〜闘神都市V〜 

〜闘神都市V〜
〜そして、それから〜



<闘神ダイジェスト>

「ぱうぱう、みなさんこんばんわ、久しぶりの闘神ダイジェストのコーナーです」
「久しぶりって、何だよ。昨日もやっただろうが」
「そだっけ? なんだかクリちゃんには、何年もたったように感じられたけど」
「……リアルPの事は放っておいてやれ。色々と大変なんだよ」
「切り裂きくんがそういうなら、そうするね。それじゃあ、本日の試合結果を発表しま〜す」

「第1試合は、ボーダー・ガロアさん 対 支倉ハイネさんのしあいです。」
「屈強な戦士と、ナイスミドルな執事の拳法家か……白熱した試合になりそうだな」
「ぱうぱう、クリちゃんは、おじさん同士の戦いには興味ないの。あ、勝ったのはボーダーさんです」
「って、それだけかよ! 決め技とか、試合内容について説明しろよ!」
「ん〜、でも、クリちゃん今日の試合は美少年が出ないからあまり真面目にみて無かったし」
「…………こら」

「そんなわけで、第2試合〜 ディカキス・ド・フックさん 対 ヒューバード・リプトンさんの対決です」
「――――まさか、この試合も真面目に見てなかったって言うんじゃないだろうな?」
「ううん、ディカキスさんの連れてたキッズって子たちが可愛かったから、クリちゃん寝ずに頑張れたよ。褒めて褒めて!」
「褒めるべきとこじゃないだろ。普通だ、ふ・つ・う!」
「ぶーぶー、ともかく、そんなキッズの一斉攻撃で、対戦相手のヒューバードさんはたまらずダウン! ディカキスさんの勝ちとなりました」


「第3試合は ドギ・マギさん 対 アジマフ・ラキさんの試合、でした。アジマフさんが勝ったそうです」
「…………」
「てへ」
「お前、寝てたな! 寝ていたんだろ!?」
「ぱうぱう、でも、クリちゃんだけじゃないんだよ。なんだか、この試合だけ視聴率が低かったって、偉い人も言ってたもん」
「…………何と言うか、同情するのも可哀想になってきたな」

「さて、お昼寝も終わったクリちゃんが見た第4試合は、ガーウィン・トローフさん 対 山本無頼さんの対決でした」
「どうにか、最後の試合は真面目にやれそうだな。それで、どうなったんだ」
「ぱうぱう、AL教団の鎧に身を固めたガーウィンさんに対して、普通の服装の山本無頼さん、パッと見ではガーウィンさんの方が強そうに見えました」

「だけど、試合開始と同時に山本無頼さんの猛ラッシュ! 右に左にデンプシーして、ガーウィンさんをボコボコにしました」
「そういえば、山本無頼は拳闘士だったな。それも、かなりの腕前だったか」
「さいごは、唸れ鉄拳、フリーダムパンチ! が炸裂し、ガーウィンさんをノックアウトしました」
「……どうでもいいが、ネーミングセンスだけはダサいのな」
「うん、ダサいよね」

「そんなこんなで、二日目の試合結果でしたー。クリちゃんとしては、かっこいいお兄さんがたくさんいる3日目が待ち遠しいの」
「けっ、男はなぁ、顔なんかじゃねえんだよ」
「ぱうぱう、クリちゃんは切り裂きくんも好きだよ」
「ちょ、いきなり何を言い出すんだ!」
「クリちゃんは、イケメンのお兄さんも好きだけど、切り裂きくんみたいな可愛いのも好きなの」
「――――ちょっとまて、それはどういう意味だ。つまり俺はイケメンじゃないって言うのか!?」

「それでは明日もお楽しみにー! 明日の注目選手は、イケメントリオ、アベルトさん、ロイドさん、ピッテンさんでーす」
「ちょ、まー」

ぷつん。


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