北邦すまい塾

 みなさんは、すまい(すまう)について真剣に考えたり、家族で話し合ったりすることがあるでしょうか。新しい家を建てるということだけにとどまらず、今のすまい、身のまわりの環境を客観的に見つめ、良いところ、悪いところ、その原因、解決方法など、毎日の生活の中でふと気がつくと、些細なものから自分ひとりではどうしようもならない大きな問題まで見てくるはずです。自分が生まれてから今まで、時間の流れの中で培ってきたライフスタイルとなじまないものが沢山みえてきて、ストレスを感じることがあると思います。私たちは、北海道のきびしく、美しい自然環境を一つの邦の文化として考えることにより、より一層地域に根ざした建築や環境を創りあげることができることと感じ、人と人とのふれあいを大切にすることにより、日常生活のレベルアップにつなげていきたいと考えております。



 

 


 

北方型住宅


 これからの住宅づくりは、環境や資源、また地域性のも十分な配慮が求められます。エネルギ ー消費のことばかりでなく、住宅建設そのものに要する資源の削減や環境負荷の低減を図ると ともに、居住環境の快適性や建物の耐久性の観点から現状の技術を見直すこと、さらに寒さ や雪への対処のみならず地域の気候風土にしっかりと根ざし、北海道ならではの魅力的な住 宅づくりを行うことが求められています。

 

■ 住まい作りに求められる4つの視点

1.省エネルギー

北海道の場合は特に暖房エネルギーに対して、そして急増する他の様々なエネルギー問題に対し,それぞれ具体的な対応を図っていくことが、これからの住宅づくりの重要な課題となっています。

2.快適性と変動性

住宅の断熱と気密化は、四季を通し快適で健康な住まいを目指すための基本です。断熱は、夏や春秋の快適な室内環境に大きな役割を果たします。断熱住宅では、室温や換気量の変動が快適性を損なう原因とはならず、外気の変動に合せて穏やかに変動する室内環境は、上手に調整すればむしろ歓迎すべき変動になり、エネルギー消費の増大を抑えながら空気環境の向上を同時に実現することが可能になります。

3.耐久性

我が国の住宅は、欧米と比較してもその寿命がとても短いといわれています。住宅の規模、質、社会的背景、文化など様々なものが関連していると思われます。『住宅がストックの時代に』と叫ばれて久しいわけですが、耐久性の観点から見ると、北海道はもとより我が国の住宅技術そのものが、まだ途上にすぎないのが現状といえます。

4.気候風土・地域への対応

環境時代の住まい作りに向けて重要なポイントは、単に運用エネルギーの低減ばかりでなく、生産、運用、解体に要する環境負荷の低減を図ることです。その地域にある資源をできるだけ用いて、その地域で住宅をつくり、維持保全し、更新あるいは解体後は地域で再資源化できるような循環型の住宅生産システムの確立が、環境時代における持続的可能な住まいづくりに重要なことです。
北海道の住宅の場合、屋根の雪処理の方法が建物のデザインに大きく影響を与えます。最近では昔のような北海道らしい勾配屋根の住宅が少なくなり、少し寂しい感じを受けているのは私だけでしょうか?豊かな自然に恵まれた気候風土の中で、地域にふさわしい魅力的な住宅づくりが建築家に求められていると実感しています。

 

 

北方型住宅登録

     
第2回北方型住宅
建築賞 奨励賞受賞

 

 

 

LINK

北方型長期優良住宅推進協議会

 

 

 

 

 


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