☆ 答 15 ☆
@○ A○ B○ C○ D×
・敬語も変われば変わるもの…
@「おまえ」は、「御前」(おんまえ)または「大前」(おおまえ)の変化で、もとは自分の前にいらっしゃる方の意味。そのうち、貴人やその家の庭などを意味したり、目の前の相手に呼びかけたり、「〜御前」(ごぜん)という接尾語にしたりと用途が広がりました。いずれにしても、最高敬語だったのです。敬語が下がったのは、江戸前期から中期にかけてで、以後、親愛の情を込めた呼びかけになったのです。目下から目上に対しては、「おまえさま」などと敬称をつけて区別していました。敬意の名残は、今もいくつかの地方に見られます。
A「あなた」は、方角を示す言葉、あなた、こなたから。平安文学の『落窪物語』でも使われている、目上の人を呼ぶ尊敬の代名詞です。
B「きさま」は、今では罵る時ぐらいしか使わなくなっていましたが、江戸初期までは相手の男性を呼ぶ尊称でした。同等や目下の者に仲間意識を込めて呼んだことを経て、現在のようになったのです。
C「きみ」は、飛鳥時代あたりまでは、女性が男性に使う尊敬語でした。以後は、男女とも使うようになりましたが、これも敬語が下がったのは江戸時代のことです。
D「てめえ」の原型「手前」は、室町時代から自分を指す謙譲語として、主として商家で使っていた言葉です。相手にも使うようになったのは、これも江戸時代です。
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