召還・秋葉
召還・秋葉
「あら、ここは……?」
イデヨンから現れたのは、長髪のお嬢様だった。
「ようこそ、ママトトヘ!」
「貴方は、どなたですか?」
<ナナスは少女に、事の次第を説明した>
「そうですか、そんなことが……」
「はい、協力して頂けませんか?」
「ですけど、私はそういうことに不慣れですし……」
少女は、困ったように微笑んだ。
「そうですか、う〜ん、困ったな……」
確かに、少女は戦いに向いているとは思えなかった。
やっぱり、もとの世界に帰ってもらおうか、と考えたナナス。と、
<待ちなさい、この脳味噌パープリン吸血鬼っ!>
<なによっ、カレーの一つや二つくらいで、そんなに怒ることないんじゃない!>
「…………っ!」
(なっなんだ? 今、髪が赤くなったような……)
「一つ、お尋ねしたいんですけど……ここに、金髪の猫っぽい女と、黒づくめのカレー好き女って、いるんじゃないんですか?」
「ええと……、アルクェイドさんと、シエルさんのことですか?」
ナナスの言葉に、少女は深々とため息をついた。
「そうですか……あの二人がいるんじゃ、猫をかぶり続けるわけにも、いかないですわね」
「えっ?」
「わかりました、微力ながら、協力させていただきます」
いきなり、態度がふてぶてしくなった少女に、困惑を隠せないナナス。
「は、はぁ……よろしくお願いします。ええっと……」
「遠野秋葉と言います。よろしくお願いしますね」
「遠野……じゃあ、志貴さんのご家族ですか?」
「なんですって!?」
ナナスの言葉に、いきなり少女は形相を変えると、ナナスの肩を掴んだ。
「兄さんが、ここにいるって言うんですか!?」
「あ……は、はい」
「ふふ、そうですか……ここの所、帰りが遅いと思ったら、こんなところで油を売っていたんですね」
「い、いや、それは関係ないと思いますけど……」
思わずそう突っ込むナナスだが、少女の耳には入っていなかった。
少女は、ナナスの肩から手を離すと、部屋から飛び出していった。
<兄さん−−−−−−−−−どこにいるんですか−−−−−−−−−−−−−−!!>
あとに残されたのは、ナナス一人。
「な、何なんだろう……」
<取り残されたナナスは、しばし呆然とした後、そうつぶやいた>
秋葉 体力20/20
攻撃 15 命中40 クリティカル0% 反撃 25%
防御 10 回避10 吹っ飛ばし 0% 回復 4
魔法 0 移動 3 効果拡大 10% 素質 6
魔抵 10 射程 3 再行動 5% コスト 8
特殊スキル・檻髪(体力吸収)
必殺技・赤主、檻髪
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