寺だより

はすのはな第42号

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新年明けましておめでとうございます 本年も宜しく御願い致します

年頭によせて

檀徒の皆様にはご家族お揃いにて、希望に満ちた令和二年の新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。
昨年賜りましたご厚情に対し、心より深く感謝申し上げます。

記念すべき令和時代始まりの年であった昨年におきましても、残念ながら想像を絶する自然災害に各地が見舞われました。本年は、新天皇におかれましての初のお正月を迎え、重ねて東京オリンピックが開催される年でもありますので、どうか自然災害の無い国土安穏の年であって欲しいと切に念ずるところでございます。

さて、昨年の旅行募集の話題に宇宙旅行がございました。旅費と行程の詳細はまだ漠然的ですが、「はやぶさ2」という宇宙探査機が昨年飛ばされ、無事小惑星リュウグウに着地して、その石や砂を今年持ち帰ってくる予定です。宇宙時代が本格的に到来して来たなとつくづく感じます。

日進月歩様々な文明が変化を遂げ、ついていくのに苦労する世の中でもありますが、人生百年時代の実感も日ごとに痛感する今日この頃、未だまだ人生捨てたものじゃないとも思うこともありますので、今年は心機一転大きな菩提心を起こして、女子プロゴルファー渋野さんの笑顔を思い浮かべながら、三百六十五日寺門の興隆に専心してまいりたいと存じます。本年も昨年同様の御法援を宜しくお願い申し上げます。

(山主)

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小鳥

師走のある日、弟子の浩盛君『こうせい(住職の娘の夫・昨年夏総本山智積院にて得度)』と本堂前で日曜大工をしていたところ、若い青年が一人でリュックサックを背負いながら、境内に入ってきました。次第に私に近付いてくると、「実は一昨日道で亡くなった小鳥を見つけ、家に連れてゆきどうして良いのか分からず此処に来てしまいました」と言われリュックサックの中から小鳥を出そうとしていました。私は仕事が途中でしたので、つい「こちらに置いてください」と言いました。青年の方は離れた所から暫くして「それでは宜しくお願いします」と小鳥を置いていかれました。

それは、クッション付きゆうパック封筒を二つに開き、暖房のためか白いタオルで小鳥を包みその周りに柿の枯れ葉を沢山敷き詰めて布団代わりに寝かせてありました。その前に紙コップの中に一輪のカーネーションの花が手向けられてました。仕事を終えて、改めてその光景を見つめ直し、温かな慈しみの深さと世の中の広さを久しぶりに噛みしめさせていただきました。小鳥さんも、貴方とのご縁にありがとう、ピーピーと鳴いていますよ。

(山主)

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ねずみ年

今年は、新しい十二支のサイクルがスタートする年であります。鼠と聞くと家屋への被害など、あまり良いイメージが多くないように思いますが、実はそうではありません。

十二支の始まりは、昔神様が動物たちを集めて競争させ、順番に12番目までを十二支とする話が有名だと思いますが、『涅槃図』の中にも興味深い一説があります。お釈迦様が入滅される際、沢山の菩薩、弟子や神々などがお釈迦様を囲み、嘆き悲しんで描かれていますが、その中に多くの動物も描かれています。一説にはお釈迦様が入滅される前に一斉に動物たちがお釈迦様の元へ集まったそうです。初めに動き出したのが丑です。鼠は丑の背中に乗せてもらい到着寸前に丑の背中からひょいっとジャンプしたことから一番に到着したと言われています。その後虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪といった順になったのです。惜しくも12番に入らなかった鼬は十二支には入れませんでしたが「朔日」と毎月初日に名前を入れてもらうことで納得したそうです。また、お釈迦様が入滅される際に天からお釈迦様の母である摩耶夫人がお釈迦様を助けるために薬袋を投げました。しかし沙羅双樹に引っかかってしまったのです。お釈迦様は遣いとして鼠に取りに行かせたのですが、猫が邪魔をして結局薬袋を手にすることは出来ませんでした。そのことから多くの涅槃図には猫が描かれていません。

鼠は子孫繁栄の象徴でもありますし、この話からもお釈迦様に遣いとして扱われる存在でもあります。何より「寝ず身」と言われるように真面目でコツコツした性格と誰にでも合わせられるコミュニケーション能力、環境への適応能力は憧れる一面でもあります。

今年はそんな鼠の良いところを目標の一つにしながら過ごしてみたいです。また猫入りの涅槃図も探して猫の表情などを鑑賞しようと思います。

お寺のロビーにいらした際は是非『涅槃図』をご覧になってみてください。

(盛花)

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命名

振り込みの所用で近くの郵便局に出向いた時、局の中に幼稚園園児さんが描いた絵が展示してありました。四十数枚の絵の下には、園児さんの名前が書かれた名札が付いていました。

拝見し終わりふと気がついてみると、男の子には『お』の字が、女の子には『こ』の字が付く園児さんが一人も見当たりませんでした。やはり、時代は変わったのだなとつくづく思うのと同時に、どうして子どもの名前を気にしたのかなとも思いました。ということはもしかして!?

(山主)

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可愛い蓮花寺いらすとマスコット地蔵

当山を日ごろ熱心にお参りされてます「真樹」さんという方から頂いた作品です。 ご興味の有られる方は、当山迄ご連絡ください。

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