藤野恵美 |
ハルさん |
ハルさん 2013年12月8日(土) |
人形作家のハルさん(春日部晴彦)の娘ふうちゃんが結婚することになった。会場へ向かうタクシーの中で、ハルさんは印象的な出来事を思い出す。幼稚園の時の友達の弁当から「消えた卵焼き事件」、小学生の時の近所の偏屈じいさんの庭のレブンアツモリソウが引き起こした「夏休みの失踪」、中学生の時のいじめを心配した「涙の理由」、高校生の時の花屋のアルバイト先での忘れ物をめぐる「サンタが指輪を持ってくる」、自分の作品を買った人がある日人形が違うと言い出した「人形の家」。ハルさんが謎に頭を悩ませていると、ふうちゃんが幼いころ亡くなった妻の瑠璃子さんの声が脳裏に響いて謎を解き明かしてくれる。 もともとミステリー、SFマニアなのに、なぜか児童文学作家になった著者による、日常ミステリー連作集。 |