寺だより

はすのはな第43号

他の号はこちらからどうぞ

Leap Year(閏年)

東京オリンピックが開催予定とされている今年は閏年です。英語ではLeap Yearといい、Leapには「跳ぶ・跳ねる」という意味があります。何故閏年が出来たかというのは皆様がご存知の様に、地球が太陽の周りを1周するのに掛かる日数がピッタリ365日ではなく、365日よりおよそ4分の1日長い365.2422日(365日5時間48分46秒)なのでその補正をする為です。

閏年は4年に一度と思っている方も多いかもしれませんが、実はそうではありません。4で割り切れる年は閏年ですが、例外として100で割り切れる年は平年といい、閏年ではありません。しかし400で割り切れる年は閏年だそうです。つまり2100年はオリンピックが開催される年ですが、閏年ではなく平年なのです。また、昼と夜がほぼ同じ長さになるという春分・秋分の日も2011年までは3月21日と9月23日、その後は2044年まで閏年に限り3月20日と9月22日になり、日にちが固定されているわけではなく変動するのです。

このように閏年に自然の原理がある一方で、「閏年にお墓や仏壇を買ってはいけない」というジンクスがあります。これは江戸時代の武士が年棒制だった為、ひと月多くやりくりするのは大変だから節約しなさいという考えが間違って伝わったものと言われていて、仏教的には何の根拠もありません。

仏教と関係するとすれば、閏年に四国八十八か所巡りを88番から1番まで逆にお参りする(逆打ち)と順番に参拝する何倍ものご利益があるという噂があるそうです。これは右衛門三郎という罰当たり者が弘法大師に謝る為、八十八か所巡りをしているお大師様を追いかけていたものの、なかなか追い付かず、21回目、閏年に反対から巡拝した所、お大師様に巡り合えたという説からだそうです。

恥ずかしながら私はまだ四国八十八か所巡りをしたことがありませんのでいつか成満したいと同時に何年後かの閏年には逆打ちお参りをして、二人が出会ったとされる霊場番外の杖杉庵という寺院に参拝してみたいと思います。

(盛花)

↑top

釈迦如来坐像

数多くの仏教寺院には、お釈迦様である釈迦牟尼仏と謂われる、釈迦像が安置されている事が多いです。当山には境内に、ご篤信の森正一様より寄進された石仏釈迦涅槃像と、古くより現存する釈迦涅槃図が有りますが、木造のお像は奉安されていませんでした。

お釈迦様が入滅された二月十五日の釈迦涅槃会を前にして、以前より親交のあったスリランカの仏師ソーマパーラという方が、一年六ヶ月かけて、制作された釈迦如来を拝見し、思わず、『あっ浩君だっ』と思いました。今私の子弟である僧(僧名、鞍浩盛師)が本山で加行(けぎょう)という修行を受けていますが、口元や額、目などがそっくりなのです。これは、縁というより、正しくこれから子弟がこの釈迦像とともに、仏道を歩み続けていく上での、守り本尊なのだと確信しました。当山の第二駐車場に在る成願堂本尊薬師如来像の右側に安座し、これから檀信徒を見守り続けていくことと思います。彼岸会などでご参詣の折、是非釈迦如来坐像にもお手お合わせいただければ、何よりでございます。

住職合掌

↑top

静日

当山蓮花寺檀徒でいらっしゃる、横浜市港南区にお住まいの画家『柳澤宏畝(こうほ)』様より昨年、画題《静日》という百二十号にも及ぶ大きな絵画を奉納して戴きました。当山の客殿玄関を入り右手の場所に、椅子を配置した小さなロビーが有りますが、そのロビーに掲げさせていただきました。

《蜘蛛の糸》という画題の油絵が左側に有り、その絵は、糸にしがみつく人間の有様を【動】的に描かれた作品であるとすれば、柳澤様の作品は、正しく反対の【静】の世界であります。じっと見つめていると、その場に引き込まれていくような感じさえします。

柳澤様は海外での風景画も数多く描かれ、昨年銀座で個展を催されました。
ご法要や施餓鬼会など、ご来山の時には是非ご鑑賞下さい。

↑top

笑顔が一番

この可愛いイラスト憶えてますか?! 新年号で紹介させていただきました、真樹さんのイラストです。 今、絵葉書などの制作に余念が有りません。暫くすると、お守り売り場などでお目に掛かることが有るかもしれません。その時は宜しくおねがいします。ご興味ある方はお便りお待ちしてます。

(山主)

↑top

キャッシュレス社会

法要後の挨拶で、昨今行われ始めた、寺社仏閣のお財布携帯によるお賽銭の話をお檀家さんにした事が有りますが、現在コンビニで試験されている、無人化による各種の営業が始まりつつあります。諸外国では既に本格的に営業をしているようですが、これからは、カード一枚或いは、スマホを持ち歩いていれば、殆どの事が可能になりつつあります。

私は、せめて《お賽銭》は、あの[チャリーン]の音を聞き、本尊様に手を合わされている姿が、これからも長く続いて欲しいと思っています。人類の究極的な合理化は、心身の衰退に繋がってしまうのではと、70歳を目前にしている住職は思っています。

↑top

おしらせ

4月8日の花祭りは、新型コロナの状況に因っては、予定を変更する場合が有るかもしれませんので、3月下旬のポスター又はお電話等でご確認下さいますようお願い申し上げます。

又、桜の開花予報は今月中旬の様です。是非、コロナ対策の上、ご来山ください。

↑top