JOAO GILBERTO

 

GETZ/GILBERTO
BRASIL

 

GETZ/GILBERTO  (Verve Records: 1963年)  2003年8月3日(日)

  1 The Girl From Ipanema
  2 Doralice
  3 Para Machuchar Meu Coracao
  4 Desafinado
  5 Corcovado
  6 So Danco Samba
  7 O Grande Amor
  8 Vivo Sonhando
 夏はボサノバ、ボサノバといえば「イパネマの娘」。このアルバムは、サックスプレーヤーのスタン・ゲッツがジョアン・ジルベルトとアントニオ・カルロス・ジョビンを招いて録音したもので、大ヒットして世界中でボサノバ・ブームに火をつけた記念碑的な作品。ジョビンとジルベルトによって洗練されたサンバがブラジルのボサノバなら、ボサノバとクールジャズが結びついたのがアメリカ発のボサノバということだろう。
 「イパネマの娘」以外の7曲もすべてボサノバのスタンダード、名曲中の名曲なのでコメントのしようがない。あえて言えば、「プラ・マシュカー・メウ・コラソン」と「ディザフィナード」がお気に入り。ボサノバにはフルートのほうが合いそうだが、ゲッツのテナーサックスもクールだし、発音の美しさを感じさせるジルベルトのささやくような歌声に独特のギターコードとリズム、ジョビンの曲とピアノのオブリガートは、夏休みへの最上の贈物。

 

BRASIL  (PolyGram do Brasil: 1981年)  2006年8月21日(月)

  1 Aquarela Do Brasil (ブラジルの水彩画)
  2 Desse Alguem (オール・オブ・ミー)
  3 Bahia Com H (バイーア・コン・H)
  4 No Tabuleiro Da Baiana (ノ・タブレイロ・ダ・バイアーナ)
  5 Milagre (海の奇蹟)
  6 Cordeiro De Nana (ナナンの小羊)
 今年の夏のボサノバはこの1枚。ジョアン・ジルベルト自身のプロデュースにより、同じバイーア出身のジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾとマリア・ベターニアをゲストに迎えた作品。ジョアンのギターをメインに、パーカッション、フルートなどが控えめに添えられた演奏で、軽くてさわやかなボサノバ・サウンドになっている。
 特にお気に入りの1曲は、「Aquarela Do Brasil(ブラジルの水彩画)」。シンセサイザーがトロピカルな感じで、ストリングスやハープがリゾート気分をかもし出し、最後はパーカッションがサンバ風に盛り上がる。ブラジルのカクテルを飲みながら、昼寝してくださいという感じの曲。アルバムの邦題「海の奇蹟」になっている「Milagre」は、ほとんどジョアンのギターだけのシンプルな曲。
 ジョアンの出身地バイーアにこだわった作品だそうだが、とびぬけて洗練された曲が見当たらないというのは、やはりアントニオ・カルロス・ジョビンの曲が入っていないからか。やはりボサノバというのは、ジョビン−ジルベルトかなという思いがする。それと、男声のユニゾンのデュエットはあまり心地良くないので、ソロアルバムのほうが良かった。