はすのはな第47号
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本堂廊下塗装改修工事
気がつけば、秋の彼岸をいつの間にか間近に迎えています。今年もコロナ禍の関係で執務も激減し、お陰様で(!?)一月から片付け事の連続でした。ある時、本堂の廊下が、アルコール消毒液に因って変色している事に気づき、施餓鬼会を過ぎてから、法務は信徒会館で行いながら、この様な時期でもあるので、本堂の廊下塗装工事を致しました。当初は、約一週間、長くても十日あれば仕上がるであろうと思っておりましたが、約一ヶ月近く掛かりました。
真夏の酷暑の中、堂内を四方養生シートで囲い二人の職人さんが、滝のような汗を流しながら、長い廊下板を丁寧に研磨し、新しい光沢ある塗装の為に、全力を注いで戴きました。是非檀徒の皆様にも一度、これぞ【職人魂】という塗装の出来栄えをご高覧頂ければと存じます。
併せましてのお願いでございますが、国民の理解と努力、ワクチンの普及に因って漸くコロナの収束の光がみえて来た様に思えます。お檀家の皆様には、ご先祖様へ温かい気持ちを手向ける法要等もご遠慮された方も多くいらっしゃいましたが、今後も引き続き、感染防止対策等に配慮致したいと思いますので、気兼ねなく、ご法要等のお申し込みを頂ければ、何より有り難く存じます。
(住職)
コレラ
当山本堂右手前に、水子地蔵、その両脇に子安地蔵と子安観音が祀られています。
水子地蔵は近代のお像ですが、子安地蔵と子安観音は文政七年(一八二四年)に建立されました。
その年の二年前の文政五年(約二百年前)に、ガンジス川流域の風土病である【コレラ】が日本に上陸し、九州、西日本を経由し関東周辺まで蔓延し、何十万人という命が奪われました。
建立された年代から考えますと、きっとこの「コレラ」に因って多くの子供も犠牲になった事と思います。子安地蔵と子安観音は、当時その犠牲者となった幼い子供の追悼と疫病収束の為、村民が協力し祀られた事が窺えます。
【コレラ】という病名は長崎の資料によるとキツネやタヌキに化かされたように急死するため『狐狼狸』(コロリ)と書いたり、千里を駆ける虎のように瞬く間に伝染していくことから『虎狼痢』(コロリ)という字を当てた様です。
来年は、寅年、明るい話題がいち早く駆け巡る年であるように願うばかりです。ご来山されました折りには、健やかな子供の成長、そして健康長寿の為、水子地蔵、子安地蔵、子安観音へもご参拝下さい。
★画像は左から子安地蔵、水子地蔵、子安観音
(住職)
施餓鬼会法要
本年度も昨年同様、コロナウイルス感染拡大防止の為、当山のみの無参列による施餓鬼会法要を勤修致しました。今年こそはお檀家様の皆様方とお会いできることを楽しみにしていたのに残念でした。法要後、希望者の方のみ、受取時間を決めず、分散来山の上、お塔婆を取りに来て頂きましたが、お焼香をされ、しばらくの間熱心にご先祖様を想い、心を込めて手を合わせていらっしゃるお姿を拝見し、とても心が温まりました。
人と接することが難しい今、いつでも安心してご先祖様へのお参りさえ容易でないと、以前の「当たり前」が余計に貴重で有難い事だったのだと改めて思い知りました。
来年こそは皆様方とお目に掛れる事を楽しみにしております。
(盛花)
オリンピック
『おもてなし』という言葉が飛び交い、日本国民の多くが胸躍らされていたあの時から8年が経ち、前代未聞の状況の中、オリンピック『東京2020』が開催されました。いつもだと競技の方が気になり、なかなか開会式をじっくり見る事は少なかった私も、コロナ禍の中でどのように開催されるのだろうという思いで、つい慌ててテレビを付けて見てしまいました。開会式の視聴率は64年の東京オリンピックに次いで2位の56・4%だったそうです。今大会の日本のメダル数は3位と、この様な状況の中でも選手の方たちは健闘し、勇気や感動を与えてくれました。
次は3年後のパリオリンピックですが、閉会式の際に放送された映像がとても印象的でした。私は大学でフランス語を学び、フランスにも何度か行きましたが、歴史ある魅力的な街、パリで行われるのでとても楽しみです。パリのシャンゼリゼ通り、エッフェル塔、ヴェルサイユ宮殿といった有名なランドマークが競技会場となる予定なので、どのようなパリの新しい姿が見られるのかなと今からワクワクしています。
『東京2020』では実現できませんでしたが、また海外への渡航が安心して出来るようになり、興奮して応援したり、大きい声援や歓声の中、沢山の観客と共にオリンピックが開催されることを切に、確実に実現することを祈っています。
私自身も、それまでにまたフランス語を復習して、もし可能ならばパリオリンピックを現地で体感したいです。
(盛花)