ネットワークビジネスの現状と将来展望



 ネットワークビジネスが      飛躍する理由

 ネットワークビジネス全体の売上総額は、現在GDPの1%にも満たないが、成長の可能性はまさに無限に広がっていると言える。ここでは、その理由を説明しよう。
グローバルスタンダード化が急激に進展するなかで、多くの企業が旧態依然とした組織や手法からの脱皮に躍起になっている。これらのことが、ネットワークビジネスが21世紀に向けてさらに飛躍できるチャンスを提供しようとしている理由だ。

まず、従来の問屋構造の問題がある。現に今、日本の流通機構のなかで「問屋無用論」がさかんに言われている。その背景にあるのは、構造改革、規制緩和、価格破壊だ。長引く平成不況の中で消費沈滞が続いているが、多くの企業が深刻な業績不振にあえぎながらも、いかに利益を確保していくかに頭を悩ましている。

企業の施策としては、ムリ・ムラ・ムダを排除し、合理化・省力化を徹底する事が急務の課題なのだ。しかし、それでも効果は微々たるものでしかない。だとすれば、これまでの業界構造までをしやいいれた、抜本的な改革を模索せざるを得ない。
ネットワークビジネスがさらに台頭する好機となる。

  
   
●商品の販売形態とその特性
@小売販売
・店舗を構え商品を展示して客の来店を待つ
・商品は問屋から卸され価格にマージンが上乗せされている
A訪問販売
・顧客先に直接出向き商品を販売する
・生活様式の多様化が効率的な販売活動のネックになっている
B通信販売
・広告、カタログ、DMで消費者から直接注文を受ける
・TVショッピングやインターネットも活用されている
Cネットワークビジネス
・商品の愛用者が会員となり口コミで販売する
・愛用者のネットワークが口コミで広がる

@〜Bの販売形態には社員、店舗、広告、在庫など膨大な経費が必要となる。
Cはそれらの経費を使わないシステムを採用。このため商品を低価格で提供
することや高い報酬を支払えることも実現できる。




既存企業とネットワーク   ビジネスの知恵比べ


 既存の製造業と小売業がもくろんでいるのは、商品が流通していく過程に存在する問屋の見直しだ。これまでの問屋の役割は、メーカーから商品を仕入れ(在庫機能)、小売の注文におおじて商品を卸し(配送機能)、メーカーに対する支払いを立て替える(金融機能)を果たすことで、その存在価値を持続させてきた。

だが、時代は大きく変わった。問屋に商品を経由させることのメリットは急速に減少しつつある。また、流通コストそのものが利益を大きく圧迫する。しかも、問屋は仕入れた商品にマージンを乗せて、小売に卸す。この商習慣もまた、時代遅れのものになってきた。ともかく、利益を出すには半端でないコスト削減を断行しなければならない。さらには、バブル破壊後顕著となった価格破壊が、加速している。

製造業や小売にとっては、問屋を排除する事で余分な経費の削減が出来る。消費者にとっては、より低価格の商品が提供される事になる。今までの商習慣をみなをしてみるろ、制度疲労を起こした《ルール》があまりにも多い事が分かってきた。

かくして、企業あるいは業界をあげての新しい商品流通の仕組みずくりが始まった。これまでのしがらみや、商習慣、制度、ルールを超越して、次代に生き残る戦略を打ち出そうとしている。
だが、ネットワークビジネスでも時代のニーズに応えた高品質の商品を、リーズナブルな価格で提供する体制を整えている。

これからは新旧入り乱れての知恵比べがさらにエスカレートしていくだろう。どちらが勝ち組みになり、どちらが負け組みになるか。その優劣を決めるのは、より賢く、よりわがままに、より個性的になっていく消費者・生活者なのである。






勝ち残るネットワーク ビジネスの条件


周知のとうりネットワークビジネスでは、広告宣伝に莫大な費用をかけることもなく、基本的には在庫の必要もない。このビジネスそのものが、そういう行為を無益な行為としてとらえているからだ。ネットワークビジネスにおける商品の流れ、いわゆる流通は基本的に2つに分かれる。

まずメンバーになったデストリビューターが商品を購入する場合は、紹介者やアップラインを介さないで直接、会社にオーダーするシステムとなっている。実は、この流通システムこそがネットワークビジネスを飛躍的に発展させる要になっている。

スポンサリングしたメンバーが、気に入った商品を繰り返し注文する事で、規定に応じた報酬を得ることができる。これがネットワークビジネスの基本的な仕組みで、これを支えているのが、最新のIT(情報技術)と物流システムだ。まさに、混迷の21世紀におけるビジネス合戦で勝ち残るための必須基盤といえる。




消費者参加型システムが もたらすメリット


誰が誰をスポンサリングしたのかの情報はデータベース化されており、そして会員がなにをどれだけオーダーしたのかによる購買情報も瞬時にはじき出される。注文された商品情報は、コンピューター通信システムにより配送センターに転送され、商品を梱包した後に宅配ルートに乗せられて注文者の元へ届けられる。

オーダーから配送までに要する日数は平均で3〜4日。
それぞれのディストリビューターに対するボーナスの算出も並行して処理され、主宰会社の規定に沿ってディストリビューターの指定した銀行口座に振り込まれる。

ディストリビューターは、一般の小売業が日常業務の中で行っている「注文」「在庫」「配送」「集金」入金」「帳簿付け」という販売活動や事務活動から開放される。というより小売業に不可欠のこれらの行為を主宰会社にアウトソーシングしていると考えるとわかりやすい。

主宰会社が雑務を代行することで、ディストリビューターはより充実した組織形成に専念できる仕組みが提供されているわけだ。この仕組みのおかげで、会員の勧誘活動を続けていくうえにおいては、「商品の正しい使い方」「オーダーの仕方」「新会員の入会手続き方法」、そして「新製品情報」を的確に伝えていけばいいことになる。

非常にシンプルな活動で相応の組織拡大ができる、という配慮がこの仕組みには組み込まれている。こらこそが21世紀型、そして消費者参加型と言われるネットワークビジネスの真髄なのだ。





  悪質事件勃発


 さて、日本におけるネットワークビジネスの歴史は1963年のタッパーウエアや1969年のスワイプジャパン(現在ネイチャーケア・ジャパン)の上陸に端を発していると言われている。スワイプジャパンは日本での創業開始4年目で23億5000何円を、5年目には57億2000万円の売上げを計上、その快進撃ぶりが注目された。

くしくもその2年前の1967年に熊本市に本部を置く「第一相互経済研究所(天下一家の会)」が、2年後の1971年にはAPOジャパンが横浜に設立されている。天下一家の会は日本中を騒がせた「ネズミ講」事件を、APOジャパンは主婦や大学・高校生までを巻き込んだ悪徳商法を全国規模で展開した。両社とも多くの被害者と加害者を出しただけでなく、「ネットワークビジネス」=「マルチ商法、ネズミ講」の講図を、世間の目に強烈に印象ずけた最初の張本人なのだ。ネットワークビジネスは、その発祥の地アメリカでは「MLM(マルチ・レベル・マーケティング)」と呼ばれることはよく知られている。このMLMは、既存の流通・就労システムの常識や習慣にこだわることなく、「消費者参加型」という新しい販売方法と流通形態として考案されたマーケティング手法であり、経営・販売構築論だ。

日本人は、マルチタレントや・マルチメディアと言っても、何も違和感や嫌悪感を抱かない。しかし、悪徳商法事件が起きるとマスコミが「マルチ商法」などと報道するので、途端に悪徳商法と認識してしまう。商法上にも「マルチ商法」という正式な法律用語はない。

そこで日本の、主宰会社ディストリビューターは、このビジネスを「MLM」ではなく「ネットワークビジネス」と呼ぶようになった。健全なネットワークビジネスが推進されている反面、一部に悪質なはびこっているのも否めない事実だ。
そういう企業やそのビジネスに携わっているディストリビューターが引き起こした事件やトラブルが、消費者被害という形で社会問題となり、ネットワークビジネスそのもののイメージを著しく汚しているのは残念ながら事実である。また、そういう社会背景を踏まえて、消費者保護を目的に 訪問販売法(訪販法)が制定されたが、その訪販法ではネットワークビジネスを「連鎖販売」と定義し、多くの規制をかけたことによって、消費者の間に「連鎖販売」=「悪徳商法」という固定観念を生じさせる要因にもなっている。このため多くの主宰会社が、健全にビジネスを推進しているにもかかわらず、その実態を世間から閉ざし情報発信も行わず、マスコミの取材にも応じない時期が続いた。


発展段階 主要な企業の設立
(日本進出)年度
商材の拡大 関連法の設立
(T)導入期
・1930年〜1970年
・34年 カリホォルニアビタミン(米)
・59年 アムウェイ(米)
・63年 日本タッパーウェア
・65年 新製品普及会(〜70)
・66年 三其商事
・67年 天下一家会(〜79)
・67年 スワイプジャパン
・69年 ジェーアールジェー
・70年 ダイアナ
・70年 マルショウ
消費材

・健康食品
・下着
・家庭用品
・化粧品
・60年 消費レジャーブーム

・61年 株価暴落

・(高度成長)

・69年 いざなぎ景気
(U)成長期
・1971年〜1980年

・71年 APOジャパン(〜75)
・71年 ノエビア
・72年 ホリイデイマジック日本(77)
・73年 ジェッカーチェーン(〜76)
・73年 エイボン・ジャパン
・73年 ベストライン日本(〜77)
・75年 日本健康増進研究会
・75年 日本シャークリ―
・75年 シャルレ
・79年 ジャパンライフ
・79年 日本アムウェイ
・80年 FLP

消費材

・健康食品
・下着
・家庭用品
・化粧品
・71年 ドルショック

・73年 第一次オイルショック

・76年 「訪問販売等に
      関する法律」

・78年 「無限連鎖講の防止        に関する法律」

・80年 (社)日本訪問販売協会
(V)発展期
・1981年〜1990年

・ 81年 豊田商事(〜85)
・ 81年 ロイヤルコスモ
・ 82年 PHC(〜90)
・ 83年 ベルギーダイアモンド(〜85)
・ 84年 ナチュラルグループ本社
・ 84年 カネボウセモア
・ 87年 国利民福の会(〜88)
・ 89年 エックスワン
・ 89年 フロンティアMIP(〜94)
・ 90年 サンフラワー(〜94)
消費材

・健康食品
・下着
・家庭用品
・化粧品

耐久消費   材
・浄水器
・整水器
・ゼットバス
24時間風呂
・美容機器
電位治療器
・健康寝具
・81年 全国直販流通協会

・81年 第二次オイルショック

・85年 プラザ合意

・88年 「訪販法」改正

     (バブル経済)

・90年 株価大暴落
(W)成熟期
・1991年〜2000年

・ 91年 サンライダージャパン
・ 93年 ニュースキンジャパン
・ 93年 ハーバーライフジャパン
・ 95年 エンリッチ
・ 95年 ニューウェイズ
・ 99年 モリンダ日本 
 
消費材

・健康食品
・下着
・家庭用品
・化粧品

耐久消費   材
・浄水器
・整水器
・ゼットバス
24時間風呂
・美容機器
電位治療器
・健康寝具
商材
通信サービス
情報サービス
・96年 「訪販法」改正

・99年 「訪販法」改正

・00年 「特定商取引法」
       (旧「訪販法」改正)
(X)転換期
・2001〜
     ネットワークビジネスは日本経済の推進力に




転換期に入ったネット ワークビジネス

苦肉の対応は、閉鎖的であるがゆえに世間にはますます怪しさを増長させるだけだった。しかし現在、ほとんどの主宰会社が自社の経営理念、会社概要、取り扱い製品アイテム、商品戦略、マーケティングプランなどあらゆる情報をオープンにするろともに、しかもそれを積極的に発信するようになってきた。

その背景には、確実に業績を伸ばしながらディストリビューターや愛用者を増やしてきた実績に裏づけられた自信が垣間見える。また、外資系企業の日本上陸ラッシュや邦人企業の新規参入を視野にいてた、他社との明確な差別化戦略をとるべき必要性・必然性を痛感していることもある。今多くの主宰会社にとって急務の課題は、社会的認知のための企業努力より多くの人たちに自社の存在価値を強くアピールしていくことが不可欠の戦略だと認識されたあかしとも言える。

このビジネスに関する専門誌や解説書も多数発行されるようになった事も、その追い風になっている。また、大手企業も次々に参入を始めようとしている。そういうトレンドをつくり出している源流には、何があっるのか次ぎにそれを見てみよう。


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