〜Fate Silver Knight〜
〜幕間・白銀の彩、紫紺の色(18x)〜
「はむっ、ちゃぷっ……」
小さな唇が、醜悪な男根を舐めあげる。さらさらとして、滑らかな口内にモノを含み、唇と指を使って精管を刺激する。
身体は、しびれるように動きを止めている。その赤い瞳に見据えられ、俺は指一本動かすことが出来ず、なすがままになっていた。
「んっ、もう、シロウったら、こんなにビクビクして……可愛いんだ」
どこまでも純粋に、そしてどこまでも淫らに、イリアはくすりと微笑を浮かべる。
それは、いつか見た事のある、もう一つのイリアの顔……どこまでも穢れなく、どこまでも残忍な、子供の微笑。
俺の自室に布団を敷き、横たえられた俺の上で、下着姿のイリヤは妖艶に振舞う。
俺の陰茎を、俺の精巣をもてあそぶように、イリヤは指を動かす。それだけで快感を感じ、俺のペニスはびくびくと震える。
そしてもう一つ、俺を落ち着かない気分にさせるものがあった。部屋の隅に正座し、じっとこっちを見る視線が一つ。
紫紺の髪を持つライダーは、結局イリヤに押し切られる形で、そばに控えるだけとなった。
だけど、こうもじっと見つめられると、どうも落ち着かない。正直、こんな状態では気恥ずかしい以外の何者でもなかった。
「くすっ、どうしたの、シロウ? ライダーに見られて、感じてるの?」
俺の身体に馬乗りになって、半裸のイリヤはそう聞いてくる。控えめな双丘はその頂に桃色の尖りを主張する。
まだ発育途上だけど、かわいらしい胸は十分魅力的で、思わずそれに見入ってしまった。
「あ、シロウったら、えっち」
見られているのが分かったのだろう。イリヤは、それはそれは嬉しそうに、横たわる俺に抱きついてくる。
そうして、俺の首筋にキス。見ると、俺の胸板とイリヤの胸板が重なり、小さな胸が、柔らかく俺の胸板に押し付けられているのが分かる。
とくとくと、イリヤの鼓動が聞こえる。それに合わせるように、男根は震える。
――――したい、この娘を犯したい。
それは、思考ではなく、雄の本能。その身体を汚したい、侵したい、孕ましたい……心でなく、身体がそう願っている。
その身体、穴という穴を味わいつくし、全てに証を刻み、独占する。通常では考えられないほど、それは背徳的で、魅力的な誘惑だった。
「シロウも、苦しそう……いいのよ、シロウは何も悪くないの。私が、シロウとしたいんだから、ね?」
「――――……」
やさしく微笑むイリヤ。その様子は、いつもの子供っぽいものでなく、年上のお姉さんのような口調。
そうして彼女は、身に纏っていた最後の下着を脱いだ……イリヤの女としての部分、そこから、下着をつなぐように、糸が引いていた。
「私は初めてだけど……シロウなら、初めて、あげてもいいな」
頭が、真っ白になる。指で開かれたその部分は、薄桃色の、若々しい果実。
生殖に必要な部分でありながら、求愛行動に使われるその部分は、控えめで、そしてむしゃぶりつきたいほど、淫猥だった。
「はむっ」
「ひゃっ!?」
その時、唐突に後ろから耳たぶをかまれ、イリヤは驚いたように声を上げる。
いつの間に近寄ったのか、イリヤの背後から手が伸び、イリヤの身体を這う。その手の主は、ライダー。
「な、何するの、ライダーっ!?」
「いえ、手持ち無沙汰だったもので……初々しくて、ほほえましいのは結構ですが、私としても、士郎の精は欲しいので、ちょっとちょっかいを掛けさせていただきます」
「ひ、あ、やめっ……」
まるで鍵盤の上をすべるように、滑らかに、イリヤの肌の腕をライダーの指が動き、俺は目を奪われる。
それはまさに、蛇のよう……獲物を求め、乳房を、腰を、尻を這い回り、桃色の頂にかぶりつく。
そうして、ライダーの手が、イリヤの股間に伸びる。その蛇が狙うのは、股間の小さな豆のような、性感帯――――。
「それに、まだ濡らし方が足りませんよ。殿方を受け入れるなら、もっと、感じておかないと」
「やっ、だめっ、あ、あ、あ、――――――――!」
びくびくっ、とイリヤの身体が反り、その身体がくてっ、とくず折れる。
繊細な指使いのせいで、一気に絶頂まで押し上げられたようであった。
「おや、気絶してしまいましたか。これでは、士郎の相手は勤まりそうにありませんね」
確信犯なんだろう、口元に笑みを浮かべ、ライダーはくすりと微笑み、身に着けていた下着を脱いだ。
もう、意識が朦朧としている……何でもいいから、早く楽になりたい。そんな俺に、ライダーはまたがると、妖艶な笑みを浮かべた。
「では、失礼します」
そういって、まるで何かの食卓に同席するかのように、あっさりとそういうと、ライダーは男根を膣内へと飲み込む――――、
腰を下ろされたときは、何も感じなった。しかし、それはすぐに勘違いだと気付く。
あまりの気持ちよさに、脳が否定していたのに気がついたのは、ライダーが腰を動かし始めた時。
「ふぅ、ふぅ、ふっ……」
「――――――――……!」
快感に、俺は悲鳴を上げそうになる……壁が、絡み付いてくる。無数の生き物に、むさぼられるような感覚に、ペニスが悲鳴を上げる。
すでに、精液は溢れ出しているのに、ライダーの中にあるそれは、一向に萎える様子は無い。
快感が断続的に、永続的に身体を打ち据える――――震えながら、射精はとまらない。
重なり合って、熔けていく……イリアの純白の彩も、ライダーの紫紺の色も、融けて一つになる。
ぐちゃぐちゃの思考と、腰から脳髄まで、痺れるような快感の中――――俺の意識はゆっくりと混濁に堕ちていった。
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