寺だより

はすのはな第44号

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コロナ

お盆の風物詩でもある、京都五山大文字焼きの送り火は、今年は【大】の字ではなく五点の点火での送り火でした。今世界の人々が闘っている新型コロナウイルス感染症の収束を願い、そして不幸にしてその病魔に尊い命を奪われてしまった方々へご冥福を祈るためでした。そのような形での送り火は、過去に在ったのでしょうか。

お盆の風物詩は、毎年日本の各地で行われておりますが、今年はその殆どが自粛されてしまいました。身近なものでは櫓を囲み浴衣姿で踊る《盆踊り》、そして海や川で行われる《花火大会》、多種多様なお祭りも、感染症予防の為中止になってしまったと思います。

世界の歴史に於いても、古くより疫病との闘いは何度も何度も繰り返され、その病魔もやがては消え、平穏な日常を取り戻して来ているのでしょうが、地球規模として蔓延してしまった、この新型コロナウイルス感染症は、未だ現在も日本ばかりではなく、世界各地の有名な行事やお祭り等の風物詩も変化させています。一刻も早くこの新型コロナウイルス感染症の病魔が、地球上から、消滅する事を、一心に願うばかりの今日この頃です。

(盛花)

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はじめまして

令和2年4月16日、元気な男の子を出産しました。名前は和真(かずま)と名付けました。妊娠中からお檀家様を始め、皆様方にはいつも以上にご理解を頂き、温かく見守って下さりありがとうございました。

今まで出産が大変なものだとは耳にしていたものの、本当に想像を絶する大変さでびっくりしました。初めての育児で分からないことも多く、時間に追われる毎日ですが、日に日に成長する息子の姿に癒やされています。僧侶として最も勉強し、研鑽を積まなければいけない大切な時期ですが、出来る限り育児と両立できるように頑張りたいと思います。これからもどうぞ、親子共々、変わらぬご指導ご鞭撻をよろしくお願い致します。            盛花

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智積院会館宿坊完成のお知らせ

京都東山にある真言宗智山派総本山智積院会館の宿坊が改装され、洋室と和室を兼ねたお部屋で綺麗な装いになりました。8月から宿泊も再開され、朝食や夕食を含んだプランも用意されているようです。詳しくはホームページを御覧ください。

ご予約もホームページ(https://chisan.or.jp/lodging/)から可能です。風情あるお庭を眺めながらリラックスされてみてはいかがでしょうか。

盛花

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施餓鬼会法要

今年は花祭りに続き、降誕会も新型コロナウイルスの影響で中止になりました。

お盆のお棚経も本山からの通達により、ご希望者宅へのみマスクを着用した上で伺うことが許されました。当山で行う8月2日のお施餓鬼会も毎年暑い中お檀家様にお集まり頂いておりますが、今年は本堂内に集まる事をご遠慮して頂き、当山のみでの法要といった異例の形となりました。私にとってお施餓鬼会は花火や夏祭りと並ぶ夏の行事の一つで、夏には無くてはならないものであります。そんなお施餓鬼会が縮小された今年はなんだか夏を経験しないうちに夏が終わってしまったような気さえしてしまいました。毎年準備など大変だなと思いつつも、普段お会いできないお檀家様にお目に掛かれるのを楽しみにしているので、今年はお目に掛かれず少し寂しかったです。当日は住職と施餓鬼会法要を勤修致しました。

新型コロナウイルスの影響で大勢の集まる行事は否応無しに未だ困難ではありますが、ご家族と一緒に過ごせることに感謝をして、時間が出来た今、手を合わせるだけではなく、ゆっくりとご先祖様とお話されるのも心が落ち着くいい機会なのかもしれません。気分も落ち込みやすく暗い話が多い今だからこそ与えられた時間を前向きに捉え普段出来ない事を見付けて過ごしてみたいと思います。

盛花

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玄奘三蔵法師

当山の毘沙門閣信徒会館外側面に玄奘三蔵法師像が祀られています。ご篤信の方よりご寄進頂いたお像です。 その玄奘三蔵法師は随の六○二年に誕生し唐の六二九年(二十七歳)に長安を出発し、十七年後の六四五年(四十三歳)に帰国しました。当山でも二度法要を奉修した大般若経六百巻の膨大な翻訳を始め、般若心経などの翻訳に専念した僧侶です。

玄奘三蔵法師の存在なくして仏教は有り得ません。経典を背負い一歩一歩大地を踏みしめて歩かれた不屈な精神を持った玄奘様のお姿に境内でお会いしましたら、(交通安全)(学業成就)(心願成就)などご祈願下さい。

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