、おたつはここから出ていくと言い出す。
 日本ファンタジーノベル大賞受賞作。まあおもしろかった。