太田柴織

あしたはれたら死のう      

あしたはれたら死のう 2017年8月11日( 金)
 矢作遠子が病院で目覚めた時、二年間の記憶を失っていた。二週間前、宇津瀬志信という同級生と橋から飛び降り自殺を図り、助けられたのだ。しばらく休んで高校に登校すると、自分が宇津瀬君を殺したということになっていた。その時の記憶はないが、誰かが橋の欄干に腰掛けて「来て」と手招きして、遠子の手を握ったまま身を投げる夢を見た。コインロッカーに入れていた鞄の中のスマートフォンには、「あしたはれたら死のう」という書きかけの記事が残されていた。
 スマホの履歴やSNSが真相解明のキーになるところが、女子高生らしいところ。いろんな点で意外な事実が明らかになるところがおもしろい、青春ミステリーだ。