☆ 答 19 ☆

@-けち
A-現金な
・貴重だった、江戸時代の現金収入

@「怪事(ケジ)」とは、怪しいこと。形容詞なら「怪し(ケシ)」で異様だ、変だ、不実だ、薄情だ、といった意味になります。要するに「怪」は、見慣れないものや予想外のもの、期待通りでなかったものなどに触れて、驚いたり訝しがったりする気持ちを表します。それが本来の意味でした。

さて、平安時代のある日、世間を知らない貴人が珍しく町へ出かけました。そこで見かけたのが、庶民が行き交う様子。貴族の社会では見たこともないような格好に、貴人は「怪事!」と、びっくりしたのです。そこから「怪事」の意味が広がって「粗末で卑しい」ことも表すようになり、更に「けち」と訛って、出し惜しみする人を指すようになりました。但し、この説は、あまり信憑性がないとされています。

A江戸時代の商売は掛け売りが中心で、盆暮れに精算するのが習わしでした。現金が入ってくるのは、普通は1年にわずか2回。たまにいる現金払いの客は、とても歓迎されました。商人の態度が急に変わることもあったに違いありません。そこから、目先の利益につながると態度を変える人、自分の利益を現実的に考える人を、「現金な人」というようになったのです。近代に入ってからできた新しい言葉のように思えますが、実は生まれは江戸時代だったのですよ。



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