寺だより

はすのはな第21号  -平成25年年始号-

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新年明けましておめでとうございます
本年も宜しく御願い致します

檀徒の皆様にはご家族お揃いにて、平成二十五年の新春をお迎えの事とお慶び申し上げます。
昨年賜りましたご厚情に対し、衷心より深く感謝もうしあげます。

一昨年は蓮花寺に執りまして、開創六百年祭という千載一遇の大行事が奉修されましたが、昨年は一年間ゆっくりと寛がせていただきました。

さて今年は『巳』年ですが、十二支の中で足の無い干支に当たります。当山の十二支石像の諺には【蛇の足よりひとのあし】と書いてあります。へびに足が有るか無いかを議論するより、自分自身の足元を見つめる事のほうが大切である、という事です。昨年暮れに衆議院選挙がございましたが、議論ばかりしていても、政策が実行されない政治では困ります。刻々と動く世の変遷に対応できる政治が望まれています。今年は国民に期待され、信頼される一年にして頂きたいと思います。

檀徒の皆様におかれましては、新たな志を強く発心し、諸仏諸尊のご加護のもとに、日々お大師さまと共に歩まれ、ご家族一層のご繁栄を成就なされます様祈念申し上げます。  (住職)

おしらせ

昨年十月、当山蓮花寺の住職に就任し満三十年を迎えることが出来ました。
これも偏に、当山総代世話人の役員の皆様はじめ、檀信徒の方々の温かい御支援の賜物と心より厚く御礼申し上げる次第でございます。
これからも、皆様のご協力のもと、寺門の隆盛に力を注いで参りたいと思っておりますので、よろしくご指導の程お願いいたします。

平成二十六年春、十二年毎(午年)
稲毛三十三所観音霊場ご開帳
当山、第十四番札所 聖観世音菩薩

改めて巡礼のご案内申し上げます。

お大師様のことば

ご縁
【縁に遭うときは、すなわち庸愚も大道を庶幾い、
   教に順ずる時は、すなわち、凡夫も賢聖に斉しからんと思う。】

時いたれば花が開くように、凡愚の人も縁にあえば仏道を求めるようになり、
そして仏法に随えば凡聖の隔たりはおのずから消える。

シリーズ⑨生きる力「お大師さまのことば」より

檀信徒研修会に参加して

檀徒 木内秀雄

秋本番の京都、総本山智積院で、二日間の研修会に参加いたしました。私的には今回で三年間三回目の完結する研修会でした。多くの顔馴染みも出来て、気軽に受講出来ました。

「仏さまと出会う」の題目の中で、私たちが家で日々手を合わせる「お仏壇」の基本的なまつり方、並べ方を教えて頂き、知らなかった事が多々あり大変勉強になりました。信徒の方々の中には、毎朝「智山勤行式」をお唱えする方、私のようにお線香だけで手を合わせる方等多様でしたが、忙しい方は、お大師様といつも一緒「南無大師遍照金剛」を三返と故人の戒名をお唱えすれば良いとのこと。

「十三仏」について法話があり、亡くなった後の初七日から三十三回忌までの年回法要の際にお導び頂く「十三の御本尊さま」の話は、今まで何となく法事で手を合わせていましたが、お陰様でこれからは、御本尊さまに興味津々となりました。

研修内容は、毎年テーマが異なりますが、その他、『御詠歌』『写仏写経』『僧侶の方一名と参加者五~六名に分かれた意見交換会』等忙しい研修内容です。そして二日目の早朝からはじまるお勤めは、鐘が響き渡る本山の中を、金堂に集まり、寺田管長と全僧侶のお経は、清々しく厳かな勤行となります。同様に各々の寺院でも、毎朝ご先祖の回向法要をお勤めして頂いていることに感謝しながら手を合わせます。恒例の寺田管長の説教がございまして、東日本大震災で多数の尊い命を奪われ、一年半以上経った今も大変不自由な生活を強いられています。身内を亡くされただけでなく、ご先祖のお寺、お墓、お仏壇、お位牌まで失った方々が多数おられます。仮住まい居所には、お仏壇も置ける場所もなく、外に出て手を合わせるのみのご様子です。その方々のご冥福をお唱えすると共に、ご先祖さまへのご供養をすることで、日々安らぎに満ちた生活が送れますよう手を合わせて頂きたい、それはご自身の内なる心の向上を高めることとなりますと話して頂きました。

写真は本山金堂ですが、ご本尊さま側から信徒の方々を優しい眼差しで見守って頂いている珍しい写真とのことです。
研修会所定の全課程を修了し、忘れがちなご先祖さまへのご供養に再度思いを知り、より信仰を心掛けする気持ちを深め、本山宗務庁をあとにしました。

堀井戸

いつごろから在ったのか分りませんが、現在客殿の庭に堀井戸があります。
昨年の秋、この井戸に手漕ぎポンプと電動ポンプを備えました。勿論東日本大震災の事もありますが、何より井戸に溜まっている自然の水が勿体無いと思ったからです。
私が小学生の頃、風呂水や台所の飲料水として、或いは洗濯の水として、日常生活水に利用していました。夏には『スイカ』を紐で吊るして冷やしたりもしました。冬はやかんでポンプの口にお湯を注ぎ氷を溶かし、使いました。
冬は温かく、夏は冷たい水、使わないと・・・と思い、今、懐かしく昔を思い出し乍ら写真のように利用しています 。