寺だより

はすのはな第53号

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弘法大師御生誕千二百五十年

令和五年六月十五日、真言宗を開かれた宗祖弘法大師空海は、千二百五十回目の誕生日を迎えました。お大師様が誕生された、香川県善通寺では全国から代表の寺院が参集され、祝賀の大法要が営まれました。また各地の寺院においても宗祖大師への報恩謝德の気持ちを込め法要が奉修された事と思います。

当山に於きましては、六月十五日を宗祖弘法大師【降誕会】(ごうたんえ)と称し、年中行事の一つとして毎年檀信徒の皆様と共に法楽を捧げ乍らお祝いをしております。本年に於きましては、修行大師ご尊像左手前に新たにお大師様が五、六歳のお姿と謂われる《稚児大師》尊像を祀りし開眼法要を奉修しました。

その後ご参列頂いた皆様と、ジャズを聴き、マジックを見たりして、楽しいお祝いのひと時を過ごしました。

此の稚児大師尊像は、当山寺庭婦人として昭和二十年頃より蓮花寺に努めさせて頂きました、飯田てる氏が、魔事無く百一歳の誕生日を迎えられたその御礼とし檀信徒皆様の健康長寿を願い奉安致しました。六月十五日の(降誕会)に限らず、ご来山時には健康長寿、心願成就を祈念し是非お参り下さいます様ご案内いたします。

尚、当山第四十一世盛文和上内室として、約七十年間檀信徒皆様より温かなご交誼を賜りました寺庭婦人飯田てる氏は、去る七月十三日、齢、百一にて旅立ちました。此の紙面で誠に失礼でございますが、檀信徒の皆様へ深く感謝を申し上げ、謹んで御礼のご報告とさせていただきます。

今迄に無い今年の猛暑続きも、暦と共に移り変わり、漸く過ごしやすい季節に成りました。檀信徒皆様には、これからも諸仏諸尊のご加護のもと、ご自愛の上お過ごし下さいます様祈念申し上げます。

合掌

(住職)

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お寺をもっと身近に

マスク生活からも徐々に離れはじめ、イベントも再開してきている中で、お寺は不幸があった時に行く場所ではなく、いつでも気軽に心の拠り所としていらして頂ける場所になって欲しいという願いから、秋のコンサートを開催することになりました。

初めての試みでまだ手探りですが、秋の夕べにゆっくりとした心安らぐ時間を皆様と一緒に共有出来たら嬉しいです。

当日は丁度満月のようです。ご近所様にもお声掛け頂き是非ご参加下さい。

(盛花)

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施餓鬼会

本年は4年ぶりに本堂内にてお檀家様にご参列頂いての施餓鬼会法要を厳修する事が出来ました。他御寺院の僧侶の方々にも以前の様に御助法頂きました。暑い中でのご参列は大変であったと思いますが、多くの方がお参りして下さいました。

当山は毎年8月2日に行っておりますが、他寺院でも夏に多く行われています。そもそも施餓鬼とは餓鬼に施すと書きますが、何故このように法要を営むのでしょうか、それはお釈迦様の弟子である阿難尊者の前に餓鬼(生前貪欲だった為、飢えと渇きに苦しむ世界に住む鬼)が現れ「お前はこのまま貪りばかりいると三日後に死んで、俺達と同じ餓鬼道へ落ちるぞ」と言われたそうです。恐れた阿難はお釈迦様に助かる方法を尋ねると「経を読み、餓鬼に食べ物を施す事で救われる」と言われました。その阿難の施しが施餓鬼の由来です。本来毎日行うべき施餓鬼ですが、せめて年に一度だけでも心を落ち着かせ食べ物が無く苦しんでいる餓鬼達に食べ物を施すと同時に自分の貪欲な心、無駄な事、粗末にしている事等が無いか、改めて自分を見つめ直す日にしなくてはならないと思いました。そのような想いを僅かでも思いながら来年度もご参列頂きたいです。

(盛花)

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蓮の花

この寺報紙の名前でもあります蓮の花が、7月ごろになると境内の涅槃像前に綺麗な花を咲かせます。

「蓮花寺」という事からか住職は蓮が好きで、今年は種から開花させてみようと試みていました。私も栽培方法をインターネットで調べました。開花は見ることが出来ませんでしたが、種から芽が出て、やがて葉が出て可愛らしい姿を見せてくれました。来年は花を咲かせてくれるのか楽しみです。

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同窓会

先日「40歳の会」という事で中学高校の同窓会に参加してきました。学生以来会っていなかった人が殆どですが、SNS等で近況を知っていた人も居て、会話が尽きず2時間があっという間に終わりました。当時の先生方も出席して下さり、お話を頂きました。その一人のいつも上品で明るく尊敬する先生が「私は39歳で教員になり、その後試験を受けて正職員になりました。40歳はまだまだ挑戦できる素晴らしい年齢です」とお話して下さり、私をはじめ同級生皆が感動していました。息子を追いかけるのにすぐ疲れが出てしまいますが、このお話を頂いてから、まだまだ頑張れる! と気合が入りました。

よく耳にする言葉「物事のスタートに遅いという事は無い」というように、それに気付いた今が一番早いという事を自分にもっと言ってあげたいと思いました。

(盛花)

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