☆ 答 9 ☆
@・「奴に切る」とは四角く切ること
「奴」とは、武家の奴僕のことを言ったものです。その語源は「家っ子」(やっこ)と言われ、「厄介」も同じ仲間の言葉だとされています。江戸市内には、旗物・御家人の無頼化した「旗本奴」や、派手ないでたちで遊び回る「町奴」もいたそうです。
さて、大名行列で先頭に立つ奴さんは、「挟箱」(はさみばこ)という棒を通した箱や、柄の長い道具、それに槍などを持つことが仕事でした。かっこうは独特で、半纏を着て足を出し、髪形が両鬢を三味線のバチの先みたいな形に剃り込んだ「撥鬢」(ばちびん)、ひげは両端を鎌のように跳ね上げた「鎌ひげ」でした。「奴頭」「奴ひげ」という呼び名があるところを見ると、彼ら独自のスタイルだったことがわかります。
そしてこの半纏についていた紋が、「釘抜」(くぎぬき)という白くて四角い紋でした。おまけに手を伸ばして袖を張ると、ムササビのような四角い姿になるのです。そこから、四角く切った豆腐を「奴」というようになったのです。
また、「奴凧」(やっこだこ)も、やはり袖を四角くピンと張った形からきたものです。その他、奴さんは折り紙にも名前を残していますよね。
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