岡崎琢磨

珈琲店タレーランの事件簿      

珈琲店タレーランの事件簿 2012年11月29日(木)
 古い家屋の隙間の奥にある喫茶店タレーランで、理想のコーヒーに出会った。バリスタは若い女性の切間美星。バリスタは、周りで起こる不思議な出来事に、ハンドミルをコリコリと回して謎を解く。タレーランに通ううち、美星と親しくなっていくが、彼女の過去にかかわる事件に巻き込まれていく。
 「このミステリーがすごい!」大賞隠し玉作品とか、40万部突破という新聞広告の宣伝文句につられて買って読んだが、全くつまらなかった。謎解きが謎解きと言うほどでもないたわいないことだし、人間関係やストーリーの進み方が不自然だ。こういう日常の謎解き分野も、キャラクター勝負になってきた感じだ。語り手の男性がどうも気に入らないなと思っていたら、一種の叙述トリックだった。