FRANCOISE HARDY

 

MESSAGES PERSONNELS

 

MESSAGES PERSONNELS
 
Virgin France(2003年)
  2006年10月22日(日)

  1 Viens-la
  2 Ma jeunesse fout le camp (もう森へなんか行かない)
  3 La terre
  4 Comment te dire adieu (さよならを教えて)
  5 L'heure bleue
  6 J'ai coupe le telephone
  7 Ou est-il?
  8 Loving you
  9 Traume
 10 Soleil
 11 Le crabe
 12 La question
 13 Doigts
 14 Le Martien
 15 Message Personnel
 16 Si c'est vraiment, vraiment vrai
 17 Que tu m'enterres
 18 Partir quand meme
 19 Si ca fait mal
 20 Le danger
 21 Dix heures en ete
 22 Un peu d'eau
 23 Puisque vous partez en voyage
 学生の頃、友人がデュジャルダンという作家の「もう森へなんか行かない」という小説を古本屋で見つけて貸してくれた。プルーストやジョイスのさきがけといわれた作品。しかし、飲んだ帰りなくしてしまってそのままになってしまった。その頃フランソワーズ・アルディの「もう森へなんか行かない」は知っていたはずだが、79年にテレビドラマで使われて、リバイバル・ヒットしたそうだ。
 "Nous n'irons plus au bois(私たちはもう森へなんか行かない)"という歌詞はあるが、原題は"Ma jeunesse fout le camp(私の青春は逝ってしまった)"。この2行の歌詞で、歌のだいたいの意味は伝わる。荒削りなギターのアルペジオが哀愁に満ちた曲の雰囲気に合っている。
 ヒゲダンス風のドラムとベースのユニークなイントロの後で流れるメロディーと歌声は、パリの秋風そのもの。"Comment te dire adieu (さよならを教えて)"も聴けばああと思う大ヒット曲。
 シャンソンとその他には歴然とした壁があって、フランソワーズ・アルディもシャンソン・ファンからしたらくだらないポップ歌手。でも、シャレていて渋い。このアルバムは最近までのアルバムから彼女が自選したもので、アイドル時代のヒット曲は入っていないが、ブルース、フォーク、フュージョンと、時代ごとに変貌してきた様子がうかがえる。久し振りに、フランス語の「r」や「e」の発音の美しさを感じた。それにしても、最近英米以外の曲がまったく紹介されない。