堂場瞬一

8年      

8年 2005年4月12日(火)
 ニューヨークに第3のメジャーリーグ球団フリーバーズが誕生する。オーナーはジャパンソフトという日本のソフト会社。テストを受けてアメリカに渡った藤原は、オリンピックで活躍しプロ入りを期待されながら野球界を去っていたのだが、8年後30歳過ぎで再び野球の世界へ戻ってきたのだった。野球を捨てたのも、8年後また戻ってきたのにも理由はあった。フリーバーズはできたばかりの弱小球団。そこへ、藤原、高校出の怪力ルーキー常盤、牛若丸のようなゴンザレスが加わって、チームはブレークしていく。
 オーナーと球団代表、監督のあつれき。3Aの試合の様子。ロッカールームの雰囲気。デッドボールの投げあい。ファンが期待しそうなマンガチックなゲーム展開。そして、藤原の挑戦とその理由。野球ファンじゃなくても十分楽しめる、痛快スポーツ小説と言ったらいいだろうか。小説すばる新人賞受賞作。