石井遊佳 |
百年泥 |
百年泥 2020年12月6日(日) |
借金のかたにインドのチェンナイのIT企業で、何の資格も経験もないまま日本語教師をすることになった私。百年に一度という洪水に遭い、三日後会社へ行くため街に出ると、洪水した川にかかる橋の歩道に泥の山ができていた。その泥の中から長い間不明になっていた子供が現れたりして、大勢の人間が殺到し、次々と泥の中から過去を掘り出し始めた。 インドではセレブが飛翔で通勤するとか、言ってみれば幻想「ホラ」小説なのだが、子供時代と義父との生活とか国内のエピソードのほうがおもしろかった。芥川賞受賞作。 |