寺だより

はすのはな第12号  -平成22年年始号-

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年頭所感


当山十二支『寅』

平成22年の輝かしい新春をご家族お揃いでお迎えの事とお慶び申し上げます。

当山境内にある十二支像の諺は『虎穴に入らずんば虎子を得ず』と記しております。

大きな成果をあげるためには、思い切って冒険をしなければならないことのたとえで、虎の住む穴(虎穴)に入るような危険を冒さなければ、虎の子(虎子)のような貴重な物を得ることはできないという事のようです。

当山では2月3日、年中行事の節分会毘沙門天大護摩供の法要を奉修いたしておりますが、その大きな毘沙門天の両脇に阿吽形2頭の虎が祀られています。

毘沙門天と虎の縁は、1420数年前に遡るそうです。聖徳太子が朝敵物部守屋を討伐しようと信貴山に勝利の祈願をすると、天空遥かに毘沙門天が現れ必勝の秘法を授けてくれました。そのご加護で聖徳太子は敵を滅ぼすことが出来たようです。その日は2月3日の寅年、寅日、寅の刻であったことから、以来寅は毘沙門天の縁ある神として百足と共に崇められています。


阿吽形二頭の虎

必勝祈願・入学・入社祈願等是非当山の毘沙門天に今年はご参拝下さい。

皆さまのご健勝・ご多幸を心より祈念申し上げます。(住職)

世界遺産『屋久島』をたずねて

檀信徒蓮花会では、昨年の10月27日、2泊3日の日程で世界遺産の屋久島を訪ねました。太古の原生林が与えてくれる美味しい空気を一行15名、堪能してきました。
樹齢3000年の『紀元杉』に出会い、途方もない悠久の生命力を宿しているその堂々たる姿に感動いたしました。

アニメで知られる宮崎駿監督は【もののけ姫】の作品のため屋久島に数ヶ月滞在し、屋久島の大自然を観察されたようです。そして600種ある植物の全ての色を【もののけ姫】に使われたという事を聞き、驚きました。

薩摩半島では知覧特攻平和会館をはじめ、武家屋敷・薩摩藩主島津家の名勝仙巌園などを観光し楽しい旅となりました。

今何をなすべきか

【生まれ之(ゆ)き死に之(ゆ)いて笑って哭(こく)す】

ただ生まれては喜び、死に会っては悲しんで、その道理を考えようともしない。

人は生まれ、そして死ぬ。これは世の常である。この逃れる事の出来ない真実の中で、いったい《生きる》とはどういうことなのだろうか。

お釈迦様が僧侶となる以前、太子であった時、生・老・病・苦の四苦を目の当たりに見た。これがお釈迦様の僧侶となる動機となった、といわれている。この時、お釈迦様は何を感じたのだろうか。

人として生まれた限りどうしようもない生・老・病・苦の四苦を背負う中で、お釈迦様は、これからの自分の《生き方》を凝視したにちがいない。その生き方をとことん追求し、本当の意義を知り、それを実践し、それを他に知らしめたのである。

人として生まれた限り、確実に、死は自分のみに訪れる。避けることの出来ない真理の中で、自分は何をなすべきなのかを真剣に悩まなければならない。

シリーズ② 生きる力 お大師さまのことばより

ご案内

平成22年は水墨画の最高峰絵師、長谷川等伯没後400年の記念すべき年に当たり、来る2月23日から3月22日まで東京国立博物館にて、『長谷川等伯没後四百年特別展』が開催されます。

皆様におかれましては、是非この機会にご鑑賞下さいますようご案内申し上げます。

会場
    東京国立博物館  平成館
観覧料金
    一般…1500円  ・  大学生…1200円
    高校生…900円  ・  中学生以下無料
記念講演
    平成22年2月27日・3月6日
    聴講は事前申込と展覧会半券が必要です。


二世鯉

 

ある朝、客殿の庭池を見つめていたら、鯉の赤ちゃんが2匹生まれていました。
11匹の大きな鯉がいつも泳いでいますが、これにはびっくりしたのと同時に初孫が生まれたかのように嬉しくなりました。魚は水が命、これからは池の掃除に気をつけなくてはと親ばかみたいになっています。