寺だより

はすのはな第41号

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降誕会

梅雨とはいえ晴天の続く中、その日に限って激しい雨となった六月十五日、弘法大師空海の誕生をお祝いする降誕会が行われました。
大雨で歩くのも大変な中、多くの方が来山して下さいました。

今年は洗足学園大学の学生さん達による演奏と、毎年恒例の落語で皆様と楽しい一時を過ごすことができました。本堂にて法楽を行い、参加者の方々と一緒に般若心経をお唱えした後、みそか家越さん師匠によるシュールな笑いで堂内が自然と和やかな雰囲気になりました。その後、学生さん達によるクラッシックとジャズの演奏が行われ、「ムーンリバー」「千と千尋」「アラジン」「喜びの歌」「私のお気に入り」等の演奏と共に子どもから大人までリズムに乗って盛り上がりました。最後はアンコールやリクエストにも応えていただき、本堂内はコンサート会場の様にいつもとは違った趣を見せてくれました。

どなた様でもご自由にご参加頂けます。また来年の降誕会も是非ご家族、お友達の方をお誘い合わせの上お出かけ下さい。

(盛花)

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オリンピック開催を控えて

昭和三十九年東京オリンピックが開催されました。そのオリンピックが再び日本で開催されるその日が刻々と迫ってきてます。

当時、私は小学六年生でした。学校帰りに空を見上げ、飛行機で造った大きな雲の五輪を眺めながら帰った事を思い出します。オリンピック競技は一種目も観戦していないので、「オリンピック」という言葉で頭に浮かぶ光景は五輪の雲だけなのです。

昨今の報道で競技場の工事状況などを観ていると、愈々始まるのだなあという実感が迫ってきます。

このスポーツの祭典と謂われる「オリンピック」を成功させる為に携わる人々がなんと計り知れない程いるのかと思いました。開催国として立候補をする準備から、また決定後から動き始め、経済、環境、医療、言語、交通、防災、等々あらゆる分野を予測した準備や整備等は想像以上の細かい苦労をしているようです。例えば選手が使う競技用の道具などは、大きなものは長さ何メートルというような物まであるようですが、その道具を自宅から、競技場迄飛行場の荷物カウンターを経由せずに無事に届ける計画などは、その梱包方法から、輸送中のことや保安上の事まで数多くの方の支援があるようです。そのような事を考えますと、人類の祭典は、想像を絶する程の準備の上に競技が開催されているのだと、つくづく驚嘆いたしました。

「お・も・て・な・し」が美しく閉会すれば何よりと願う今日このごろです。

(住職)

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くすの木

本堂の真後ろに、大きな保存樹木の楠の木が在ります。胴体三メートル五十センチ、根本の方では四メートル近くあると思います。

近年、日本に襲来してくる台風は、雨量も風力も記録的であり、昨年の二十一号に続き、先日上陸した十五号台風は、関東地方では風力が観測史上一番の強さでした。

大きな鉄塔が倒壊した報道などを観ると、楠の木もこのままの姿の保存で良いのか迷ってしまいます。

楠の木は本堂の屋根よりも高いので、いつも台風が発生すると進路予報など、大変気になります。本堂に被害を出さず、いつまでも、本堂を丈夫で大きな根で守って欲しいと念じています。

(住職)

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寺子屋講習会

東京港区の虎ノ門ヒルズの隣に、本山の別院真福寺があります。そこではいつも多くの講座や勉強会が行われています。僧侶資格取得後の位を上げる為にも、その勉強会や講習会の単位が必要になったりします。私も機会があれば出来るだけ参加するようにしています。聲明(節の付いたお経)の練習や仏教についての勉強等内容は様々で、いつも参加者や先生方の知識の豊かさに刺激を受け勉強になります。普段は堅い内容が多い中、先日「寺子屋講習会」に参加してきました。近年、寺院という場が葬儀や法事の際に行く場所と考えている人が増え、どこか近づき難い場の様に捉えられているかと思います。

その様な事から私は、子ども達にとってお寺を身近な場所として感じられる、学校とは違った学びの場になる様に寺小屋などを開催したいと以前から思っていました。講習会では既に行っている寺院の方々が、活動状況を発表し、子ども達と工作をする際のアイデア等様々な事を教えていただきました。流し素麺やスイカ割り、写経や灯籠作り、肝試しをしている寺院も有りとても興味深かったです。お勤めも毎年行うと、子ども達は段々慣れていくそうです。一年生から六年間参加すると、般若心経も唱えられる様になるそうです。私も寺小屋教室を近い将来是非実現したいと思っています。

仏教に興味をもってもらえるような伝え方や、子ども達の「なぜ」に解りやすく説明ができるように、これからも一層の研鑽を積んでいきたいと考えています。

何かアドバイスやアイデアがございましたら教えて下さい。

(盛花)


画像左・こども輪袈裟

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