はすのはな第18号 -平成24年年始号-
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還暦
檀徒の皆様には、昨年大変お世話になりました。ありがとうございました。
今年私は還暦を迎えます。(人生50年)と言われていた時代、還暦は長寿のお祝いであったようですが、現在では、人生100年時代ともいわれる時代ですから変われば変わるものですね。
江戸時代では、家長が還暦を迎えると、家督を後継者に譲る時としてのしきたりがあったようです。そのようなことから、還暦は男性だけのお祝い事でもあったようです。
現代社会に於いては、定年退職の目安とされる年齢でもありますが、まだまだ十分現役で活躍できる人が大半ではないでしょうか。
赤いちゃんちゃんこ、赤い頭巾、赤い座布団などは、赤子に還るという意味や、これからの魔除けの意味も含まれているようですが、何とも言い難い気持ちになりますね。長いようであっという間の歳月の流れのような気がいたします。
人生の一つの節目として、これから、身体をいたわりながら、蓮花寺と共に、生きていきたいと思っています。
(住職)
松と桜
大津波で奇跡的に生き残った一本の【松】が復興の象徴として報道されましたが、その後、松の保存が難しくなってしまったということで、大変残念に思います。
昨年、蓮花寺開創六百年祭記念事業で山門建立上棟式の際、東日本大震災復興祈念として、早咲きの【河津桜】を植樹いたしました。
大震災の傷跡は、余りにも大きすぎて、復興の道程には計り知れない時間と労苦がありますが、世界のあらゆるところで、様々な人が一日も早い復興とやすらぎを祈っています。被災されました方にとって、桜の花を笑顔で観られるよう心よりお祈り申し上げます。そして、当山の河津桜も、無事咲いてくれるよう楽しみにしています。
お大師様のことば
風吹けば、たちまちに散り落ちてしまう秋の木の葉にも似たこの命、
また、日の昇る前の朝露のように、はかないこの身体をたよりに生きているのだ。
ある時、「宗教の時間」というテレビ番組で、一人の父親が自分の子供の自殺について、その気持ちを語っているのを聞いたことがある。
彼の子は、小学校高学年の時自殺した。彼は、子供が亡くなった後、その日記を開いたところ、あるところには「人間は春生まれ、夏に育ち、秋に大人になり、冬に死ぬ」と書かれ、またあるところには、「僕は大きな家は欲しくない。小っちゃな家が欲しい。氷のような家は欲しくない」=この頃は子供のために部屋を増築してしばらくたった時だった=と書かれていました。
それを読んだとき、彼は、息子はさぞ苦しかったのだろう。自分がもっと宗教というものを考えて生きて、もっと子供と話すことができたら、と悔やんだ。
その後、彼は子供にしてやれなかったことなどを半年余りも考えた。しかし、今の自分は息子には何もしてやれない。供養を一生懸命してやるだけだ、と思いついた時、前から読んでいた本の中の「私は父母の為に拝んだことはない。なぜならすべての人が私の父母なのだから」という文が頭に浮かび、目が覚める思いがした。彼は私の息子のために良かれと思い様々な事をし、又、私もこの世で頼れるのはこの私自身であると考えてきた。しかし、そういう「私の」という考え方では、息子の「春夏秋冬」の問題を理解することはできない、と語っていた。
シリーズ⑥ お大師さまのことば 「性霊集」より
檀信徒研修会
昨年11月1日・2日の二日間、総本山智積院において、檀信徒研修会が開催されました。
昨年に引き続き、檀徒お一人の方が、出席下さいました。本山から帰られてお会いしたとき、宗務総長さんが、現在、過疎化の地域に於いては、お寺がここ数年で一割も解散しているという話をされたということを聞きました。
当山においては、昨年開創六百年祭という行事を盛大に開催することができ、又、年々、檀信徒の方も増加傾向にあり、毎週の土曜、日曜日は、法要の受け付けも欠かさずあります。そのことを聞き、改めて、寺院活動ができる環境に感謝しております。震災と原発で今なお寺の活動が止まっているところも数多くあり、その方々の分も含め、更に力を注がねばと思っています。今年も檀信徒研修会が開催されますので、どうぞご参加ください。
スカイツリー開場
今年関東地方で最も注目されるイベントの一つに、東京スカイツリーの開場があります。
武蔵の國から634メートル。展望台までの入場料大人3000円となりそうですが、決して安くは無いので、天気予報と睨み合いをして、前日から並ぶつもりで、上りたいと思っています。今年は辰年ですから、龍の如く天高く舞い上がりたいと思います。
平成24年度 節分会 豆撒式 年男・年女募集
今年は辰年の節分ですから、住職も自分の干支で、張り切っています。是非辰年の方は奮ってご参加下さい。
もちろん干支に関わらず、どなたでもご参加できますよ。